JOURNAL KAGAWA ヨクシル
家庭科をより面白く!本気の家庭科教職課程

栄養イノベーション専攻

中学校教諭一種免許状(家庭)/高等学校教諭一種免許状(家庭)/学校/先生

家庭科をより面白く!本気の家庭科教職課程

 保健栄養学科 栄養イノベーション専攻には、家庭科教諭を養成する家庭科教職課程があります。
 家庭科のカリキュラムは時代に合わせて変化し、家庭科教諭もそれに対応できる様々な知識とそれらを深められる力が求められています。本学の栄養士の学びを強みに、教職の資格取得に必要な科目と栄養イノベーション専攻の特徴的なカリキュラムで、時代の変化に合わせて学び続けられる家庭科教諭を目指します。

そもそも家庭科は何を学ぶ科目?

 家庭科で何を学びましたか?」と学生に聞くと、10年くらい前までは調理や被服のことしか返ってきませんでしたが、ここ数年は「自分の進路を考えることができた」「子どものことがわかった」などの回答もくるようになりました。今は「生きるために必要な科目」という印象を持つ子どもたちが増えているようです。

 家庭科的な教育が学校に導入され始めたのは、明治時代です。当時は裁縫や家事といった技能中心の教科でした。戦後、家庭科は民主的な家庭建設のための教科として誕生します。家庭科は、社会を反映し常に変化しています。消費者としての学びや食育の充実、さまざまな家族のあり方を考える家族関係学や環境問題、近年では金融教育の内容も入ってくるようになりました。また、被服の時間は減ってきていますが、グローバル化に伴い、逆に和服の基本的な着装を扱うことも取り入れられています。

他領域も横断的に学べる、本学独自の家庭科教職課程

 家庭科教職課程に必要な教職論や教育原理、家庭科教育法といった科目はもちろんですが、本学では、栄養士の資格取得のための科目は必修です。さらに、フード・ウェルネス領域や栄養データサイエンス領域のカリキュラムを選択することで、消費者として食品の生産から消費までを総合的に学び、さまざまなデータから環境や社会の流れについて読み解き、新しいツールを使う技術も身につきます。これらの知識や技術を家庭科の授業に取り入れて、子どもたちの指導をしたり、学校運営にも活用したりして、付加価値の高い家庭科教諭になることを目指しています。

「一生学べる仲間」と共に出会い、刺激しあえる環境がある

 家庭科の内容は時代とともに変化するため、家庭科教諭は大学での学びだけでは完結しません。常に学び続ける必要があります。

 本学には「家庭科教諭の会」があり、839人(※)の卒業生が登録しています。毎年1回勉強会を開いて「家庭科教諭として今学ばなければいけないこと」などをテーマに学び、意見交換などもしています。新卒の方から定年間近の方までいるので、貴重な情報交換の場になっています。

 本学では、手厚い指導と卒業後も繋がりを持ってフォローし合える環境があります。家庭科教諭を目指す人が、本気で学べる大学です。

※2024年現在

家庭科は一生の学び。だから、家庭科教諭も学び続ける力を養いたい

 家庭科は、人が生きるために必要なことを学ぶ教科です。ゴミの分別からお金のこと、人生のことも含め、地球の未来は家庭科にかかっている、と言ってもいいかもしれません。他の教科とのコラボレーションもしやすい教科です。社会に向けてアンテナを張り、子どもたちが興味を持って面白いと思える授業をしてほしいです。

 2026年度からは男女共学になり、男性の家庭科教諭も養成します。圧倒的に女性教諭が多い家庭科も、男性の教諭が教えることで、家庭科に対する生徒の印象も変わるでしょう。是非多くの男性に、家庭科教諭を目指して欲しいです。

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