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第7回香川芳子学術奨励賞授賞式、受賞講演会

10月26日(土)、第7回香川芳子学術奨励賞授賞式と受賞講演会が、同窓生や在校生、教職員合わせ約 200 名の出席の下、坂戸校舎にて開催されました。

第7回受賞者は市川千津子氏で、受賞タイトルは「医療現場で働く臨床検査技師-女性として働くことを考えて-」です。1980 年度に栄養学科栄養科学専攻卒業、検査技師課程の第 4 回生になります。卒業後、地元の済生会静岡病院に入職され、生理検査には特に長く携わり、最後の 9 年間は技師長職を務められ今春に定年退職されました。この間、県技師会の理事、日本臨床検査技師会のワーキング委員も兼務され、また超音波検査における研修会の立ち上げでは他職種も交えて学び合うよう市から県へと規模を拡充することにもご尽力されました。現在は CHIZUKO ICHIKAWA SONOGRAPHY SUPPORT(C.I.S.S)を起業され、地元の開業医から超音波検査の依頼を請け、医師のタスクシフトの一役として地域に貢献されておられます。

授賞式では、香川明夫学長から開会のご挨拶があり、記念の表彰楯と賞金が授与されました。次いで、香川芳子学園長からビデオメッセージで、臨床検査技師コースを本学に導入された経緯と熱い思いを届けていただきました。

記念講演では、38 年間医療現場の第一線で働き続けられた現場から、検査技師の業務と立場、栄養学を習得する強み、多職種との関わり、超音波検査を通して得たことなど、そしてその経験から仕事に対する姿勢と検査技師に限らず仕事をする上での大切な 5 つを挙げられました。「人との関わり」「素直な自己分析」「ピンチはチャンス」「失敗を恐れない」「楽しいと思える仕事を見つける」をキーセンテンスとし、何か一つでも心に留めて欲しいと語りかけられました。「常に学ぶ姿勢をもち、できるできない、ではなくやるかやらないかである。人生に決して無駄はない。頑張れば必ず誰かの助けがあり、やがて自信に繋がる。」と繰り返し強調された言葉は会場一人一人に染み渡ったことでしょう。また、印象的だったのは、女性の生き方を年齢別に分析されたことと「働きやすくするのに家族を育てるのもあなたの役割」と言う眼から鱗のご指摘でした。学生たちの講演後の感想によれば、自分たちの進む将来像を等身大に受け止めることができ、これからの生き方の道標となったようです。

市川氏の新たなる道は、これまでの実践の場で信頼関係を築き上げられたからこそ展開するものです。そして、こらからも学び続けようとする市川さんの強い信念といつも患者の笑顔が嬉しいと言う思いに溢れておられる姿が眩しく誇りとなりました。まさに医療界のチーム医療における検査技師の大きな実績となり、さらなる技師力の発展と飛躍であると確信致しました。


左:市川千津子氏 右:香川明夫学長

左:市川千津子氏 右:香川明夫学長