JOURNAL KAGAWA ヨクシル
食品タンパク質から様々な生理活性ペプチドの探索

栄養イノベーション専攻

食品生産科学研究室
西塔 正孝 教授

食品タンパク質から様々な生理活性ペプチドの探索

 食品に含まれるタンパク質は重要な栄養素ですが、廃棄されるの農産物や魚介類の加工残渣には、多くのタンパク質が含まれており、それらは十分に利用されていません。食品生産科学研究室では、これらの廃棄部分を有効利用することを目的に、健康やおいしさに関連するタンパク質資源として食品機能を有するペプチドを探索する食品開発に挑んでいます。

 近年、食品に含まれるペプチドが血圧上昇抑制効果や血糖値上昇抑制効果などを示すことが多数報告されており、タンパク質やペプチドが単なる生体の構成材料だけでなく、生理活性をもつ食品成分として注目されています。そのようなぺプチドの集合体は、微生物による発酵や酵素分解反応などによって、多種多様なペプチドの複雑な組合せが生成されます。さらにその中から、ヒトの消化管での消化・吸収過程を考慮し、消化管内で吸収された後に標的組織や細胞に作用するものを見つけ出すことは、人工知能や統計解析では補いきれない、人間がもつ創造性や経験に基づいた技術を要する研究です。

先生からヒトコト

▲西塔 正孝 先生

▲西塔 正孝 先生

当研究室の冒険的挑戦に参加したいと、インドネシアやアメリカなどからも学生が参戦しています。ぜひ、興味のある方は目に見えない食品成分の宝探しを一緒にしてみませんか。

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