女子栄養大学・女子栄養大学短期大学部
学校法人香川栄養学園
女子栄養大学大学院
香川調理製菓専門学校
LINE Facebook

〈学生による考案・ 実践〉学生食堂での昼食時の感染予防対策について

学生食堂は、バランスのとれたおいしい食事を食べる場であるとともに、憩いの場です。
しかし、コロナ禍での利用に当たっては、感染予防対策を行いながら、いかにおいしく安全に食べるかが、重要となります。特に、「食事中に会話をしない」ことは、ふだん人と一緒に食べる食事の楽しさを大切にしている学生にとっては、自らの意識や行動を変えなければならない大きな課題でもあります。

そこで、給食経営管理実習(実践栄養学科3年)では、班ごとのグループワークを通して、学生食堂での昼食時の感染予防対策案の立案を行いました。
学生同士で、学食の様子を思い出しながら、感染予防対策の現状や課題、課題解決についての話し合いを通して、具体的な対策案を計画し、方法や媒体などの計画案をまとめます。

学生からの最初の提案は、“やってはいけない”ことを強調する内容が中心でしたが、“食べる最中に禁止事項ばかりが目に入るとどういう気持ちになるか考えてみよう”という教員のアドバイスを受け、学生たちの見方がかわり、なぜそうしなければならないかを伝える内容へと変化していきました。

計画発表会を通して、その後に企画書の修正を行い、具体的な媒体を完成させ、給食経営管理実習室の食堂でプレテストを実施しました。
最終的に学生が考案し作成した媒体は、学生食堂に掲示され、学生自身が食堂の利用に当たって感染予防対策を実践するための環境づくりに役立てています。

[学生食堂(坂戸キャンパス)の様子]

図1

[学生食堂での感染予防対策の方向性]

gakusyokufig2

給食経営管理実習
[テーマ]学生食堂での昼食時の感染予防対策の立案

女子栄養大学の学生食堂における昼食提供時の感染予防対策を立案し、給食経営管理実習室の食堂でプレテストを実施します。学生食堂で取り組める感染予防対策を計画 してください。供食実習当日にプレテストが行えるように準備しましょう。


給食経営管理実習
[手順]

❶坂戸キャンパスの昼食場所は、カフェテリアの食堂をはじめ、学生ホール、文化表現ホール、給食管理実習室の食堂などがあります。昼食時の様子から、感染予防対策として、出来ていること、出来ていないと思うことなど、班員で意見を出し合う
❷上記❶より、現在の昼食時の感染予防対策としての課題が何かをみんなで考える
❸昼食時の感染予防対策の課題を解決するための対策案をみんなで考える
❹具体的な対策案を計画し、方法や媒体などの計画を立てる。(A4 サイズ1枚程度に具体案をまとめる)
❺計画したもの(企画書)を教員に提出し、内容についてチェックを受ける(計画発表会前まで)
❻計画発表会で、感染予防対策案や実際に給食管理実習室の食堂で実施する内容を発表する
❼計画発表会後に、供食実習当日の準備を行う(媒体の作成、設置の準備)
❽修正した企画書や具体的な媒体等を教員に再提出し、完成させる
❾供食実習当日朝準備の際に、食堂での感染予防対策の準備を行う
❿供食実習での取り組みの評価を行い、反省会で発表する


shgakusyokufig3

学生が考案し作成した媒体は、学生食堂に実際に掲示

※ポスターを椅子の後ろに張り付けるという方法も、学生が考えました。同じ方向を向いて座るからこそ、座った時に、目に入ってくるようにという、掲示の工夫です。どうやって見てもらうか、いろいろ考えた結果、こうした工夫が生まれました。


[媒体①] メッセージのねらい: 常に清潔な食事環境を保つ

gakusyokufig3

gakusyokufig4

gakusyokufig5

gakusyokufig6

gakusyokufig7

gakusyokufig8

[媒体②] メッセージのねらい: 食事中に会話をしない

fakusyokufig9

gakusyokufig10

gakusyokufig11

gakusyokufig12

gakusyokufig13

gakusyokufig14

gakusyokufig15
shgakusyokufigaya

上記の綾のことばにあるとおり、50年以上経つ現在も、本学では、食べて学び、憩う場として、学生食堂を大切にしています。

学生食堂は、日々食べることの検証の場へと深化しており、大学教育にとってますます重要な意味をもつものです。


▶「大学食堂のあり方」(1965年「栄養と料理」)の全文はこちらから>>>【PDF】