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保健学専攻 修士課程
在学生×教授 メッセージ

研究室の取り組みと、未来に対する想い
石橋 健一准教授
興味を持って
思う存分に研究に
取り組んでほしい
石橋 健一准教授
生体防御学研究室
研究指導分野/免疫学
自分の興味について
突き詰めたい気持ちが
大学院進学へつながった
佐藤 美由紀
茨城県出身 女子栄養大学卒業
保健学専攻 修士課程2年

ユーグレナ摂取の新たな可能性を見つけたい

佐藤
私は、ユーグレナの研究をしたいと思い大学院に進学しました。ユーグレナを含有した食品を知ったことがきっかけで、ユーグレナの特徴や生体への影響についての興味がどんどん深まりました。石橋先生はユーグレナに含まれるβグルカンのパラミロン摂取による免疫賦活作用について研究なさっていることを知り、先生の研究室で研究したいと思いました。
石橋
微細藻類ユーグレナは、特有の多糖であるパラミロンを多く含んでいます。SDGsの観点からもこのユーグレナは注目を浴びていますよね。私は、多糖成分の免疫系への作用について研究しており、ユーグレナに関しては食品会社と共同研究をしています。
佐藤
今、マウスを用いてユーグレナグラシリス由来の食物繊維であるパラミロンを経口摂取した場合の免疫応答の実験を進めています。実験は一進一退で、すぐに結果がついてくるというわけではなく、研究の大変さを感じています。
石橋
実験は思うようにいかないものです。佐藤さんは、諦めずに粘り強く向き合っていると感じています。自分の目できちんと確かめたい、知りたいという気持ちが強い学生なので、研究者としての資質があるのだと思います。ユーグレナの成分のひとつであるβグルカンについて研究が進んではいますが、パラミロンを摂取して検討した研究はまだ少ないのが現状。佐藤さんの研究結果には期待していますし、ユーグレナの可能性がもっと広がるといいですね。
佐藤
そう思います。大学院での学びの中で、実験で失敗したら原因を考え試行錯誤したり、結果から考察するなどといった能力が高まっていると感じます。石橋先生は、親しみやすく研究についての相談がしやすいのでとても勉強になります。
石橋
実験の成果を学会で発表することを目標に頑張りましょう。学会などで他の研究者と交流することは、新しい発見や視点が得られるいい機会になりますからね。
佐藤
はい。さらに新しい知識を得て、自身の研究をより良いものにつなげたいと思います。
石橋
大学院は、研究を通じて専門性を磨くことができますし、自ら課題を見つけ、それを解決していくための力を築くことのできる場所です。その力は、将来どんな分野や業種でも生かせるものだと思います。研究を通じて得られた専門性を社会に還元できるといいですね。
新開 省二教授
調査の現場や学会での
実践的な学びを
将来の糧に
新開 省二教授
地域保健・老年学研究室
研究指導分野/地域保健学
高齢者の健康を支援し
誰もが輝ける
社会をめざして
赤尾 瑠琉
山梨県出身 女子栄養大学卒業
保健学専攻 修士課程2年

フレイル(※)予防に向けた高齢者の栄養教育の推進が高齢化社会で活きる

赤尾
研究分野である高齢者の栄養教育に興味を持ったのは、学部生時代のインターンシップがきっかけです。障がい者支援センターで高齢の方と食事補助やお話しなどで関わる機会があり、趣味や楽しみを持って毎日元気に過ごしている姿を見て高齢者のイメージが大きく変わったのです。そこで、学部の卒業研究で取り上げた「食事による心身のアンチエイジング」というテーマに辿り着きました。
新開
卒業研究では、ライフステージ別の生活スタイルや疾病に合わせた食事のレシピを考案し、WEBサイト上で発信されていましたね。
赤尾
その際は、高齢者や老年学を研究されている新開先生に相談しアドバイスをいただきました。研究を進めるうちに新開先生のもとで高齢者保健や栄養疫学についての学びを深めたいと思い、大学院への進学を決意しました。
新開
少子高齢化が進み、高齢者の健康寿命の重要性が高まってきています。食品や栄養をバランスよく摂る、つまり食品摂取の多様性がこれからの健康長寿のキーワードです。研究室では日清オイリオと協働し、高齢者向けに食品群のセルフチェックができるオンラインアプリを開発しました。赤尾さんにも参加してもらっています。
赤尾
アプリを活用し、高齢者の食品摂取の多様性スコアを上げるための実態調査と実証試験を行っています。これまでに研究計画を立て、学会での発表を行いました。今後の論文発表に向けて、対象者の絞り込みや高齢者の情報格差という課題をどう解決するかなど模索する日々です。将来的にはフレイル予防プログラムの一環として活用することも視野に入れて研究を進めています。
新開
私の研究室では、学会での発表や臨地調査など現場での学びを重視しています。研究室にこもっているより、赤尾さんはじめ学生たちは生き生きしていますね。初めての学会発表では不安もあったと思いますが、赤尾さんはどんなところに研究のやりがいを感じていますか。
赤尾
研究の中で高齢者の食事調査や健康教室に参加すると、自分の研究が活きる未来を想像でき、嬉しく感じます。学部生の頃と違い主体性を持って動く必要はありますが、研究を通じて前に進んでいる実感を得られることがやりがいに繋がっていますね。
新開
赤尾さんが取り組んでいる実態調査は、企業と社会を繋ぐ役割もあります。研究や研究発表を通じて、ぜひ次のステージへの糧にしてください。
赤尾
卒業研究でも取り組んだ情報発信に強い想いを持っています。将来的には食と健康に関する情報発信を通じて、年齢に関係なく誰もが社会の一員として活躍できる地域づくりと健康支援を推進していきたいです。

(※)フレイル…加齢により心身が老い衰えた状態のこと