JOURNAL KAGAWA ヨクシル
[EIDAI栄養学]栄養学を学んで栄養教諭になる

学びと教育

[EIDAI栄養学]栄養学を学んで栄養教諭になる

栄養学部で栄養教諭を養成する強み

栄養教諭の資格は、教育学部ではなく、管理栄養士・栄養士の養成を行っている大学で取得します。本学の栄養教諭養成は、2005年度の栄養教諭制度の施行にあわせ、全国に先立って養成のための集中開講を行いました。栄養教諭資格者第1号は本学で学んだ方です。
栄養教諭は、食に関する指導と学校給食の管理を一体的に行うことで、子どもの健やかな成長を支え、望ましい食習慣を養います。また、学校・家庭・地域が連携した食育の推進の中核的役割を担うため、食に関する広くて深い視野を身につけている必要があります。

実践栄養学科では、食べ物の生産から選択・購入して消費する、調理や食べる場面まで、からだの状態から社会の仕組み、今起きている出来事まで、食に関するあらゆることを広く深く学びます。一人ひとりの食べ物の好みや身体状況、生活体験などの違いを十分に理解して、その子らしい・その人らしい食のあり方を考え、サポートする実践力も身につけます。管理栄養士の学びが充実しているからこそ、栄養教諭の学びも発展します。

栄養学部ならではのカリキュラムの特徴

栄養教諭を志望する学生は、3年生で、キャンパスのある坂戸市のスチューデントインターンシップ事業に参加し、学校現場で子どもの実態を体験的に学びます。さらに3年生の校外実習(臨地実習)で小中学校の給食の運営を学び、4年生で栄養教諭の教育実習を行います。教育実習報告会には、栄養教諭として働く卒業生が来校し、指導と助言をしてくれます。最も身近な先輩からたくさんの刺激をもらっています。

教職の学びの総仕上げとしての教職実践演習では、栄養教諭に必要な資質能力の形成を目指します。例えば、「生産から食卓までの食の循環」をテーマとした学習では、魚を例に、食べ物と人間と環境とのかかわり方を総合的にとらえる見方や考え方を学びます。また、「現代的課題を解決するための養護教諭と栄養教諭の連携」では、本学の養護教諭養成の学生とともに、実際の課題解決に向けてそれぞれの専門性を生かした連携のあり方を学びます。

大学院に進学し、栄養教諭の専修免許を取得することもできます。専修免許を取得した卒業生は、学校現場の管理的立場や地域をつなぐ食育リーダーとしての活躍が期待されています。

栄養学の基礎と実践力を備えた栄養教諭が学校現場で活躍している

毎年多くの栄養教諭を輩出しています。2008年度から2023年度までの16年間で496名が履修しました。このうち、卒業時に栄養教諭として就職したのは51名で、埼玉県、さいたま市、茨城県、北海道等の都道府県で活躍しています。2023年度の栄養教諭採用者数は、既卒の卒業生を含めて10名でした。

〈卒業生の活躍〉
桜川市学校給食センター 栄養教諭 渡邉紗さん
茨城県の地場産物をふんだんに取り入れた学校給食献立を開発して、見事、優秀賞を受賞しました。高い献立作成能力と食育へ活かす力が評価されました。