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女子栄養大学のいま
【国際交流】世界に向けて、災害栄養の経験を発信します(シリーズその②)
学園

【国際交流】世界に向けて、災害栄養の経験を発信します(シリーズその②)

2022.08.25
Following the session (JICA’s online training program to improve maternal and child nutrition in Asia and Africa) organized on 21th July, a Q&A session was organized on 19th August with the 12 participants from 8 countries. Prof. Akiko Kubo, who is a specialist of nutrition under disaster affected emergency situations advocated the importance of focus on the three type of assistance such as self-assistance, government assistance, and mutual assistance at the community level. All the participants confirmed the relevance to and show interest in enhancing the community-based mutual assistance as such assistance has been traditionally existed in their respective own countries.

8月5日の記事でお伝えした通り、本年度本学では独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)が実施する課題別研修「母子栄養改善」コースの受入をおこなっています。本年度本学に依頼されたテーマは‘Nutrition under emergency’(緊急下の栄養)です。

8月19日(金)第2回目のオンラインによる意見交換の(Q&A)セッションが行われ、インドネシア、モザンビーク、シエラレオネなど8カ国12名の保健・栄養活動に関わる行政官が参加しました。
「災害栄養」を専門にされている公衆栄養学研究室の久保彰子先生の講義を視聴したインドネシアのアダムさんより「災害時に適切に対応できる人材を確保するため、保健医療従事者を対象とした研修(災害時の栄養)はありますか?」という質問に対して、先生より「管理栄養士の自治体での研修は毎年行われており、災害時に他の自治体に応援に行く研修も日本では行われている。管理栄養士だけでなく、医師や看護師にも派遣研修がある。」と返答がありました。

インドネシアでは津波や豪雨による災害が多く、アダムさんより災害直後のインドネシア政府による栄養支援の様子がビデオで紹介されました。

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▲インドネシアの被災地で栄養のある食事を作る

また、アダムさんによると、インドネシアでは災害時に対応する栄養士の研修は通常30時間実施されるそうですが、日本では被災地で活動する管理栄養士の研修は通常10日間実施していることを聞き、参加者からはその研修内容についても知りたいという声が上がっていました。

災害栄養では実際に災害が起きた際に栄養価のある食事を提供するだけでなく、常日頃から「災害に備える」という意識が重要だという事、また災害の被害を減らすために「自助:一人ひとりが自分の身の安全を守る」「共助:近所や身近にいる人同士が助け合う」「公助;国や地方自治体などの取組み」)が必要であるという久保先生のお話に、参加者はしっかりと耳を傾けていました。特に「共助」(Mutual Help)という考え方は参加者の出身国にも昔から存在する方法なので、自分たちの国でも実践できそうだという声が聞かれました。

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▲参加者全員での記念撮影

久保先生によると、女子栄養大学では現在「長期保存がきくおかずの開発」を行おうとしているそうです。災害時の栄養支援も、カップ麺や菓子パンといった空腹を満たすという量的な視点から、より「栄養価の高いもの」という質的な視点にフォーカスが動いているそうです。世界の中の災害大国である日本。これから世界の栄養支援をリードしていくような技術や経験が生まれてくることが期待されます。

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