Archive for 9月 13th, 2011

宇都宮大学農場「食の生産実習」に行ってきました

2011年9月13日
家庭科教育学研究室 仙波です。
9月1~2日家庭科教職コースの4年生は、宇都宮大学農学部附属農場で「食の生産実習」を行いました。これは、教職の科目「教職実践演習」の選択領域のひとつで、家庭科の先生になろうとする学生が「食の生産や流通にかかわる講義と実習」を通して、食の在り方について考えを深めることが目的です。学生14名、井元先生、堀端先生と仙波が参加しました。
 
台風による雨が心配される中、宇都宮駅より bus.gif宇都宮大学のバスで農場へ。
南北4キロもある広大な農場です。
到着してすぐ開校式。そして酪農学の講義では、家畜とは改めて寿命が人によって決められていることを認識し、牛の雌雄の一生、牛乳や肉になるまでの過程を学んだ後、生殖科学実験室で顕微授精の見学。
  
 
その後、放牧中の牛のところへ。人が来てもまったく逃げることなくゆったりしている。
しばらく牛と一緒に過ごして仲良くなる。
この農場の牛乳は、研究された飼育により、県内随一の成分を保っているそうです。
 
 
牛舎を見学したり、羊をみたりしたあと、牛の給餌の時間。
牛ごとに配合が決まっている餌を準備して、牛を牛舎へ。牛は自分の場所にちゃんと帰ってくる!
 
 
 
  
牛はブラッシングが大好き。とても気持ちよさそうにしている。そのあと搾乳。
 
 
 
その後妊娠鑑定、牛の人工授精を見学して酪農実習終了。

ここからは栄大生の腕の見せ所、宇都宮大学の方の分も含めて夕食を用意しました。
18:30準備開始、19:30には24人分の食卓が完成(堀端先生の指示がなければ時間内の準備はちょっと難しかったかも…)。
夏野菜のカレーとサラダ、交流会用にはヨーグルトムースとプランタンの焼き菓子を準備。大学で試作をして検討を重ねただけに、お味は最高。片付けの時には翌朝のラタトゥイユを仕込んでおいたのでこれも味がよくしみこんで、絶品になっていました。
 
 

   

 食後の交流会は、宇都宮大学の大学院生の卒業研究などの発表を伺いました。来年は栄養大学の学生も準備をしていければと思います。

 一夜明けて…。外は大雨…。

 2日目は居城教授による園芸学の講義と実習。朝方の大雨で農場見学や梨の収穫が危ぶまれましたが、見学のときは、快晴となりました。水耕栽培のトマトを見た後は、広大な農場を見学。陸稲(おかぼ)をはじめてみた学生も多かったようです。写真はごぼうを収穫しているところ。葉っぱだけで野菜名がわかる人はいませんでした…。 

 

 梨については、病気やカメムシにやられて商品価値のない梨を見たり(たくさんお昼にいただきました!)、りんごの台木栽培を見たり、充実した時間を過ごしました。

昨年は栗の収穫でしたが、今年は少し時期が早かったようです。

お昼には、収穫した梨やぶどうをたくさんいただいた後、農場の牛乳を使って、大垣技術職員の指導によるアイスクリームの加工実習 が行われました。

酪農学の講義と酪農実習、園芸学の講義と園芸実習、そして食品の加工実習、3食の準備など少しハードな2日間でしたが、学ぶことはとても多く、食の在り方について深く考えた実習だったと思います。教員になる人にとっては、とても貴重な体験となったことでしょう。 3年生の皆さんは来年を楽しみにしていてください。近々4年生から「食の生産実習」報告をしてもらう予定です。