ゼミ別 発表要旨
秋野 晃司ゼミ
イスラム教と食文化 / 日本におけるハラルフードの展開
イスラム教徒は、世界に約16億人いると言われています。中東のイメージがつよい宗教ですが、東南アジ明ア、アフリカ、ヨーロッパなど世界中で信仰されています。日本ではあまりなじみのない宗教で、関心のない人も多いかもしれません。イスラム教と日本とはどのように関係しているのでしょうか。
■日本とイスラム教の関係
イスラム教というと、遠い国の宗教で私たち日本人とは関係のないものだ、と感じている人も少なくないでしょう。しかし、現在、イスラム圏からの日本への旅行者が急増しているのです。特に東南アジアは経済成長が著しく、日本の観光産業において大きな市場となりつつあります。日本政府や観光業界はイスラム教徒の旅行者受け入れに力を注いでいます。
■食のルール
今回の実習ではイスラム教の食に注目しました。イスラムの教えでは、あらゆる行動や物質は「ハラル(許されたもの)」と「ハラム(禁止されたもの)」に分けられます。食に関してもいくつかの禁忌が存在しており、豚肉やアルコールを摂取することは禁止されています。他にも、適切に処理された肉でなければいけない、鱗のない魚はダメ…。いろいろなルールがあるのです。イスラム教徒が安心して食べられる食品を「ハラルフード(許された食べ物)」と呼びます。
■日本の中のハラルフード(許された食べ物)
日本の中にもハラルフードはたくさん存在しています。大手航空会社や、ホテル、食品メーカーがイスラム教徒のためのサービスや製品を提供している事例はたくさんあります。スーパーの輸入食品コーナー、海外産の冷凍肉、エスニックレストランで見かけることもあります。では、ハラルフードはどのように作られ、どのようにサービスされているのでしょうか?
今回の発表では、イスラム教の食に関する行事「ラマダーン月の断食」、ハラルフードの製造などに焦点をあてました。これからビジネスやプライベートで関係が出てくるかもしれないイスラム教のこと、すこしだけ学んでみませんか?
群馬の郷土料理
■動機と目的■
千葉県民の私が群馬県の郷土料理について興味を持ったのは、群馬県へ旅行に行き美味しい食べ物、自然の豊かさ、人の温かみに魅了されたのがきっかけでした。もっと群馬県について知りたいと思い、郷土料理について調べることにしました。郷土料理について調べることで、群馬県の食生活や歴史文化等を理解し群馬県についてより深く知り、郷土料理にはどんな料理があるのか、郷土料理というものが存在することにどんな意味を持つのか、また現代の郷土料理の変容に重点を置いて調べました。
■調査方法■
フィールドワーク
文献調査
■群馬の郷土料理■
農山漁村100選に選ばれた群馬の郷土料理には、粉食料理の代表的と言われるおっきりこみ、群馬県のおやつとして親しまれる焼きまんじゅう、こんにゃく芋の生産全国1位を誇る生芋こんにゃく料理があります。今回もこの3つの郷土料理を例に挙げ発表します。
現在、観光へ行っても「郷土料理」という文字を目にすることは少ないのではないかと思います。「田舎料理」、「B級グルメ」、「名物料理」、「ご当地グルメ」という文字を目にすることのほうが多いと思います。しかし、今日の郷土料理は商品化されて売られています。では郷土料理がどのような形で商品化され、またどのようにアピールして売られているのか。また商品化することでどのような変容をしているのかについて紹介します。
また現代の郷土料理は地域振興、地域活性化と深く結びつき、関係があると考察しています。実際東京の銀座に「ぐんまちゃんの家」という群馬県のアンテナショップも存在します。群馬県の料理をどうして現地ではなく東京で購入するのか。東京にアンテナショップがあることで群馬県はどのようなPRになるのか。そのことも含めて発表したいと思います。
浅草の観光と食文化
日毎夜毎、多くの観光客で溢れる浅草の詳細を探り、その魅力に迫ります。浅草独自の下町文化に触れ、食の視点から浅草に渦巻く食文化や食と人との関係性を捉えました。
◆目的
今日の日本の代表的な観光地である浅草に焦点を当て、日本の観光産業のなかで食が担う役割に注目し、食文化と観光の共存の仕方を考察しました。江戸時代から続く浅草の下町文化は、時代の流れとどのように呼応してきたのかを学んでいくうちに、浅草の観光業の発展には地元の人々の強い繋がりや絶え間ない努力が不可欠であったことを知りました。温かいおもてなし精神と熱い商売魂で燃える浅草の現況と歴史を把握し、現在の浅草の観光客が求める飲食店のかたちを考えました。
◆研究内容
「リアルを追いなさい」という秋野先生の教えを胸に、雨の日も風の日も、現地に立つことを大切にして、研究を進めてきました。浅草寺と東京スカイツリー周辺の状況を比較することから始め、浅草の特徴や強みを見つけました。地元で働く人たちにインタビューをしたり、観光客に聞き取り調査を行ったりと、現地の人々の声も大事にしてきました。また文献調査や博物館に行くことで、昔の浅草についての理解を深めました。
◆調査方法
フィールドワーク調査を中心に行いました。年中行事にも注目し、人々の往来や賑わい方を観察しました。聞き取り調査では、人見知りを乗り越えて、当たって砕けろ精神で頑張りました。
◆まとめ
現地に何度も足を運び、自分の目で直接確かめながらデータを集めていく過程に苦労しました。最初は謎ばかりでぼやけていた浅草が、調査を進めていくうちに、だんだんとその姿を現し、全体像がつかめてくる感覚はなかなか気持ちの良いものでした。また、浅草の飲食店のメリットや問題点は日本の飲食店全体に相通ずるところがあるように思います。この研究での経験を糧に、社会に出てからも論理的な思考で物事を捉えていきたいです。
磯田 厚子ゼミ
日本のクラフトビールの魅力 / ~楽しみ方提案~
現在ブームが到来している日本のクラフトビール。このビールはどのようにしてうまれ、どうして「地ビール」から「クラフトビール」と呼ばれるまでに至ったのか。大手のビールとの違い、地域での活躍、生産者の想い、スタイルに合わせた楽しみ方など、魅力的なクラフトビールの世界を紹介したい。
▼内容
1、日本のクラフトビールブーム
1994年の酒税法緩和により日本各地で小規模ビール工場が次々と誕生し、物珍しさから一躍地ビールブームが到来した。しかし多くが未熟な技術であり「値段が高いうえに必ずしもおいしいとは限らない、ただの観光土産」というイメージが定着し、人気も2000年ごろには沈静化した。数々の醸造所が消えたが、残って技術を磨き続けた職人たちの努力で質が認められ、世界的な知名度もあがった。職人によるビールとして「クラフトビール」と呼ばれ始め、近年ブームが再来した。
実際に行ってみて生産者によるクラフトビールの定義の認識、地域振興への意識の違いに気づいた。生産者は、人手不足や労働の過酷さを課題として挙げていた。
2、ビールのスタイル
ビールには多くのスタイルが存在する。それぞれ特徴があるため、相性の良い食べ物と合わせても楽しめる。フルーツやフレーバーなどの副材料を加えた発泡酒をつくる工場もある。ビールは一般的な大手ビール会社のビールのような味ばかりではない。きっとビールに対して苦手意識を持っていた人の価値観は変わるだろう。
3、楽しみ方提案
アンケート調査の結果予想以上にビールに苦手意識を持つ学生が多かった。そこでビールとおつまみの組み合わせ、飲みやすいビール(発泡酒)の紹介とシチュエーションごとの飲み方の提案を行うことにした。少しの工夫や選び方で印象が変わるということを知ってもらい、クラフトビールの楽しさを知ってほしい。
▼まとめ
日本のクラフトビールの歴史はまだまだ浅い。しかし、クラフトビールはスタイルや選び方、飲み方次第で、すべての人を楽しませることができる。そんな柔軟性がクラフトビールの魅力であり、日本の新しい文化である。
日々のくらしにタイ料理 / タイ料理を身近においしく!
