2024.11.25
学園
【公衆栄養学研究室/短期大学部栄養指導研究室】「災害時における避難所提供食の現状と改善効果及び要配慮者に対応した食事提供の課題」研究成果発表
災害時に避難所で提供される食事の実態から食事提供の課題を明らかにすることは、備蓄のあり方や内容など災害への備えを検討し十分な対策につなげるために重要です。
2016年4月に震度7を記録した熊本地震の発生から1か月後に、熊本県内の35か所の避難所で提供された食事の記録から、エネルギー及び栄養量を算出しました。避難所を2つのエリアに分け、健康の維持・増進のためのエネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を示した「日本人の食事摂取基準2020年版」と比較しました。比較した結果、2つのエリアで提供された食事についてエネルギーに差はなかったものの複数の栄養素で差が見られました。また、ビタミンB1やカルシウムはどちらのエリアの避難所においても推定平均必要量を満たす食事は提供されていませんでした。
この研究結果について、2024年11月25日~26日に韓国ソウルで開催されるアジア太平洋災害医学会(The 15th Asian Pacific Conference on Disaster Medicine:APcdm2024)において、ポスター発表を行います。
なお、本研究は、2024年度科学研究費補助金基盤研究©の助成を受けて実施しました。
■学会発表情報
〇タイトル
Energy And Nutrient Composition of Meals One Month After the Kumamoto Earthquake and Comparison Results
〇発表者名
久保 彰子、小澤 啓子、今井 里佳*、久野 一恵*
*共同研究者(所属:西九州大学)
○学会名
アジア太平洋災害医学会 (The 15th Asian Pacific Conference on Disaster Medicine : APCDM 2024)
○連絡責任者
女子栄養大学 久保 彰子准教授