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[KAGAWAの製菓]世界大会で実績のある卒業生シェフによる特別授業を実施

学びと教育

[KAGAWAの製菓]世界大会で実績のある卒業生シェフによる特別授業を実施

香川調理製菓専門学校の製菓科の卒業生には、世界大会で輝かしい実績をもつシェフたちがいます。2年に1度フランスで開催される洋菓子の世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」で、優勝・準優勝した卒業生お二方によるコラボレーション授業が実現しました。

世界大会で優勝・準優勝した卒業生による夢のコラボが実現

2024年10月9日(水)、本校製菓科で、Poome Rouge(ポムルージュ)の小熊亮平シェフとPRISM LAB(プリズムラボ)の柴田勇作シェフによる特別授業が行われました。

お二人とも本校の卒業生で、小熊さんは2003年、柴田さんは2005年に製菓科を卒業。そして、洋菓子の世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」の日本代表チームのメンバーとして、小熊さんは2019年大会で準優勝、柴田さんは昨年2023年大会で優勝しています。

お二人は、卒業後も時折本校を訪れ、特別授業の講師としても登壇してくださっています。昨年10月、世界大会で優勝した柴田さんが特別授業を行ったときに、「先輩である小熊さんとコラボで授業してみたい」と話されていて、今回その夢のコラボが実現しました。

昨年の柴田さんの特別授業はこちら>>>

鮮やかな手さばきでピエスモンテが組み上がる

特別授業では、アメ細工を究める小熊さんとチョコレート細工を究める柴田さんが、二人で、ピエスモンテを組み上げていきました。ピエスモンテ(Pièces montées)とは、フランス語で「小片を積み上げた(組み立てた)」という意味で、大型装飾菓子のことです。テーマは「リンゴ」。小熊さんがお店をオープンしたお祝いとして、店名である「赤いリンゴ」をモチーフにしました。生徒たちは、鮮やかで見事な手さばき、その一つ一つの瞬間を間近で見ることができました。

授業では、この道に進もうとしたきっかけや、お店を始めようと思ったきっかけなど、生徒たちの質問にも軽快に回答いただきました。「学生のうちに取り組んでおくとよいこと」については、お二人とも「お菓子屋さんめぐり」。加えて、小熊さんからは「人の話を素直に聞いて、元気よく過ごすこと」、柴田さんからは「遊びもふくめて学生時代にしかできないことに取り組むこと」といったお話もありました。

「基本的な部分は手を抜かないで、きちんと行う」「自分の仕事に満足しない」「コンテストはゴールでなく、その後の取り組みが大切」「仕事は大変な部分が多いが、その中で楽しめる要素が必要」など、仕事への向き合い方やプロフェッショナルとしての生き方についてのメッセージもいただきました。

お二人とも、在校生のためにと、多忙なスケジュールのなか調整していただき、コラボ授業を実現することができました。生徒たちにとっては、これからの記憶に残る、貴重な授業になりました。

小熊 亮平さん

2003年3月本校卒業後、パティスリー ラ ヴィ ドゥー スに入社。 その後単身渡欧し2年ほど修行。帰国後、パティスリー ラ ヴ ィ ドゥース横浜店(シェフパティシエ)、 株式会社グルメ和光(グランシェフ パティシエ兼シェフ ショコラティエ)で務め、2024年8月、千葉県柏市にPoome Rouge(ポムルージュ)をオープン。店名はフランス語で「赤いリンゴ」という意味。おいしく食べやすく、ふらっと立ち寄っていただけるお店づくりを展開。

柴田 勇作さん

2005年3月本校卒業後、京王プラザホテルにてベーカリー勤務。その後、CRIOLLO、ザ・ペニンシュラ東京、会員制フレンチレストラン(シェフパティシエ)、銀座マルキーズ(シェフパティシエ)で務め、2024年2月、徳島県徳島市万代町でPRISM LAB(プリズムラボ)をオープン。「スイーツの研究室」をコンセプトに、実験的な挑戦を通じてスイーツの可能性を追求することをテーマに設計。