【目的】
私はタイ料理の惣菜販売のアルバイト経験を通じて、タイ料理が持つ不思議なおいしさの魅力に、どんどん惹かれていった。しかし、まだまだ知られていない魅力も多いタイ料理を、より多くの人に知ってほしいという思いから、女子大生をターゲットに、タイ料理をもっと身近なものにしていくことを目的する。
【実習内容】
1)文献調査によるタイ料理の歴史を探る
タイ王国の食文化の成り立ちを調査した。タイ王国は14世紀ごろから交易市場として繁栄したため、様々な国の影響を受けてタイ料理も完成した。特に中国の文化に受けた影響は大きかった。
2)他国との比較によりタイ料理の特徴を明確にする
インドネシアとベトナムを比較対象とし、どの国にもココナツミルクや魚醤を主に用いて調理する共通点がある。一方タイ料理は酸味・辛味・甘味を有する複雑な味付けが特徴的であることがわかった。
3)アンケート調査による女子大生のタイ料理への認識を知る
対象は女子大生100人である。約7割の人がタイ料理を食べたことがあると答え、他国の料理との違いについては、過半数が、自信がない・分からないと答えた。また、タイ料理のインスタント食品も過半数が食べたことがないと答えた。
4)タイ料理のインスタント食品調査
身近なところで手に入るインスタントのタイ料理を約20種類調査した。
5)家でも簡単に作れる、タイ料理の提案
家で作れるおいしいタイ料理のレシピ紹介や、その際に余りがちな調味料・ペーストを活かして作れるおいしいオススメの料理を研究し、それらを紹介する。
【まとめ】
今、密かなブームになっているタイ料理。インスタントやファーストフード店で食べられるタイ料理も増えており、今後さらに日々の食生活にタイ料理が取り入れられていくことになるのではないだろうか。
ベトナムを食べる / ~新宿・池袋マップ~
<目的>
ベトナム料理とは、甘味や酸味、塩味を上手く生かし、香草なども多用することが特徴であり、日本人にも馴染みやすい味付けの料理である。しかし現在、日本でベトナム料理とは、東南アジア料理の一つと捉えられており、明確には認識されていないのではないだろうか。そこで、ベトナム料理を味わってもらうために、新宿・池袋を中心としたベトナム料理屋をガイドブックにまとめた。
<内容>
1)アンケート調査
調査対象は栄大生と一般人、計514人である。提示した料理の中で、”ベトナム料理” であると思うもの全てに○をつけて下さいという質問に対して、全問正解者は514人中2人であり、ベトナム料理を明確に認識している人は少ない。多くの人がタイ料理と認識が混同していることが分かった。ベトナム料理を食べたことの有無を聞いたところ、約4割の人が“ない”と回答した。そして、食べたことがない人で今後ベトナム料理を食べてみたいと答えた人は約9割だった。また、ベトナム料理屋に入店すると仮定して、入りにくいと感じる店舗の条件を5つ選択してもらった。その中で上位を占めたのが、物件周辺の風紀や治安が悪そう、メニューの内容や値段がわかる展示が外にない、入口が暗い、外から店内の様子がみえにくい、入口が散らかっているであった。
2)ベトナム料理店調査
新宿・池袋を中心としてベトナム料理店を12店舗調査し、その結果をガイドブックにまとめる。実際に行ったからこそわかる視点での内容を記載した。
3)新宿・池袋のガイドブック作成
ターゲットは女子大生、食シーンは夕食をイメージした。アンケート結果を元にお店の分かりやすい行き方、特徴、おすすめ料理、入りやすさ、などを掲載する。
<まとめ>
入り口は入りにくくても、入ってみるとそこはベトナム!パスポート代わりに、このガイドブックを持ってベトナム料理屋に行ってみましょう。一度は味わうべき名店揃いなので、是非楽しんでください。
見ても食べても古代米 / ~古代米の可能性~
【目的】
お米の中でも古代米について食味、景観物、地域活性という点から注目した。古代米にはどのような可能性を秘めているのか調査し伝えることで、白米だけでないお米の面白さを知ってもらうことを目的とした。
【実習内容】
1.文献、講義による米の調査
古代米とは私たちの祖先が栽培していたいわば「古代の稲の品種」が持っていた特色を色濃く残した稲のことだとされている。赤米や紫黒米、香り米という、玄米に色や香りを持った米が代表で白米と栽培法などの大きな違いはないが、食物繊維やミネラル類が古代米には豊富に含まれており、美容や健康に良いとされている。
2.アンケートによる古代米の意識調査
女子栄養大学学生254名(食文化、実践、保健養護)を対象に古代米意識調査アンケートを行った。古代米を知っているか、美味しそうか、食べてみたいかなどを質問した。結果は約半分の46%の人が古代米を知っていると答えた。また古代米はまずそうと答える人は72%もおり、あまり良いイメージを持たれていないことが分かった。
3.現地調査から田んぼアートと地域活性
田んぼアートとは古代米などの稲を用い田んぼに絵を描くものである。実際に田んぼアート発祥の地である青森県田舎館村と、世界最大の田んぼアートとして今年ギネスに登録された埼玉県行田市へ田んぼアートを見に行き、調査した。
4.古代米のおいしい食べ方
アンケート調査から古代米の食べ方がわからないという意見が多かったので古代米の特徴を活かした美味しい調理法、食べ方を提案してする。
【まとめ】
古代米には白米と比べ、栄養価が高く健康面で良い食材である。食味もプチプチとした食感を活かした調理法をすれば美味しく食べることが出来る。また田んぼアートなどの景観物としての楽しみ方もあり、観光地として田んぼアートは地域の活性化にもつながっている。まさに古代米は様々な可能性を秘めているお米である。
磯田 厚子・浅尾 貴子ゼミ
プレッツェルの新しい世界 / ─新商品ができるまでのプロセス─
アンティ・アンズプレッツェルとして知られる「プレッツェルジャパン株式会社」で新しいメニューの開発を行いました。
■目的■ 商品開発のプロセスを学ぶこと、現在のパン・スイーツのニーズを探ること
■背景と概要■ プレッツェルはアメリカからの上陸グルメということもあり、おやつにしては量が多く食事には少ない、食べるシーンが分からない、などの課題がありました。そこで「誰かと一緒におやつタイムを楽しむ」という食べるシーンを想定した一口サイズの商品を考えました。また私たちのような若い世代に、様々な味覚を体感してもらいたいと思い、味の基本となる「五味」をもとにしたフレーバーにしました。また、パッケージも調査し、開発の参考にしました。
