![尿は健康のバロメーター](/uploads/2024/10/20241024184135.webp)
栄養イノベーション専攻
臨床栄養管理
岩部 博子 准教授
尿は健康のバロメーター
尿検査から摂取した食事量がわかる
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みなさんは、毎日、自分で摂取した食事からどのくらいの食塩を摂取していると思いますか?
目に見えない食塩摂取量はなかなか把握しにくいものです。
前日の食事を思い出して、記録し食品成分表から算出する方法もありますが、尿を採取し検査することで前日に摂取した食塩量がわかる方法があります。
腎臓は、血液をろ過して、老廃物を取り除き、再利用できるものは綺麗になった血液と一緒に体の中にもどし、体にとって必要のない水分、電解質、老廃物などは、尿として体の外に排出します。この排出された尿を測定することで、前日に摂取した食塩量がわかります。
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▲血液が腎臓でろ過されて 尿になって排泄されます
24時間蓄尿検査とは
医療機関で行っている24時間蓄尿検査がそれになります。24時間蓄尿検査とは、丸1日(24時間)排泄された尿をすべて集めて、1日の尿量や尿中成分を調べる検査です。尿に含まれている尿Na濃度を測定し、前日の食塩の摂取量を計算することができます。同様に、尿中蛋白尿定量,尿素窒素量,クレアチニン(Cr)濃度成分を調べることで、1日に摂取したたんぱく質の量を知ることもできます。
▲1日の尿をためることで、1日にとった食塩量を計算することができます
尿検査と栄養指導
尿は、健康のバロメーターといわれます。腎臓の働きが悪くなると、その状態は、尿に現れます。
腎臓病の患者さんの栄養指導では、尿検査の結果をもとに適切な食事療法を行うことができます。
大学の授業では、実際に24時間蓄尿をして食塩摂取量や、たんぱく質の量を計算し、食事の記録からも食塩摂取量を計算します。
自分の体から排出したもので、自分が食べたものを知るって面白いとおもいませんか?
先生からヒトコト
![▲ 岩部 博子 先生](/uploads/2024/10/20241007181949.png)
▲ 岩部 博子 先生
私たちの体の中の栄養が足りているか、不足しているかを評価するためには、食べた食事の内容や血液検査や尿検査などの臨床検査データをもとに評価していきます。
「私たちのからだは、食べた物で作られている。」それを、実践できるのが臨床栄養学という学問です。