JOURNAL KAGAWA ヨクシル
栄養学を学んで医療の場で活躍する管理栄養士になる

実践栄養学科

栄養学を学んで医療の場で活躍する管理栄養士になる

―人生100年時代。病気になっても安心して日々の食事を楽しめるように
日本は、平均寿命が世界でもトップクラス、人生100年時代といわれるほどの長寿国です。誰もが健康で長生きしたいと願っても、長い人生のなかで病気になってしまうこともあります。

どのような食事が病気を予防したり病気の進行を防いだりできるのか、さらには治療に適しているのか、そして病気中でも患者さんが安心して食事を楽しむことができるのか。患者さんを食から支え信頼される管理栄養士になるために、臨床栄養に関する知識や技術を身に付けます。

―患者さん一人ひとりに寄り添えるよう、臨床栄養について多面的に学び、実践できる力を身に付ける
実践栄養学科の「臨床栄養」は、一人ひとりの患者さんの栄養ケアを適切に行えるよう、必要とされる知識や技術を総合的に身に付けていくことをねらいとした体系的実践的なカリキュラム編成になっています。

①

―「プロフェッショナル科目群」では、医療栄養に発展して深く学ぶ
4年次では、「プロフェッショナル科目群」の医療栄養系を履修することで、臨床栄養をさらに深く学ぶことができます。
「臨床栄養活動論」では、医療分野で活躍する管理栄養士の講義を中心に広く深く学びます。栄養サポートチーム(NST)をはじめとする医療チームの活動や実際の症例における具体的な栄養管理を学び、医療施設や地域での活動や管理栄養士の役割、今後の課題について考えていきます。
「臨床栄養実習」では、病気や障がいをもった方々を対象に適切な栄養ケアを行うための栄養管理計画の立案、実施、評価に関する考え方を理解した上で、各自テーマを設定し、学外実習に臨み、臨床栄養管理における総合的な力を養います。

プロフェッショナル科目群の「臨床栄養」の学び

4年次前期
医療現場の実際を学ぶ
管理栄養士の役割を考える
臨床栄養活動特論

□ 医療分野で活躍する管理栄養士からの講義を中心に広く深く学ぶ
 (教育内容)

  • 臨床栄養管理における管理栄養士の役割
  • 医療制度と栄養ケアーEBPM(Evidence Based Policy Making)に向けた管理栄養士の取り組みー
  • チーム医療における糖尿病の患者教育・療養支援
  • 腎臓病、高齢者心不全、摂食嚥下障害、がんの栄養管理
  • NST(Nutrition Support Team)の取り組みの実際と今後の展開
  • 今後求められる病棟管理栄養士 など

4年次後期
各自テーマを設定し総合的な力を身に着ける
臨床栄養実習

□ 適切な栄養ケアを行うための計画の作成、実施評価に関する考え方を理解し、各自テーマ設定し、学外実習で実際に学ぶ
 
(実習の進めた方)

  • 実習計画の作成。各自実習テーマを設定
  • 実習テーマ、実習施設、実習時期などについて担当教員と相談、決定
  • 栄養管理計画の作成、栄養アセスメント、栄養食事指導の実際を学ぶ
  • 対象者の栄養状態や臨床成績を把握し、的確な栄養管理計画書の作成、栄養管理の記録について学ぶ
  • 実習内容をまとめ、発表資料を作成。効果的な発表方法を考え具現化する
  • 実習内容をまとめ、発表資料を作成。効果的な発表方法を考え具現化する
  • 各自学修内容をまとめ、プレゼンテーションを行い、ディスカッションを行う など

医療チームの一員として信頼される管理栄養士を目指します

臨床栄養管理研究室 恩田理恵教授メッセージ

  多様なニーズを持つ患者一人一人の背景についての理解を含めた全人的な医療が求められています。これらを担うには、管理栄養士として、医療人として、人に貢献する気持ちをもち幅広い教養を持った感性豊かな人間性、深い洞察力、社会の規範についての理解、論理的思考力、コミュニケーション能力、自己問題提起能力や自己問題解決能力などが必要です。

 実践栄養学科の「臨床栄養」は医学・臨床栄養学領域の学びだけでなく、解剖生理学や生化学、基礎栄養学・応用栄養学、食品学や調理学、栄養教育論といった4年間の学びをすべて関連付けて活かせるように学修していきます。
 医療の場での管理栄養士は、患者さんやご家族の方々の状況に寄り添って共感し誠実で前向きな対応を行うこと、医師をはじめとする多職種と連携して根拠を持った栄養管理を行うことが求められます。

 医療従事者の一員として信頼される栄養士を目指しています。

EIDAI卒業生が活躍する臨床栄養の現場(卒業生の声)

大学で得た学びが一人ひとりの状態に応じた適切なサポートに役立つ

 仕事を通して喜びを感じるのは、患者さんとの関わりを通してです。栄養相談後に、「具体的な話を聞けて安心した」という言葉をいただくと、その一瞬一瞬が喜びになります。数値の改善ばかりにとらわれるのではなく、患者さんがその時々の状況を受け入れ、安心して食事療法に臨めるようなサポートを心がけています。

 「食」・「栄養」には、治療を支える力とともに、患者さんにとっての喜び、楽しみになる力もあります。
 臨床場面では、患者さんの「治療」と「楽しみ」の狭間で管理栄養士として苦慮することも多いですが、そうした経験を通してスキルは磨かれていきます。

 チーム医療への参画は仕事の一つ。特に栄養サポートチーム(NST)は管理栄養士が中心となり、医師、看護師、薬剤師等の多職種とともに栄養障害やそのリスクを抱えた入院患者さんを支援します。それぞれの専門性を活かしたカンファレンスから刺激を受け、サポート後の良好な経過にやりがいも感じます。​

 産婦人科に特化した病院での業務内容は、まだまだ発展途上です。妊娠中の体重管理が上手くいかない方がいて、後になって介護と子育てで大変な状況だとわかりました。うまくいかない時こそ、食生活以外の何か別の理由はないかを意識し、自分の提案力や洞察力を磨くチャンスだと思い栄養指導内容の見直しをしています。

  1. HOME
  2. 栄養学を学んで医療の場で活躍する管理栄養士になる