■開発手順■ プレッツェル商品を中心にスイーツやパンの調査、またフレーバーの参考にスナック菓子調査、ディップする商品の調査、さらに、魅力あるパッケージの市場調査を行いました。また学内で女子大生が好きなフレーバーのアンケート調査を行いました。その次に環境分析から課題と理想の抽出し具体的なターゲット・コンセプトを設定しました。そして上記に基づいての商品試作、プレゼンテーション、提案を行いました。その後、試作と改良を繰り返して商品レシピを決め、次に店舗作業工程を何度も検討しました。確定後に商品撮影や記者発表会を経て店舗スタッフへの作業教育をして、販売となります。
■パッケージ■ ターゲットとなるお客様に手にとってもらえるような商品にするため今までのポップなパッケージとは異なる、女性らしさのあるデザインに挑戦しました。
■まとめ■ 開発プロセスを学んで、1つの商品の考案から販売までに多くの時間と労力が必要なことが分かりました。また、自分が作りたいものが必ずしもできるわけではなく、店舗オペレーションなど様々なことを考慮して開発しなくてはならないことを学びました。企業の方と一緒に開発していく上で企画書の作り方やプレゼンテーションの行い方など社会人に必要なことも勉強することが出来ました。開発途中でスケジュールが大幅に変わるなどハプニングも多くありましたが、商品開発には様々なことに臨機応変に対応していくことも大切だと学びました。
ヒット商品の開発方法─カフェVSステーキ店─ / ~外食企業における商品導入作業の実際~
■目的
外食企業のメニュー開発・商品の導入作業について知ること、顧客が求める提供価値を探り商品に生かすことを目的としました。
■概要
外食店「カフェ&バーPRONTO」と「ステーキのどん」の2社で女性を新規ターゲットに設定し商品開発を行いました。カフェでは健康・美容を付加価値としたメニューが受け入れられるのか、購買のポイントとなるのは何かを研究し、ステーキ店では同時に、季節限定メニューにはどのような要素が魅力になるのかを研究しました。そこから商品導入までに必要なこと、企業による業務の違いをまとめました。
■販売までの手順(ステーキ店)
市場にはどのような商品があり人気であるかを、複数の店舗調査や資料によって探り、女性向けメニューや季節限定メニューなど様々な商品を研究しました。実際に店舗を訪れ、ターゲットとして実在する女性のお客様を想定し、顧客が求めるメニューを考え、提案します。味や見た目、作業手順の調整、プレゼンテーションを何度も行い商品が完成しました。それから作業指示書やメニュー表の作成、店舗への調理指導などを行い、企画に4ヶ月、商品化に6ヶ月かかりようやく販売が開始されました。
■販売後に行うこと
商品開発は販売がゴールではなく、出数の確認や実際に店舗へ来店し作業指示書やメニュー表通りに商品が再現できているのかを確認しなければなりません。実際に複数店舗を訪れたところ、作業指示書を新たに作り直す必要や再現できていない部分が多くありました。また、出数に応じて店舗での販売促進なども行いました。
■まとめ
複数店舗のある外食店では、どの店舗でも同じ完成度で提供できるメニューや作業指示書を作成する事がとても大切だと感じました。また、健康・美容を付加価値とした女性向けメニューをコンセプトとしましたが、企業それぞれの特徴やイメージ、可能な調理作業に合わせて商品をつくることの難しさも学びました。発表会では企業の違いによる開発業務、顧客の嗜好ポイントの比較を発表したいと思います。
スーパー商品に彩りを。12色の麺メニュー開発 / ─惣菜工場のできる・できないのまとめ─
調理麺を主力とし、スーパーマーケットやコンビニエンスストア向けの惣菜類を製造している「株式会社クリタエイムデリカ」で、スーパーマーケット向け月替わり調理麺の開発を行った。
▼目的
「色」と「季節」をテーマに、少し高価格でも買ってもらえる価値のある商品を、中食企業の工場での制約条件を踏まえて考案し、商品化すること。
▼概要
スーパーマーケットの調理麺などの中食商品は定番のものが多く、目新しいものを求める女性客や、子供が独立して夫と二人暮らしになり、毎日のように中食商品を利用する主婦などは飽きを感じているのではないかと考えた。そこで、「色×季節」をテーマに、一目で季節感を味わってもらえるような商品の開発を行った。
▼開発の手順
環境分析では様々な価格帯のスーパーマーケットを調査し、現在の客層や購入商品を調査した。スーパーの他にコンビニエンスストア、デパ地下等の商品を購入し、女性客の喜ぶ目新しさを検討した。そこから課題と理想の抽出、ターゲット・コンセプトの設定を行い、具体的な商品を考案した。企業との試作品のやりとりをし、商品の必要条件を満たす調整を行い、パッケージの選定や販促物も作成した。
▼中食商品の制約条件
実習を通し、素材では、1.コスト(包材やシールなども含めた商品原価率を守った上での商品設計)2.菌数(腐敗しないように生菌数の調整)3.素材(原材料か加工品かなど)。盛り付けでは、1.盛り付け工程(マニュアル化の可否、工数など)2.経時変化(色や味の変化)3.輸送(振動などの耐久性)など、様々な制約条件を考慮しなければならないと実感した。
▼まとめ
制約条件が非常に多い中で定番のスーパーマーケット商品との差別化を図るのは非常に難しかった。しかし、初めから妥協せず、提案の際はコンセプトをしっかり打ち出さなければ目新しい商品は生まれないことも同時に学ぶことができた。
地域密着!川越カフェの限定メニュー開発 / ─食材の可能性と外食企業業務一連─
CAFE COMPANY株式会社が展開する「WIRED KITCHEN川越アトレマルヒロ店」で限定カフェメニューの開発を行っています。
▼目的
美容健康を付加価値としたカフェメニューの開発を通じて、女性に嬉しい美容効果を含んだ大豆製品の食材としての可能性や商品考案から販売までの手順を把握し、まとめることを目的としています。
▼背景と概要
店舗は、川越駅前の商業施設アトレ内にあり、周辺に住む方々や観光客など多くの人が訪れます。大豆製品と川越地域の素材を使った、地域に根差したカフェならではのメニュー開発を行いました。さらにアルバイトとして働くことで、店舗での業務を学び、販売を目指しました。
▼開発について
【料理としての工夫】
大豆製品を商品にしていくにあたり、食材の味わいを生かせる食材の選定や味の調整、カフェで提供する商品として、盛り付けに立体感を持たせるなど非日常の演出、最後までに飽きないよう、食感や味わいに変化をつけることを意識した商品設計をしました。
【商品としての工夫】
目新しい組み合わせなど独創性をどのように持たせるか、全体に使う色合いを整理すること、誰もが再現しやすいマニュアルを作るためにスタッフとのコミュニケーションを通じて、改良を重ねました。
▼まとめ
