JOURNAL KAGAWA ヨクシル
「看護」の学びで、即戦力になる養護教諭へ

保健養護専攻

看護科教諭/養護教諭/医療的ケア/救急措置

「看護」の学びで、即戦力になる養護教諭へ

 日本栄養大学の養護教諭養成課程では、看護学の科目は看護師の国家資格を有する看護師養成校経験者が指導します。授業と演習、臨床実習を通して、養護教諭として必要な看護の知識と技術をしっかりと身につけ、学校内で発生する怪我や体調不良などへの救急処置や医療的ケアも学びます。特別支援学校で学ぶ子どもたちへのケアや関わり方も学びます。

学校内での医療的ケアなど、養護教諭に必要な看護の知識と技術

 学校内ではさまざまな事故による傷病がよく起こります。打撲や骨折、捻挫、切り傷などの怪我のほか、転倒や落下で頭部を打って意識を失ったり、喘息やアレルギーによる発作を起こしたりすることもあります。こうした時は養護教諭がまず対応します。 また、医療機関を受診するのか、あるいは救急車を呼んだ方がよいのか、などの判断をするのも養護教諭の役割です。

 2年次の基礎看護学では、呼吸、血圧、脈拍、体温、意識レベルなどのバイタルサイン測定は観察の基本技術として強化しています。その知識、技術を基に学校救急看護学の中で医療的ケアの知識と技術を学び、日常的に医療的ケアが必要な子どもに対しても対応できる養護教諭になれるようカリキュラムを組んでいます。

 近年、特別支援学校や特別支援学級のみでなく、一般の学級にも人工呼吸器をつけた子どもの痰の吸引や、胃ろう、導尿などの医療的ケアを必要とする子ども達が増加しています。そのような場面でも対応できるような授業・実習(第三号研修を含む)があり、力をつけています。

日本栄養大学は「保健科教諭」と「看護科教諭」の資格も

 本学の養護教諭養成課程では、4年間の学びを通して教育現場で即戦力となれるカリキュラムを組んでいます。1年次より専門科目を学修し、2年次では座学に加えて実習での学びによって、より実践的な知識と技術、そして養護教諭としての自覚が芽生えてきます。並行して、多くの学生が保健科教諭の免許取得に向けて学んでいきます。3年次では実践力を高めるべく養護実習、教育実習を行います。授業の合間をぬって学校へのボランティアにも行きます。

学修内容は養護教諭にとどまらず、中・高等学校の保健科の教諭免許も取得できるようにカリキュラムされています。保健科の免許取得を目指して学ぶことにより、高い保健教育能力が身に付きます。加えて、学級経営や担任業務を学ぶことによって、視野が広がり、他の教職員とより円滑な連携が図れるようになります。さらに、玉川大学との連携により、保健科の免許取得者は、小学校教諭二種免許状も取得できるようになりました。これらの学びが教員採用試験においてアドバンテージとなります。

 4年次では看護師を養成する高校の看護科教諭の免許を取得することもできます。養護教諭、保健科教諭、看護科教諭の3つの免許を取得して卒業する人も多いのが現状で、本学の卒業生の大きな特徴と言えます。

 このような4年間の凝縮した学びの成果として、卒業後すぐに養護教諭として活躍できるのだと思います。実際に、即戦力になっているという評価をいただいており、本学養護専攻のよき伝統になっています。

お話を聞いた先生