女子栄養大学短期大学部では、2年生後期に専門的な高度な調理の知識と技術を身につけることを目的として「専門調理実習」を開講しています。
今回は、その「専門調理実習」で未来の食の現場を担う学生たちが、より多様な食のニーズに応えられる力を身につけるために代替肉を使用した調理実習を行いました。使用した代替肉は、ネクストミーツ株式会社が開発した植物由来の代替肉「NEXTビーフ1.0(味なし)」で、代替肉のストロガノフをメインとした献立を調理した様子をお伝えします。
短期大学部
代替肉を使ったストロガノフの献立【専門調理実習:2年後期】
代替肉により広がる食の可能性
代替肉を使用した目的
現代の食環境では、アレルギーや宗教的・倫理的理由以外にも健康志向や環境配慮などを理由に動物性食品を控える人が徐々に増えてきています。
また、栄養学的にも健康面へのメリットもあります。低脂質・低コレステロール、高たんぱく質、食物繊維を含む、などの特徴から心血管疾患リスクの低減にも繋がることも期待されます。
このようなことから、栄養制限食(脂質コントロール食やエネルギーコントロール食)にも代替肉の使用が検討されて始めています。
こうした背景を踏まえ、学生たちが代替肉を扱う経験を通じて、将来の食の現場で柔軟に対応できる力を養うことを目的としました。
代替肉を使用した新たなレシピ【ストロガノフ】
今回の実習では、ネクストミーツ社の公式レシピにはない「煮込む料理」を題材に実習を行いました。選ばれたメニューは、ロシアの家庭料理として知られる「ビーフストロガノフ」のビーフを代替肉に置き換えて調理しました。味付けされていないNEXTビーフの素材や栄養素の特徴を学びつつ、調理法を工夫する力を身につけました。
代替肉は動物性の肉と異なり下処理をせずに煮込める為、玉ねぎやセロリなどの他の材料を炒めることに時間をかけることができることなど、教員が具体的に代替肉を使用するからこそ必要なテクニックやポイントを真剣に聞きながら調理実習に取組んでいました。
学生たちの学びと気づき
実習を通じて学生たちは次のようなことを学び、経験していました。
・代替肉を初めて触れて・食べて、思っていたよりも美味しくて驚いた。
・通常のお肉と食感や風味も煮込めば変わらないので、ダイエットには最適!
・動物性の肉と異なる特性を理解し調理することで、1品副菜を追加できる時間が考えられそう。
これからも本学は、新しい知識や技術を学生に還元できる教育機関として、未来を担う人材の育成に努めてまいります。
今回の実習メニューのテーマは、「これからの西洋料理」
次の3品を調理しました。
・カリフラワーのムース
・ストロガノフ(代替肉を使った)
・トリュフチョコレート(オレンジ・ベリー)
2年生の後期となると、学生たちも手際よく調理実習に臨んでいました。
女子栄養大学・女子栄養大学短期大学部は、2026年4月より共学化に伴い、日本栄養大学・日本栄養大学短期大学部に名称変更いたします。