実際に商品開発をして、商品を作ることは、ただ料理を作り上げることではなく、多くの商品調査や盛り付けの工夫、人に伝えるための書類作成の多さと、苦労の積み重ねでした。まずは、何を作るのかを決めることに苦戦し、決まった後はレシピを組むのに苦戦と、常にその繰り返しで、そのたび自分の知識の乏しさを痛感しました。しかし、その悩んだ時間があったからこそ、喜びは大きいものでした。
元気の味方!彩り和食御膳のメニュー開発 / ─色彩効果の重要性とお年寄りの嗜好について─
坂戸市にある和食店「あおき」に向けて、四季の葉酸七味御膳の提案を行ってきました。
【目的】 さかど葉酸プロジェクトの規定通りに一食当たり120μg以上の葉酸を摂れるメニューを考案することや、シニアをターゲットにした葉酸御膳の提案から販売までの商品開発の流れを知ることを目的としました。また、料理の色彩がもたらす効果や、シニア向け料理の調理条件や嗜好についても研究しました。
【季節感の演出】 季節に合った料理の温かさや、旬の食材などから季節感の演出を行いました。四季によって提案している葉酸七味御膳が変わるので、メニューが切り替わったと伝わりやすいことや、それぞれの季節を楽しんでいただけるようにしました。旬の魚や野菜を調べたり、環境分析として季節ごとに食べたいものを調査したりし、旬の食材や、季節ごとに食べたい食材や料理を取り入れるようにしました。
【開発の際に気を付けたこと】 1.葉酸が120μg以上含まれること、2.同じ食材を使わないこと、3.シニアの方でも食べやすいように工夫し、シニアの嗜好をとりいれること、4.季節の演出を行うことの4つに気を付けました。彩りを良くするために色の補色や調和を考えましたが、赤色を使うために人参が数か所で使われてしまうなどと、使う食材を何度も考え直すことがあったり、硬くて噛み切れなさそうなときには調理法を変更したりすることがありました。
【メニュー表・アンケート作成】 おすすめのポイントや、エネルギーや葉酸値などを書き、季節感が出るようにメニュー表の作成を行いました。また、顧客や色彩について、どうして葉酸御膳を選んでくださったのか、などを調査するためにアンケートの作成・集計を行いました。
【まとめ】 シニアの方に向けての商品を考えるにあたって、硬さに気を付けたり、人気の食材を取り入れたりすることに気を付けましたが、それだけではなく、箸で食べやすいかなどといったことも気を付けなければならないことがわかりました。
発表では集計したアンケートをもとに、シニアの方にはどんな食材が人気で、どんな料理が人気なのか、シニアの嗜好について考察します。
松花堂弁当で旅気分!─元気なお年寄りたちへ─ / 施設向け郷土料理メニュー開発と高齢者の嗜好性
狭山市にある高齢者住宅施設「ファインケアあおぞら」で月一回提供する特別メニューの開発を担当しました。施設には常食を食べることができる元気な方が多いので、松花堂弁当スタイルでハレの食事としての内容を考えました。
●目的
入居している高齢者の方に旅行気分を味わっていただけるよう、日本各地の名物料理を複数盛り込んだ特別献立としました。開発にあたり、郷土料理や地元食材を調べて参考にし、頂いた感想から「高齢者の食の嗜好性」も研究しました。
●開発手順
メニュー提案をするにあたり、まず環境分析と市場調査を行いました。シニアに関するアンケートや統計、また施設の職員から聞いた現状などからシニアの嗜好性を探り、高齢者が食事に求めていることを考察しました。市場調査ではハレの食事を意識し、彩りとバランスの良い弁当や、郷土料理を中心に食べました。次に課題と理想を見つけ、そこで施設に住まれている方々は、季節の移り変わりを感じ難いこと、また老後の楽しみは旅行だと分かりました。そこから「旅行×行事食」というコンセプトにしました。最後にメニューの提案で、考案したメニューの試作を繰り返し、プレゼンテーション(提案)を行いました。提案時のご意見から、毎月メニューや販促物を改善していきました。
●高齢者施設へ向けての開発
実習した施設では衛生上、生ものを提供できません。他にもいくつかの制約事項があります。その中で、豪華な食事に仕上げることが大変でした。また提供者は常食を食べられるといっても、咀嚼力は低いです。そのためメニュー提案の際に食べやすさなど、「高齢者の食行動」にも気をつけました。
●まとめ
施設に住む高齢者は、毎回の食事が一番の楽しみという方が多くいらっしゃいます。そのような方々に向けたメニューの開発だったので、制約もありますが、可能な限り豪華な献立を目指しました。その上で大事なことは、施設の厨房の都合だけではなく、ターゲットと向き合うことだと学びました。
肉より魚!?カフェメニュー開発の実際! / ~女性向け魚料理の商品化プロセスと販売評価~
▼概要
CAFE COMPANY株式会社が経営する新宿ルミネ1にある「CAFE By the Sea」で商品開発に取り組みました。店舗のコンセプトは南カリフォルニアにたたずむ1軒のカフェ。しかし、メニューを見ると魚料理よりも肉料理が多いといった課題をみつけました。カフェでは青魚を使った料理をあまり目にすることがないので、来店した女性が食べたくなるような青魚料理を提案しました。その中でも人気商品となったもの、そうでなかったもの様々な結果となりました。
▼目的
提案をするために環境分析、プレゼンに向けての試作、プレゼン、販売に向けての準備、販売結果の考察の一連の流れを経験することを目的としました。また、カフェにおいて健康・美容訴求をした料理は受け入れられるのかを検証しました。
▼開発手順
メニュー考案にあたり、実施店舗でどんな商品が求められるかの環境分析を行い、同時に「魚を使った料理」を提供しているいくつもの店舗に行き、魚料理を調査しました。そこから課題と理想をみつけ、“20代後半の女性”をターゲットとし「魚のパワーでインナービューティーに!」をコンセプトにしました。料理の考案、試作をしてプレゼン準備を行いました。店舗では魚をさばいたり難しいカットが必要な材料を使用ができないことを解決したり、適正な原価に調整することや食器の選定に苦労しました。本社プレゼンでは商品開発部の方に実際に食べてもらい、意見を頂きゼミ内で改善を繰り返し最終的な商品が決定します。その後、メニュー表の写真撮影、店舗でのキッチンスタッフへのレクチャーを行い販売にいたります。販売後も商品の確認、調理作業工程の見直し、販売促進のために店舗前の看板作製、ホールスタッフにお勧めして頂くようにお願いをしたりしました。
▼まとめ
1つの商品が完成するまでにいくつもの壁にぶつかりました。いくつもの制限の中で自分の思い描く商品に近づけるためには、キッチンスタッフに自分が思う商品のこだわりを伝えるなどコミュニケーションをとるよう努力しました。販売された商品の評価、結果、商品開発を行って感じた苦労話をお話します!!
