栄養イノベーション専攻
家庭経営学・環境教育研究室
井元 りえ 教授
世界の家庭科の連携によって持続可能な社会を創ろう!
家庭科教育で世界を変えていく
私は毎月一度9ヶ国の大学の先生方とzoom会議をしています。これまで約2年間続けてきましたが、各国の家庭科教諭の養成教育について現状と課題を紹介し、今後の家庭科教諭の養成のあり方について意見交換してきました。9ヶ国とは、オーストラリア、アメリカ、カナダ、フィンランド、アイルランド、日本、韓国、マルタ、南アフリカです。
その議論の成果を、2024年6月23日〜28日、アイルランドのゴールウェイ大学で開かれた国際家政学会で発表しました。9人で50枚のスライドがありましたが、この図は私が発表した6枚のうちの1枚です。その内容を紹介しましょう。
多くの国が人種問題、少子高齢化、児童虐待、家庭内暴力などの社会問題に直面し、国際的にも、紛争、気候変動、貿易などの問題を抱えているなかで、私たちは、国連の持続可能な開発目標(UNSDGs)を指標として、持続可能な社会を目指さなければなりません。
そこで、学校での家庭科の授業に、衣食住、家族、消費生活、環境などの科学的理論と実践が盛り込まれ、不透明な時代を力強く生き抜く力を子どもたちに教育しています。
そのため、世界的に大学の家庭科教諭の養成においては、教員を目指す学生の皆さんに対して、「広い国際的視野を持ちながら自らの人生を着実に歩んでいける生徒」を育てるための教育内容と様々な教育方法を身につけられるようなカリキュラムを実施しています。
先生からヒトコト
今後、この9ヶ国のグループでは、世界の家庭科教諭養成のガイドラインを作成する予定です。私たちは家庭科教育で世界を変えていこうとしています。
高校生の皆さん、ぜひ本学で一緒に家庭科教育の内容と方法を開発していきましょう!