JOURNAL KAGAWA ヨクシル
[EIDAI栄養学]栄養学を学んで教員になる

学びと教育

[EIDAI栄養学]栄養学を学んで教員になる

食は生きる上で欠くことのできないもので、栄養学の本質といえます。人口問題、食料問題、経済、文化、教育問題など、様々な社会問題に食は関わっています。
どの子どももその子らしく、その人らしく生きていく、自分の願いの叶う生き方をしていく、そうした社会をつくっていく。そのために、本学は、教員養成に取り組んできました。

学校教育の場で食を通して子どもの自立を支える。そのために家庭科教諭、養護教諭、栄養教諭の養成に取り組む

1961年の大学設立当初より、学校教育の場で食を通して子どもの生きる力を培うために、家庭科教諭の養成に力を注いできました。

その後、子どもの心身の健康づくりに深く関わる養護教諭の役割に着目し、1980年にその養成を開始。さらに2005年の栄養教諭制度のスタートとともに全国に先立って養成に取り組み始めました。

栄養学を学んで家庭科教諭になる、その強みは?

▲教育実習の様子

▲教育実習の様子

保健栄養学科栄養イノベーション専攻(2025年4月開講)では、栄養学を通じて、誰もが健やかに暮らせる⽣活の実現につながる栄養イノベーションを⽣み出す⼒を⾝に付けます。

このような⼒を⾝に付けた家庭科教諭は、⽣活にかかわる諸問題を⾒つめ、健康で豊かな⽣活を実現するためにはどうしらたよいかを「⾷」という側⾯から究明し、複雑化した社会に柔軟に対応していくために必要な「⽣きる⼒―知・徳・体のバランスのとれた⼒」を⼦どもたちに育成することができます。

なぜならば、「知・徳・体」を⽀えるのは「⽣活」であり「⾷」だからです。

栄養学を学んで養護教諭になる、その強みは?

▲卒業生の姿―食物アレルギー教育の風景

▲卒業生の姿―食物アレルギー教育の風景

保健栄養学科保健養護専攻は、養護教諭養成を通じて「食を通じて人々の健康の維持改善を図る。食は生命なり」の建学の精神を実現します。健康課題が多様化・複雑化する中、養護教諭は、保健室を中心として、生涯を通じて心身共に健康な生活を送るための資質・能力(健康リテラシー等)を育成することが求められています。

養護教諭は、子どもに対応する中でヘルスアセスメントを行います。ヘルスアセスメントとは身体的、心理社会的、生活習慣を評価することです。この中で「食」の側面は、子どもの状態を浮き彫りにします。

栄養学を学んで栄養教諭になる、その強みは?

▲卒業生の姿―地場産物をふんだんに取り入れた学校給食献立の開発 桜川市学校給食センター 栄養教諭 渡邉紗さん

▲卒業生の姿―地場産物をふんだんに取り入れた学校給食献立の開発 桜川市学校給食センター 栄養教諭 渡邉紗さん

実践栄養学科では、栄養教諭の基礎資格である管理栄養士の学修において、プロフェッショナルとしての充実したカリキュラムが整っています。土台がしっかりしているからこそ、栄養教諭もプロフェッショナルにふさわしい知識と実践力が備わります。

栄養教諭の職務である学校給食の管理については給食経営管理分野の学びが土台となり、食育(食に関する指導)については栄養教育分野の学びが土台となります。このように、管理栄養士養成の専門的学びを土台として、教職に関する学びと栄養教諭に関する学びを積み上げ、教員として必要な知識や技術を身に付けます。

女子栄養大学の教員養成の最終ゴールは、子どもの幸せ

課題をそのままにしておくと、必ず次に残っていきます。それによって、不安や困難感も増していきます。現実に起きていることがらにきちんと向き合うために、常に食からのアプローチの可能性を探求し、栄養学部ならではの教員養成に取り組んでいます。

本学では、家庭科教諭も、養護教諭も、栄養教諭も、子どもの幸せを最終ゴールにするという共通目標を持ち、一人一人の子どもに寄り添える人材を育てています。