磯田 厚子・駒場 千佳子ゼミ
料理のリメイク術 / 豊かな食を
★きっかけと目的★
1つ目は、これまでに作り過ぎたり、食べきれなかった料理を捨てている光景を多く目にしていて、もったいないと感じたことです。2つ目は授業で年間の食糧廃棄量の半分以上は家庭から出ているということを学んだことです。そしてこれらを改善するにはどうすればいいか模索した結果、余った料理を違った料理に作りかえる“料理のリメイク術”を考案することを考えました。
★アンケート★
リメイク術に対するニーズを把握するために、30代から60代の43名の主婦の方を対象に行いました。余った料理や食材を捨ててしまった経験があるか、作り置きはするか、余ってしまう料理・食材や理由は何かなど全15問の項目のアンケートを行いました。
★レシピの考案・冊子作り★
アンケートの結果を踏まえた上でリメイクする料理を選びました。今回、15品のリメイクレシピを考案ました。リメイクした料理は家族に試食してもらい、味や見た目などについての評価をもらいます。その上で再度検討しました。そのようにして出来上がったレシピは、キッチンで見ながら作れるサイズの冊子にまとめました。
★まとめ★
頭の中で思いついたものをその通りに形にするのは予想以上に時間を要しました。特におでんをおでんハンバーグにするのがとても大変でした。おでんは加熱してあるものなのでくっつきが悪く、また大きく成形しすぎてしまうと焼くときにばらばらになってしまうので、とても難しかったです。しかし、薄力粉の入れる分量を多くし、成形する形を小さくするなどの工夫することで完成することが出来ました。
このように、調理法を工夫することで主菜から汁物に、また、和食から中華へとリメイクすることができ、リメイクすることの面白さを実感出来ました。冊子にまとめたレシピを通して、一人でも多くの方に、今まで捨てていた料理もリメイク次第で美味しく食べられるということや新しい料理の可能性、料理の楽しさと食材の大切さを知って欲しいです。
美味しさのひみつ / ~食材も喜ぶ調理科学~
★きっかけと目的★
調理科学って堅苦しくて難しそう…。そんなイメージを持った方はいませんか?調理科学とは、食品の形状を変化させ、おいしい「食べ物」につくりかえるためのちょっとしたコツであり、その操作を行う理由です。私は昨年調理師科に通い、その理由がすべての調理操作にあるということを改めて学びました。仕上がりの見た目や味に違いが出て、食材が喜んでいるように見え、調理の面白さや奥深さを感じました。調理操作の理由を知ることによって調理がよりわかりやすく、楽しくなるということをより多くの人に知ってもらいたいと思い、テーマを決めました。
★実習内容★
・普段のレシピの見方、レシピを見て困った経験、失敗した経験のある料理、作れるようになりたい料理、普段の料理頻度等を調査するためのアンケートを作成。
・アンケートに基づき、レシピを作成する料理を決定。主菜5品、副菜2品、汁物1品のレシピを、調理科学に基づくポイントを明記し作成。
・各レシピの良い点や改善点を調査するためのワークシートを作成。
・10代6名、20代11名、30代3名、40代3名、計23名の対象者にレシピとワークシートを配布し、実際に調理をしていただく。
・ワークシート結果をまとめ、レシピを改善。
★まとめ★
前回の発表時には、文字数が多いと読みづらくなると考え、ポイントをレシピとは別にコラムとして書いていました。ワークの結果、調理前にはレシピを読まず作りながら初めて読む、ポイントはレシピの中に入れ込んでほしい、という方が多くいると分かりました。レイアウトを変え、簡潔な言葉で書き写真で説明する箇所を増やしたことで、作りながら読みやすく、あとで読み返したくなるレシピが完成しました。食材に適した調理法やその理由を知り、愛情を持って美味しくつくることは、食材に感謝の気持ちを持つことや、食材が「美味しく食べてもらえる!」と喜ぶイキイキとした仕上がりにつながります。
小豆あんの魅力 / ~あんこでHappy Life!!!~
★きっかけ・目的★
私は、あんこ単体で食べてしまうくらいあんこが好きです。しかし、周りは苦手とする人が多く、魅力を伝えたいと思ったことがきっかけでした。あんこを食べられるようになれば、和菓子を食べられる幅も広がります。好きな人にはより好きに、苦手な人には少しでも興味を持ってもらえるように伝えたいです。あんこと聞くと、和菓子というイメージがあり身近に感じられないのではないか、と思いました。そこで、身近に感じる洋菓子とコラボレーションさせ食べやすく、受け入れやすい形にしようと考えました。
★実習で取り組んだこと★
1)文献調査:あんこの歴史や小豆について、文献やHPを利用し調査しました。
2)アンケート調査:食文化栄養学科1.3.4年生と20~50代の男女(計128名)にあんこに対する関心の調査をしました。あんこが好きか、普段食べているのか、どんなあんこを使ったお菓子を食べたいかなど質問内容に取り入れました。
3)レシピ作成:アンケート調査の結果から得たものを参考に、あんこ×洋菓子をコラボレーションさせたレシピを作成しました。20品ほど作成し、1年を通してあんこのお菓子を食べられるようにそれぞれの季節にあったものを提案していきました。
4)あんこ教室:食文化栄養学科1年生9名の方にご協力してもらい、こしあん作りを行いました。小豆から茹で、こしあん作りのなめらかさに欠かせない作業を重点におき、砂糖と練り上げ、こしあんを作りました。それぞれが作ったこしあんをおしるこにして食べたり、あんクグロフ(あんこ+クグロフ)試食してもらいました。
★まとめ★
様々な試作をしていく中で、あんこと洋菓子は意外にも合うということが分かりました。生地に対しての分量や砂糖の量を調節しないと、まったくあんこの味のしないものやただ甘くなってしまうお菓子があり、試行錯誤を重ねました。苦手な人にも取り入れやすいレシピ作成を念頭に、月ごとに季節や行事にあったお菓子を提案し、それぞれのレシピをカレンダーに組み込み、あんこカレンダーとして1年を通してあんこを食べてもらえるようにしました。
