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女子栄養大学のいま
【学園フォーカス】栄養士を目指す。短期大学部ならではの2年間の学び
学園

【学園フォーカス】栄養士を目指す。短期大学部ならではの2年間の学び

2022.08.24
女子栄養大学短期大学部 
短期大学部長 長田 斎(おさだ ひとし) 
教授 公衆衛生学研究室 
[学園フォーカス05 Aug 2022] 
★上写真は災害食ゼミの学生と 

■確かな知識と実践力が身に付く
女子栄養大学短期大学部は、1950年に創立され、70年を越える歴史の中で、多くの栄養士を養成してきた伝統があります。こうした伝統と実績は、社会の変化に応じて教育に工夫を重ねてきた証であり、2年間で栄養士に必要とされる確かな知識と実践力を身に付けることのできる教育の特徴があります。

一つめは、2年間という限られた期間で、「食」の広さや深さが実感できる教育体制を整えていること。専任教員数は16名(うち9名が教授)と多く、講義はもちろん、実験・実習やゼミが充実しています。研究室ごとのゼミは13あり、調理技術を活かした商品開発の実際を体験してみたい、おいしく長続きする食事療法の献立を考えてみたい、小学生の食育に取り組んでみたい、やせる・太る仕組みを知って健康な体づくりに取り組みたいなど、自分の興味・関心にあったテーマを見つけて、学んでいけるようになっています。担当教員のきめ細かな指導のもと、学生自身が課題を発見・確認しながら、学んだ知識を実践してみることで、食を通して健康をサポートする力を身に付けていくことができます。卒業後の進路として4年制大学への編入等進学を選択する学生も多く(2022年3月卒業生:進学者40名)、さらに学びを深めていくこともできます。また、社会人としての経験を持ち入学してくる学生の皆さんにも満足できる教育環境が整っています。

二つめは、本学が開発した食事づくりの方法をもとに教育を実践しているので、職場(現場)やふだんの生活で使える実践力が身に付けられること。学園の創立者である香川綾は、誰がつくってもおいしい味となるように計量カップとスプーンを考案したり、バランスよく食べるために食品の組合せの基本となる「四群点数法」を開発したり、科学的理論に基づいたツールや食事法を作りあげてきました。これらをベースにした教育内容だから、食事づくりに必要とされる知識と技術をしっかり身に付けることができます。学食でも、専属の管理栄養士による献立作成や管理のもと、栄養バランスのとれた食事が毎日提供されていて、食べて学べる環境が整っています。また、学園が実施している「家庭料理技能検定」の2級合格(健康で安全な食生活で求められる専門的な知識をもって、「切る」、「むく」及び日常の料理を作ることができる)を目指して技術力を磨いていくので、確かな技術力を身に付けて卒業することができます。こうした技術力の獲得が、ほぼ毎年100%という高い就職率を支えています。
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▲学園WEBサイトでは短期大学部の様々な情報を発信。上のバナーをクリックすると、短期大学部の学びの特徴、授業風景などがみれます。

三つめは、地域や企業との連携やゼミ活動が多彩で、食を通して社会に貢献する体験ができること。自治体との連携では、荒川区とは、区民の皆さんの健康づくりを応援するため、安くて、おいしくて、ヘルシーをコンセプトに「あらかわ満点メニュー」の開発に取り組んでいます。また、豊島区とは、災害時に備えて備蓄されている食料が、賞味期限切れで廃棄になる前に、住民の方々への防災の啓発に役立てるためのレシピ考案を行ってきました。企業との連携では、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」のお弁当の共同開発を行っています。こうした活動を通して、社会への関心を高め、社会に貢献できる実践力を身に付けることができます。

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▲「あらかわ満点メニュー・おうちde満点」のメニュー開発に協力 詳しくはこちら>>>

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▲イオンのプライベートブランド「トップバリュ」のお弁当の販売開始 詳しくはこちら>>>

■少人数参加型の授業体験“Welcome College”を開催
高校生に、短期大学部の学びを実際に体験してもらう機会を増やそうと、昨年度から新たな取組としてWelcome College(学校見学会)を開始しました。これは従来から実施してきたオープンキャンパスとは異なり、少人数参加型の授業・実習体験を盛り込んだ学校見学会です。駒込キャンパスに来校して実際の授業を体験したり、キャンパス内の施設や研究室の掲示を見たり、短期大学部の学びに触れることができ、学生生活などに関する個別相談もできます。今年も様々なテーマで授業体験が企画されています。

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▲「お弁当の企画をたててみよう!」(第1回)で、お弁当づくりを体験(担当:調理学研究室 豊満美峰子先生)
▶第1回の体験授業の様子はこちらから>>>

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▲「食育教材に触れてみよう」(第5回)での教員と参加者のやりとりの様子
皮膚のカロテノイド量の測定結果から自身の野菜摂取量の過不足を判定した結果をもとに、参加者全員で熱心な話し合いに。栄養指導研究室小澤啓子先生(写真一番左)を中心に、香川明夫学長(写真右)も飛び入りで参加。
▶第5回の体験授業の様子はこちら>>>

Welcome Collegeは、来年3月まで開催しますので、ご関心のある方は、ぜひお越しください。
▶お申込みはこちらから>>>

■コロナ禍でもきめ細かな学びを実践
コロナ禍において、オンライン授業の導入をはじめ授業形態が大きく変化し、様々な制限のある学生生活が長期化する中で、昨年は大変嬉しいニュースもありました。全国栄養士施設協会が実施している栄養士実力認定試験において、本学学生が8,867名の受験者中第1位の成績を収め、さらに100位以内の成績優良者として3名が表彰されました。またフードスペシャリスト資格、専門フードスペシャリスト(食品流通・サービス)資格の認定試験においても複数の学生が優秀賞を受賞しました。
この学年はコロナ禍の中、入学式が開かれず、一度も登校しないままオンライン授業に入り、2年間の短い学生生活のほとんどを様々な制限のもとに過ごした学生たちでした。十分な対応ができず教員として申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、大変つらい環境の中でも努力を重ねて好成績を上げた学生たちに心から敬意を表します。またそうした本学の学生をとても誇らしく思います。
本学では、コロナ禍も、建学の精神「食により人間の健康の維持・改善を図る」のもと、栄養学を実践に活かすために必要な知識と技能を修得できるよう、オンライン授業用の資料や実習教材の事前送付、徹底した感染防止対策のもとでの対面授業の実施など、様々な工夫を重ねてきました。感染状況によっては、これからも教育・学生活動に一定の制約が伴うものと思われますが、こうした経験を「次の」教育に活かしていきます。
そして、短期大学部の学びの魅力である、栄養士として社会に通用するホンモノの実践力にこだわり、これからもその魅力を粘り強く発揮していきます。



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