JOURNAL KAGAWA ヨクシル
[EIDAI栄養学]栄養学を学んで養護教諭になる

学びと教育

[EIDAI栄養学]栄養学を学んで養護教諭になる

栄養学部で養護教諭を養成する強み

保健養護専攻は、養護教諭養成を通じて「食により人間の健康の維持・改善を図る」「食は生命なり」の建学の精神を実現します。

健康課題が多様化・複雑化する中、養護教諭は、保健室を中心として、生涯を通じて心身共に健康な生活を送るための資質・能力(健康リテラシー等)を育成することが求められています。養護教諭は子どもと対応する中でヘルスアセスメントを行います。ヘルスアセスメントは身体的、心理社会的、生活習慣を評価することです。この中で「食」の側面は、子どもの状態を浮き彫りにします。養護教諭が行う健康相談や保健教育では、児童生徒自らが「食を営む資質・能力」を育む個別指導や集団指導を行っています。これが生涯を通じて心身共に健康な生活を送るための資質・能力(健康リテラシー等)を育成することにつながるため、栄養学部で養護教諭を養成しています。

また、令和7年度から玉川大学との連携により、小学校教諭2種免許状の取得も可能となり、初等教育段階から食と健康に関連付けた教育を実践する教員養成ができるようになります。

栄養学部ならではのカリキュラムの特徴

食・健康・教育の専門性を備えるため、低学年で実践栄養学、栄養生理学、基礎調理学実習、健康スポーツ科学演習などを学び、栄養学とからだの基礎を培います。また、3年次から教員採用試験が受験可能になり、試験日程の早期化に対応した授業を展開します。本学の良さである「理論(大学での講義)」と「実践(学校現場での実習)」の往還を最大限に活かし、教員採用試験合格を目指すとともに、卒後1年目から「食と健康」を担う即戦力として活躍できる養護教諭養成・小学校教員養成を実現します。

栄養学の基礎と実践力を備えた養護教諭が学校現場で活躍している

▲卒業生の食物アレルギー教育の風景

▲卒業生の食物アレルギー教育の風景

現代的な健康課題に児童生徒の食物アレルギーの増加があげられます。食物アレルギーは、命にかかわるケース、学校で初めて起きるケースがあります。そのため、給食だけでなく、授業や宿泊学習、部活動などで、いつ起きても対応できるよう、教職員への校内研修や児童生徒への保健指導を通じて、食育の一環として「食物アレルギー教育」を行っています。養護教諭は、食物アレルギーの原因や病型、症状、発症時の対応(アドレナリン自己注射などの緊急対応)の教育のほか、食物を除去するだけではなく、正しく恐れることの大切さ、特に多様な食経験が人間の発育発達には重要であることを伝える必要があります。

このような力を備えた本学の養護教諭養成は、45年目を迎え、令和5年度末現在、2300人余の養護教諭免許取得者を全国に輩出しています(1980年より養成開始)。令和5年度末の卒業時養護教諭就職率は、85.5%です。

食物アレルギー教育動画(卒研生が作成)
ヒヤリ・ハット事例を活用し、卒業生の学校の児童生徒保健委員の皆さんや高校の演劇部の生徒の皆さんと協働して、アニメから音声まですべて学生が作成(ICTスキルが向上)