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第3回 香川芳子学術奨励賞授賞式、受賞講演会概要

10月24日(土)に坂戸校舎12501教室において、第3回香川芳子学術奨励賞の授賞式と受賞講演会が、卒業生と在校生、教職員を合わせて約200名の出席者の下で開催されました。

学内外から推薦された応募者の中から学術奨励賞選考委員会で候補者を選出し、検査技師課程委員会で承認された後、常任理事会で了承されました。第3回の受賞者は小松悦子氏で、受賞タイトルは「寄生虫陽性率の経年的変化と寄生虫検査継続意義」です。

小松氏は1990年に保健栄養学科、検査技師過程を卒業して、臨床検査技師の資格を取得され、三井記念病院中央検査部に就職されました。その後主に一般検査を担当され、現在はアシスタントチーフとしてご活躍されています。日常の検査業務を遂行されながらも、研究活動を精力的に続けられた結果、これまでに多くの原著論文を報告され、また学会発表も多数ございます。

授賞式では、記念の表彰楯と賞金が授与された後、香川芳子学長から臨床検査技師コースを本学に導入した経緯についてのお話がありました。講演では、20年も前から人間ドックの必須検査項目ではなくなっている「寄生虫検査」を感染症に対する予防医学として継続的に実施してきた結果について、さらに寄生虫感染症の日常検査が如何に重要であるかについて、わかり易く解説されました。最近のグルメ志向やアウトドア志向により加熱不十分な川魚や牛肉、ジビエの摂食などで、また海外からの感染ルートによって、日本でも思わぬ寄生虫感染患者が出ているとのお話しに、会場の皆さんが驚きをもって聴き入っていました。

奇しくも今年のノーベル生理学・医学賞の受賞者である大村智先生の授賞理由は寄生虫病に対する治療薬の発見でしたが、同じ寄生虫感染症に関する小松さんの講演は、学生を始めとして出席者全員が興味深く拝聴できた素晴らしい内容で、とても印象深いものでした。以上のように、第3回香川芳子学術奨励賞の授賞式と受賞講演会が成功裏に終了いたしました。


左:小松悦子氏 右:香川芳子学長

左:小松悦子氏 右:香川芳子学長