
栄養イノベーション専攻
小学3年生への食育の効果は?
研究室では小学3年生の総合的な学習の時間に関わり、野菜栽培・食育の授業・調理体験を通した働きかけで、児童の野菜の摂取量を増やす取り組みを行っています。学校の畑で栽培した野菜は、トマト、ナス、きゅうり、ブロッコリー、オクラ、ピーマン、ズッキーニ。児童が水やりなどの世話をして育てます。食育の授業では栽培している野菜の成長過程、色や形、栄養的な特徴を理解できるようにしました。調理体験では、栽培した全ての種類の野菜を使い、安全に配慮しながら楽しく参加できるようメニューを考え、ピーマンのツナマヨ和え、ズッキーニとブロッコリーのチーズ焼き等を作りました。

▲野菜栽培をしている畑

ピーマンの ツナマヨ和え

▲ズッキーニと ブロッコリーのチーズ焼き
この食育の前後の変化をみました。
ここでは結果の一部をご紹介します。嗜好に変化があったのはズッキーニでした。始めは食べたことがなかった人もいましたが、「好き」と答えた人が増えました。また、野菜を進んで食べようと思う人が増える傾向がみられました。家で苦手な野菜が出たら食べるかについては変化はみられませんでした。
対象が小学3年生であり、質問数が限られましたが、調理体験後の感想には、「楽しくて、苦手な野菜や食べたことのなかった野菜も食べられた。」の回答が複数あり、他にも「野菜のいろんな味に気付いた。」等がみられ、野菜を食べるきっかけになったことが分かりました。

前後比較:Wilcoxonの順位和検定
教員からヒトコト

▲西村 早苗 先生
1クラスと小数の単位でも、データをとり丁寧にみていくと、子どもの変化が分かり、今後のプログラムの改善につながります。子どもたちが楽しく参加でき、より効果的な食育を考えてみませんか!