季節を飾る / ─行事食×飾り切り─
★きっかけ、目的★
いつもの食事を、いつもの食材の切り方にひと手間加える。たったそれだけで、同じ料理であっても特別感が生まれたり、よりおいしそうにみえたりします。飾り切りを加えることで料理の見え方に変化が生まれます。ですが、飾り切りは見たことはあるけれど実際に行うとなると難しそう、面倒くさそう、手を出しづらいといったマイナスなイメージが強いのが現状です。そこで、誰でも簡単にできる飾り切りの研究を行うことを決めました。飾り切りだけでなく、日本の食文化の象徴といえる行事食にも合わせて興味を持っていただけるように「行事食×飾り切り」の献立に、家庭で簡単にできる飾り切りを取り入れた提案を行いました。私の考える「行事食×飾り切り」の掛け合わせから、それぞれの行事食に込められた意味と飾り切りを知ってもらえたら幸いです。
★実習内容★
・行事食、飾り切りに関する文献調査
・専門器具は使用しないで包丁や型ぬきを用いた飾り切りの提案。
(トマトの薔薇や、ニンジンのイチョウやもみじ等)
・行事ごとに季節を感じる飾り切りを取り入れたレシピ提案、献立作成。
・「行事食×飾り切り」の献立のレシピを冊子にまとめる。
★まとめ、わかったこと★
飾り切りは見た目が美しいだけではありません。見ているだけでわくわくして食欲をそそるなど、料理にさらなる付加価値をつけることができます。前期発表を行って、飾り切りに興味はあるけれど難しそう、自分には不器用だからできなそうと感じている人が多くいることを知りました。興味だけで終わらせず、たくさんの人に飾り切りに挑戦していただけるような飾り切りの提案を行いたいと強く感じました。誰もが簡単に平均的な仕上がりになる「行事食×飾り切り」の掛け合わせや、挑戦してみたいと思ってもらえるようなレシピの提案は難しかったです。特に重陽の節句のもみじはバランス良く切るのが難しかったです。今回の発表で皆さんの中の飾り切りのイメージが少しでもプラスに動いて、興味を持っていただきたいです。さらに、実際に家庭で作り、わくわく感や楽しさを感じていただけたら嬉しいです。
季節をおいしく / 旬の食材のおいしさ、知ってますか?
★テーマのきっかけと目的★
私は3年次、香川調理製菓専門学校へ学園内留学をし、大学と専門学校の調理実習で、たくさんの種類の食材に触れることができました。この4年間で実感したことは、「旬の食材はおいしい」ということです。しかし私は気づいてしまいました。日本には旬というものがあるはずなのに、大体のものは1年中手に入ってしまうということに。そういった食材が多い中にも、1年のその季節にしか手に入らないものがあります。この分野の野菜にスポットを当てて、おいしさと、季節限定という特別感を発信することを目的とした研究を始めました。
★実習内容★
・四季ごとの旬の野菜の、文献調査
・スーパーマーケットでその季節にしか購入できない野菜の調査
・旬の野菜の下処理方法を文献やインターネットで調査し、料理作成
・一般的な料理のほかに、一味違った調理方法と味付けの提案と試作
前期発表では、春が旬である筍のあく抜き方法と、料理提案をしました。生の筍のおいしさを少しでも間単に味わう方法の発信などの内容でした。今回は夏/秋/冬の野菜の調理法と提案をしていきます。
★まとめ★
今までの私なら、売られているものを眺めるだけでしたが、このテーマで研究に取り組んでいくことで、実際に野菜を手に取り調理し、食べておいしさを知ることができました。五感で四季を感じられるのは、とても楽しかったです。
この研究を通して、独特の特徴を持った食材を食べやすくするための工夫は、大変だと痛感しました。そして、本当に旬なものであればエグみは少ないのに、マイナスのイメージが先行し、食わず嫌いを生みだしているのではないかという疑問さえ浮かびました。まずは本当においしい状態の味を知ることで、食の幅は広く広がるのだと感じました。
発表を聞きに来てくださった方の食卓に、使ったことのない食材が加わったら最高です!おいしいなら食べてみようかなと、思っていただけるような発表にしたいと思っています。
奥嶋 佐知子ゼミ
Men’s Cooking / ~おいしく・楽しく・健康に~
3年後期から男性を対象に料理教室を開始し、当初は献立作成、試作、レシピブック作り、発注に当日実施と、とにかく運営するのに精一杯。しかし慣れない運営の中でも、常に会話の絶えない楽しい料理教室作りを心がけ、受講者の方々とのコミュニケーションを大切にしてきました。みなさんとお話をしていると、ウォーキングや水泳、スポーツジムに通うなど、日頃から運動を心がけているという声が多く、健康に対する意識が高いことに気付きました。そこで健康に関するアンケートを実施したところ、食に対して意識が低いわけではないのですが、運動と比べ、具体的な取り組みがないという結果でした。
料理教室を通して、男性が自ら食について興味を持ち、自分で作る楽しさとバランスのとれた食事の重要性を知り、さらに健康で元気な体づくりを図ってもらいたい。またコミュニティの場として楽しみの一つになってもらいたいと考え、「おいしく・楽しく・健康に」をテーマに決定。月ごとに食と健康に関するテーマを決め、今年度を通して栄養バランスの良い食事について伝えていくことに取り組みました。
■これまでの活動■
「おいしく」… 旬の食材や彩を考えた献立作成。味のバランスや切り方、盛り付けの工夫をし、理想の仕上がりになるよう試作を行う。
「楽しく」… ヨード液を用いた手洗い実験。受講者の方々からのリクエスト料理。
「健康に」… 毎月のテーマ ・減塩でもおいしく食べよう ・野菜を1日350g食べよう・魚を食べよう(いわしのハンバーグ)・乳・乳製品と芋を食べよう(秋鮭ときのこの長いもヘルシーグラタン)
より良い料理教室運営のために工夫してきた点、また毎月のテーマについて、これまでの活動、そのまとめを発表したいと思います!!
