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フードコーディネーターからの学び直し。卒業後は栄養士として新しい道へ

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フードコーディネーターからの学び直し。卒業後は栄養士として新しい道へ

 短大に在籍する栗原知美さんは大学卒業後からいくつもの食に関わる仕事に携わり、本学短大に入学する前はフリーランスのフードコーディネーターとして第一線で活躍していました。そんな栗原さんがなぜ栄養士を目指し、女子栄養大学短期大学部を選んだのか。現場をたくさん知っている栗原さんだからこその理由について伺いました。

現場で痛感した知識と資格。栄養士にできて、自分にできなかったこと

 文系の大学を卒業した後、製菓・製パン教室にハマって習い続け、そのまま教える側になっていました。ご縁があって商品開発やフリーのフードコーディネーターとして働くことになりましたが、引越しをしたためフリーの仕事をお断りして、今度は乳業会社でレシピ開発の仕事へ。そうしたら直接お客さまの顔が見えないのが寂しくなってしまって。製菓の仕事を探したら、鎌倉でジェラートショップの立ち上げの仕事をすることになったんです。これが短大に入る直前の仕事でした。

 このジェラート屋さんで働いている時にコロナ禍が始まり、通販をすることになって一括表示が必要になったのです。でも私には資格がないので、外部のプロの業者さんに頼んで作ってもらったら、自分で作ったものと全然違う。「こんなに違うんだ!」となって、自分の知識の無さにがっかりしました。

 それまでのお仕事でも、何度か栄養士さんと管理栄養士さんに一括表示をお願いすることはあったのですが、「やっぱり独学ではダメだ」ということを痛感しました。それと、自然派志向のジェラートショップだったので、お客様も健康意識が高く私より知識があって、質問にきちんと答えられない。自分の知識と基礎の無さを思い知らされました。

現場で見た栄養士・管理栄養士の姿に「女子栄養の短大しかない」

 いろいろな学校を探したのですが、お仕事をした栄養士さん管理栄養士さんがやっぱり女子栄養出身の方が多くて。信念を持ってやられているのを見て、かっこいいと思いました。

 しかもここの人たちは料理もできる。現場主義で働いてきたので、入るなら調理ができないと意味がないし、今の自分は基礎がないので、基礎から教えてもらって、栄養がわかって計算ができるなら、もう女子栄養短大しかありませんでした。

 実際に入学してみると、短大では短期で集中して実習や授業、レポート、テストなどととにかく忙しいので、スケジュール管理をきっちりやらないといけない。フリーランスの時はなかった大変さです。机に向かって勉強するのも何十年かぶりなので、自分でサイクルを作るのが大変でした。でも社会人の学生もいて、同じ目標を持つ仲間たちと切磋琢磨できる環境がとてもいいです。

これからのこと、やりたいこと

 40歳半ばを超えてからの学び直しは、一番いいタイミングかもしれないと思っています。いろいろやって「ちょっと学び直したいな」と思う人は多いと思います。その時に一歩を踏み出す勇気があるかないか、そして動ける環境かどうか。それぞれにハードルはあると思いますが、私にはコロナ禍が転機になりました。

 授業で栄養を指導する側にもなれると知って、すごく興味が湧きました。卒業後は働きながら管理栄養士の資格を取って、ゆくゆくは特定健診の指導をする特定保健指導担当管理栄養士になりたいと思っています。

お話を聞いた学生