JOURNAL KAGAWA ヨクシル
[EIDAI栄養学]栄養学を深く広く学んで、管理栄養士になる

実践栄養学科

[EIDAI栄養学]栄養学を深く広く学んで、管理栄養士になる

本学実践栄養学科では、毎年200名を超える管理栄養士を社会に送り出しています。
221は、2024年3月に実施された管理栄養士国家試験の合格者数です。今回で12年連続、全国第1位となります。
97.1は、その合格率。管理栄養士養成施設の数は全国で150を超えています。合格率97.4%は、国家試験受験者数が100名を超える大学で最も高い合格率になります。実践栄養学科の学びは、こうした数字の多さや高さを目指しているのではなく、管理栄養士として社会の力になれるよう、本学ならではの「栄養学」の理論と実践の学びを大切に、体系的で実践的なカリキュラムを整え、丁寧な教育を行っている結果だと捉えています。

栄養学を深く広く学ぶ、実践栄養学科のカリキュラムの特色

― 社会に出て専門職として成長していくために、大学での4年間の学びで確かな基礎をつくる。プロフェッショナル科目群で、自分らしい専門性を見つけ究めていく
管理栄養士として社会で活躍する分野は、実にさまざまです。
病気の進行を防ぐ、術後のケアを良好にするために、治療を食からサポートするなら医療現場。子どもから高齢者までみんなが健康に暮らせるように、地域丸ごとサポートするなら自治体や国の行政機関。子どもの健やかな成長を、日々の食事や様々な食体験を通してサポートするなら学校や保育所。スポーツ選手のパフォーマンスを最大限に引き出すために、食事や栄養のアドバイスを通してサポートするならスポーツ現場。このほかにも、フードサービスを通して健康をサポートする企業など、管理栄養士として栄養学をいかす分野はたくさんあります。
実践栄養学科の学びでは、どの分野でも展開できる栄養学の基本的知識と、それをどう実践するか、実際の場面を想定した実践スキルを、確かめながら試しながら身に付けることができるカリキュラムを整えています。
将来を見据え、自分らしい専門性を見つけ究めていけるよう、管理栄養士の社会的ニーズとともに本学の卒業生としての管理栄養士が活躍する職務を考慮し、「プロフェッショナル科目群」を設けています。分野ごとに講義と実習を配置し、それぞれの専門を深く学習できる構成に工夫しています。学生は、自分にあった分野を自由に選ぶことができます。令和7年度からはその内容の充実を図ります。
さらに、卒業研究を通して、自分の興味・関心のあるテーマを深めることもできます。

― 人間の行動を変えるのは難しい。だから、栄養教育の理論を広く深く学び、実践力を身に付けるための、本学独自のカリキュラムがある
一人ひとり、食べ物の好みやこれまでの生活体験、現在の暮らし方や食費の使い方、身体の状況や健康への考え方などは、違います。望ましい方向へと行動が変化するよう、その人らしい「選ぶ」「食べる」「継続する」ことをサポートし、楽しみも損なわないよう、専門職として適切なアドバイスを行うには、栄養教育の理論を広く深く学び、様々な対象をイメージし実際の場面を想定して、具体の目標や計画を立て、関係者と協働して実現していく力を身に付けていく必要があります。
このため、実践栄養学科では、栄養教育の理論を基礎、技術、実践の側面から学べるように「栄養教育基礎論」「栄養教育技術論」「栄養教育実践論」、栄養教育の企画立案とロールプレイで必要な知識や技術を統合し身に付けていけるように「栄養教育論実習」を設けています。
さらに、疾患を有する場合の栄養教育について疾患ごとの特性や技法を学ぶ「臨床栄養教育論」、疾患別の具体の症例に対し問題点の抽出から栄養教育の技法、その効果指標や評価方法までを学ぶ「臨床栄養教育論実習」、地域住民を対象とした個別栄養教育について実際のテーマを想定して具体の事例をもとに支援方法を学ぶ「地域栄養教育論」を設けています。
このように実践栄養学科では、専門職として必要な科目を網羅的に学ぶのではなく、専門職として必要な知識や技術を実際の対象や場面に応じて使いこなしていけるよう、体系的実践的に学べる本学独自のカリキュラム編成を行っています。

栄養教育の理論と実践を深く広く学ぶためのカリキュラム

栄養教育基礎論

栄養教育のための理論的基礎と栄養教育マネジメントについて具体的な事例を通して学ぶ

栄養教育技術論

栄養カウンセリングの基礎と応用を学び、対象者の準備性やライフスタイルに応じた栄養カウンセリング技術を、演習しながら学習
(クラスのパートナーと外部クライアントに対し、約2カ月間の支援を実施)

栄養教育実践論

ライフステージ、ライフスタイルに合わせた栄養教育の進めたかを複数事例を通して具体的に理解する

栄養教育論実習

課題の明確化、課題解決に必要な情報の収集、教育目標の設定、場の設定・担当者の決定、グループディスカッションによる教育計画案の立案、ロールプレイングによる実施、評価までを実習する

臨床栄養教育論

栄養食事療法への栄養教育の役割を理解し、各疾患の栄養教育の特性と技法、設定された目標への達成状況の評価指標等を学ぶ

臨床栄養教育実習

具体の症例に対して、問題点の抽出、栄養評価、ケア計画を立案し、栄養指導の実演により栄養教育の技法、指導効果指標と評価法を学ぶ

地域栄養教育論

地域住民を対象とした具体の個別支援について、事例を教材に支援方法を学ぶ事例を深く読み解く学習法を取り入れ、グループディスカッションを行う

― 200名という多彩さがあるから、栄養学の理解を深め、お互いの個性を大切に成長していくことができる
食べ物のこと、身体のこと、心のこと、生活のこと、社会のこと、環境のこと、そして未来のこと。実践栄養学科には、多様で複雑な出来事に、栄養学からアプローチしていくための学びがあります。
その中で、最も重視している教育が「実践」。豊富な実習を通して、単なる知識の修得ではなく、どうしてそうなるのか、なにが課題なのか、それを改善するためにどうすればよいのか、関係者とどう連携・協働していけばよいのか、実施したことの成果はどのように評価するのか、一連のプロセスを学び、一つひとつのやり方を学んでいきます。自分なりに理解し、実感し、試して振り返ってみること、こうしたことに学生同士協働して取り組んでみることで、必要な知識と技術がつながり、観察力、イメージ力、構想力、調整力、実現力といった確かな実践力が身に付いていきます。
1学年200名を超える学生は実に多彩です。実習では、グループディスカッションや課題演習、実演など、少人数に分かれて取り組むので、200通りの考え方や物の見方、多様な価値観にふれることができます。
栄養学を学び管理栄養士を目指すという同じ目標をもつ者同士、お互いの個性を受け入れ、学び合い、助け合うことで、多彩な管理栄養士へと成長していくことができます。