Men’s Cooking / ~旬の食材と行事食~
■動機・目的
大学で学んだ調理技術を活かしたい!料理教室を運営してみたい!そして人に料理を教えることで、自分もさらに理解が深まるのでは!?と思い、料理教室の運営をしている奥嶋ゼミに入りました。サブテーマを「旬の食材と行事食」に決めたきっかけは、受講者の男性の方々の「おいしい時期の食材を食べたい!毎日の食事に季節感がない。」という意見を聞いたことからです。旬の食材は安く手に入り、栄養価も高く、食から季節を感じることができると思います。1年を通して食事を楽しむためには、旬の食材を使用するだけではなく、行事食を取り入れることで食事が楽しくなると考え、旬の食材と行事食をテーマにしました。
■実習内容
1回のメニューで3種類程の旬の食材を取り入れて料理教室を行っていましたが、実際に受講者にアンケートをとってみると「普段、自分で作らないので旬の食材を知らない。」という方や、「食べる機会があまりない」など、旬の食材を知る機会が少ないことがわかりました。第一回発表以降の料理教室では少しでも多くの旬の食材を扱えるよう、取り入れられる旬の食材はなるべく使うようなメニューにしました。さらに季節を感じてもらいたい!と思い、七夕や重陽の節句、ハロウィンなどの行事を併せることで、食事が少しでも楽しくなるようなテーマを毎月設けて提案してきました。第二回発表会では、男性に食事を楽しんでもらうための工夫と、毎月使った旬の食材と行事食について発表します!
【使用した旬の食材】
春…菜の花、はまぐり、さやえんどう、春キャベツ、アスパラガス、スナップエンドウ、たけのこ、
夏…ピーマン、とうもろこし、トマト、きゅうり、オクラ、桃、アジ、枝豆、みょうが、根しょうが
秋…栗、菊、秋茄子、さつまいも、生鮭、大根、エリンギ、舞茸、えのき
冬…にんじん、カリフラワー、かぶ、ほうれん草、マサバ
Men’s Cooking / ~切り方の上達~
料理教室に興味があったことと、大学で学んだことを生かすとともに、学んだことを人に伝えていきたいと思い、男性料理教室の運営を行っている奥嶋ゼミを選びました。料理教室という場に来てもらっているからこそ、受講者に普段は味わえることのできない「大勢で料理することの楽しさ」、「作った料理を大勢で囲んで食べる喜び」を感じてもらいたいと考え、受講者の視点に立ち、料理教室を運営してきました。私は、男性料理教室を運営する中で、切り方の名称や切る手順を知らず、自己流でやってしまう受講者が多いことに気付きました。切り方のレパートリーが増え、技術が高まることで、見た目も綺麗になり、目でも楽しむことができ、料理の幅も広がっていくのではないかと考え、Men’s Cooking~切り方の上達~をテーマに料理教室を行っていくことにしました。
受講者に切り方についてのアンケートをとり、その結果をもとに毎月行っていく切り方を決め、取り入れました。料理教室で配布するレシピブックには、切り方の手順の画像を入れ、料理教室時には、調理台をまわり、直接積極的に教えにいきました。第一回の発表の時点では、3つの改善点が挙げられました。
・私が料理教室中に受講者全員の手順をみることができない
・レシピブックに載せる切り方の手順で受講者が分かりにくいところがある
・受講者の中には、切り方を上達したいと思っていても、切り方が苦手で自信がない人は消極的になってしまい、得意な人に任せてしまう
第二回の発表ではこれらを改善した点や、取り入れてきた切り方、料理教室の風景、毎月行ってきた料理、などを発表します。
■1年間取り入れた切り方
せん切り、色紙切り、みじん切り、乱切り、短冊切り、角切り、かつらむき、
イカの下処理、いわしの手開き、アジの三枚おろし
桃の皮むき、飾り切り、切り方による食べやすさの違い
Smile cooking / ~作ってたのしい!食べておいしい!~
誰かに料理を作る喜び、自分で作ったものを食べるおいしさを大学生活の中で改めて感じ、子供達にも伝えたいと思い、子供料理教室を運営している奥嶋ゼミを選択しました。また、料理教室を通して食材の知識やみんなで作り上げるというグループワークの大切さを学んでほしいと思っています。小学生のうちから料理に携わることで、今後の食生活がより豊かになることを期待し、月2回の料理教室で、子供たちに「作るってたのしい!」「みんなで食べるとおいしい!」と思ってもらえるよう試行錯誤しながら料理教室の運営を行っています。
子供たちにとって“一人で包丁を使える”ということは自信につながると思います。そこで、包丁に慣れてもらうと同時に様々な切り方も覚えてほしいという想いから「切り方をきれいに」ということを料理教室のテーマとして決めました。また、料理は見た目も大切という想いもあり「盛り付けを楽しむ」ということもテーマとし、この2つのことを料理教室の柱として、~Smile cooking~を運営してきました。料理教室では、毎月切り方を1つ取り入れ、子供たち全員に切ってもらうようにしています。全員が必ず包丁に触れるので、包丁を使うことに慣れると同時に、野菜の様々な切り方を身に付けてもらえると考えました。実習中は子供たちに、「上手に切れたね!」「きれいにできたね!」など声をかけるようにして、少しでも自信をもって調理に取り組んでもらえるよう工夫しました。さらに、子供達が自分で盛り付けや飾りつけを工夫できるものを毎月必ず取り入れ、見た目の面からも料理に対する興味を深めてもらおうと考え行ってきました。
料理教室、当日子供たちが「先月の○○おいしかった!おうちでもつくったよ!」「今日は何をつくるの?」レシピブックを見ながら「わー!おいしそう!!」「これかわいい!!」など楽しみにしてくれている様子を見るとみんなで作って食べる楽しさが伝わっていると実感できます。子供たちの心を掴むためにも、特に見た目に工夫して料理を考えているので、ぜひ発表を見に来てください。
Smile cooking / ~日本の「おいしい!」食べ尽くしツアー!!~
作るって楽しいね!食べるって幸せだね!誰かと作ったり誰かと食べたり。その周りにはキラキラした笑顔。料理の楽しさを伝え、食を通してたくさんの笑顔を作りたいという思いからSmile cookingと題し料理教室の運営を行っています。
自分で作った料理ってすごく美味しく感じませんか?
一人で食べるご飯より誰かと食べるご飯って何倍も美味しく感じませんか?
