JOURNAL KAGAWA ヨクシル
国民の健康を守るために食の安全を確保

実践栄養学科

卒業生紹介

国民の健康を守るために食の安全を確保

活躍する卒業生

海外から輸入される食品の安全性を確認することで国民の健康を守る

私は、関西空港検疫所食品監視課で、「食品衛生監視員」として働いています。関西空港検疫所は、全国13カ所の主要海空港に設置されている検疫所本所の1つで、厚生労働省に属する機関です。

検疫所の使命は「国民の健康を守る」ことであり、業務内容は多岐にわたります。私が配属された食品監視課では、海外から販売・営業目的で輸入される食品等が日本の基準(法律)に適合しているのか、書類審査や現物確認、サンプリング等をしています。

食糧自給率が4割程度しか無い我が国において、輸入食品は無くてはならないものです。輸入時(水際)の第一線で、「食の安全」を確保するため、日々働いています。

管理栄養士の学びを基礎に食品衛生学を深めた卒業研究

私は栄養学部実践栄養学科で管理栄養士になるべく知識専門および技術を学びました。

管理栄養士として、大量調理の実習を学内や学外で行う中でおいしい給食を提供するよりも、まずは使用する食品やその環境が「安全」であることが重要であることに気がつきました。そこから、食品衛生の分野に興味を持ち、研究室は食品衛生を選択しました。

また、食品衛生を学んでいく中で食品衛生監視員という職業を知り、私も食の安全を守りたいと思い今の仕事を目指すようになりました。研究室では、食品衛生の専門知識を学ぶだけでなく、課題解決に取り組むグループワーク等で様々な経験をすることが出来ました。このような経験や物事に対する考え方は、業務を行う上でも大いに役立っています。

日常業務の一つ一つが国民の健康に密接にかかわっている

普段の業務1つ1つが国民の健康に密接に係わっているところにやりがいを感じます。

実際に自分が審査や検査を行った商品が、スーパー等で販売されているのを目にすると、食品衛生監視員として輸入食品の安全性の確保に微力ながらも一翼を担っているという実感がわき、この仕事を選んでよかったと感じます。

また、業務の特性上、輸入時の窓口となるため、国内で流通していない海外の食品等を初めて見ることになるので、見たことの無い食品を多く扱います。さらに国内流通する前にその年の食品の流行などを知ることが出来るので、とても楽しく多くの発見がある仕事です。

多くの経験を積み、政策にも携わりたい

今後も食品行政を通して国民の健康を守る業務に係わっていきたいと考えています。

現在は食品衛生監視員として輸入食品の監視業務に携わっていますが、食品等の検査部門や地方厚生局で輸出用の食品を製造している工場への監査など、輸入食品の監視業務以外の業務も経験したいと考えています。

職務での経験や大学で学んだ知識や経験を活かして、将来的には厚生労働省の本省で、食品衛生監視員として食の安全を守る政策や栄養の部門で国民の健康増進に寄与出来るような政策に携わりたいと考えています。

高校生へのメッセージ

人生で一番、将来について考えている時期ではないかと思います。私も、「やりたいこと」「夢」についてとても悩んだことを覚えています。私は、スポーツ選手の管理栄養士として活躍したいと思い、女子栄養大学に入学しました。4年間の学生生活を過ごす中で、多くの座学をはじめとする様々なカリキュラムを経験し、現在の職種に興味を持ち、この道を選びました。

大学進学は人生にとって大きな決断になるかと思います。女子栄養大学は学生の個性を尊重し、栄養学の知識だけでなく、リーダーシップやコミュニケーション能力等の人間性を高められる学びの場です。また、学生の選択に寄り添い、支えてくれる先生方が大勢いらっしゃいます。

どんな選択をしても後悔がないよう、さまざまな経験をして学んでください!

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