私は大学生活を通して調理をする楽しさ、美味しいものを食べた時の幸せ、そして誰かと食べるということの喜びを改めて感じ学びました。この「食」から広がる「楽しい」「嬉しい」「幸せ」を学ぶだけで終わらせず、今度は自分が誰かに伝えたいと思いました。また、授業の中で子供の孤食や個食の問題について学んだ際に、1人で食事を取っている子供の多さ、「食べる事がめんどくさい」など食べる事を楽しめていない子供の多さに驚きました。子供のうちから作ることや食べるこの楽しさを知ってほしい。そう思い、子供料理教室運営を行っている奥嶋ゼミを選びました。
昨年9月からの活動では先輩方のテーマの元、料理教室までの流れや運営方法を学びました。実際に料理教室に参加し、子供たちと調理する中で「先生、これは野菜?」「これ美味しいの?なんて言うの?」など食材に対して関心がある事がわかりました。
そこで私はテーマとして毎回の料理に日本各地の特産物・旬の食材を盛り込み、日本の美味しい食材を楽しく学んでもらおうと考えました。また、料理教室を通して少しでも家庭でのコミュニケーションの場を増やせるよう、その日料理教室で行った内容が保護者の方にも分かる「振り返りブック」というものを作りました。
当初は、一回の料理教室において、一つの食材を取り上げていましたが、より多くの食材を学んでもらうため、二つ以上の食材を盛り込み、また、子供たちが「これお家でも作ってみたい」「この前お母さんと作ってみたよ!」など家庭でも実践している様子が多く見られたため、家庭でも実践しやすい料理を意識したメニューを考えてきました。
どんな食材を使ってどんなメニューにしたのかは是非発表を聞きに来てください!!前回発表できなかった「振り返りブック」の様子についてもご紹介します!
高城 孝助ゼミ
美容と食 / ココナッツオイルで綺麗女子
最近の女性は、エステや洋服、食事など美に対する意識が高く、街を歩いていても、以前より美容関連のお店が増えていると感じます。しかし中には、間違った美容方法で美しさを手に入れようとしている女性もいます。そのような考えを改善できるきっかけとなれるよう、自身の身体で実験を進めていきます。
<概要>
今年話題になったものといえば、雑誌やテレビでも取り上げられ、万能健康食品とはやされた商品「ココナッツオイル」です。前期は、ココナッツオイルを使用した料理をいくつか試し、身体の内側からの美を中心に実験しました。今回は、内側からではなく外側から美肌効果中心に、スキンケアの方法を自身の身体で試し、どれほどの効果が現れるのか測定してしていきます。
<ココナッツオイルとは>
ココナッツオイルとは、飽和脂肪酸が多く含まれている油です。飽和脂肪酸(例:動物性脂肪)というとコレステロール値が上昇したり、過剰摂取すると動脈硬化を招いたり。健康を意識している人からは毛嫌いされてしまいます。しかし、ココナッツオイルは飽和脂肪酸の中でも中鎖脂肪酸に分類され、過剰摂取で肥満や健康を害したりすることはない万能な油なのです。
<実験方法>
ココナッツオイルのスキンケア用を購入し、溶かしてから(25度以上で液体となります)化粧水のブースターオイル、マッサージオイルとして3週間使用し肌の調子を測定していきます。
<前回の発表のおさらい>
ココナッツオイルを食すると、アルツハイマーの改善、便秘の改善、ダイエットに有効といわれている。実際に、ドライカレー、バナナトースト、パウンドケーキなどの料理に混ぜ、1日に大さじ2杯をめどに3週間使用してみた結果、便通は1週間に1.2度のペースだった私が、ほぼ毎日出るようになった。しかし、3週間では痩せることは出来ませんでした。ダイエットに効果的というよりも、太りにくい体質を作ってくれるということが分かりました。
食品パッケージ
食品パッケージの機能は様々ですが、消費者が一番求めることは使いやすさであると考えます。そこで、ユニバーサルデザインの商品に注目してみました。
■動機
パッケージは衛生的で、運びやすく、使いやすいといったことの他にデザイン性の高いパッケージが数々出ています。そういった商品の顔でもあるパッケージに面白みを感じ研究を始めました。
■目的
食品パッケージの歴史や、またその歴史とともにどういった変化の過程があるのかを調べました。そこから応用して「高齢化社会における食品パッケージ」についても深く追求することを目的としました。
■概要
ユニバーサルデザインは年々変化し続けていますが、高齢化社会が続き65歳以上の高齢者人口が過去最多となっている現代、まだまだ多くの食品パッケージを不便に思う人はたくさんいるでしょう。そこでユニバーサルデザインの定義、歴史、種類について調べ、高齢者の人々は今一番どういった食品パッケージを求めているのか調べました。
■手順
インターネットや本を使って調べ、市場調査のためにコンビニエンスストアやスーパーマーケットに足を運び、実際に売られている商品を見ました。メーカーごとでの比較や違うメーカーの同じ種類の商品等を比較して分析しました。
■まとめ
(前回までのまとめ)メーカーが出している商品を年代別で比較した結果、ロングセラー商品のパッケージの特徴は、ベースとして色、デザインはなるべく変えず色の鮮やかさや、キャラクターの表情の柔らかさなど、細かいところを時代に合わせて変えていっていることが分かりました。(今回)市場調査した結果、実際に商品を手に取って触ってみると普段何気なく使っているものがユニバーサルデザイン化されているものだと知り驚きました。
あかちゃんもお母さんもうれしい離乳食の提案
近い未来にお母さんになるかもしれない女子大生の皆さん!
あかちゃんにとってとっても大切な離乳食のことちゃんと知っていますか?離乳食とは、あかちゃんに対してミルクや母乳から栄養源を切り替える食品のことを言います。離乳食は、女性の社会進出などの社会の変化で、市販の離乳食が充実してきている一方で、毎日手作りをする人が減ってきています。また、離乳食は使用する食材も大切ですが、与え方や量などもとても重要です。
第一回食文化栄養学実習発表会では、離乳食の正しい知識と離乳食の現状の問題点をお伝えしました。そこで、離乳食期初期のあかちゃんにはアレルギーや食材の柔らかさなどにとても敏感であり、難しいことが分かりました。段々とあかちゃんが成長していくと食材の幅も広がり、調理方法にも工夫が出来るようになっていきます。しかし毎日あかちゃんが飽きないように食材や味付けを変えて調理するのは大変です。「でも、あかちゃんのために市販品はなるべく使わずに手作りしてあげたい。」ときっとお母さんなら思うと思います。そこで、考えたのが今雑誌やネットのレシピサイトでよく取り上げられている『フリージング離乳食』です。
フリージングとは字の通り食材を冷凍保存し、小分けて保存することを言います。あかちゃんに与える離乳食は大人の食事とは違い、量がとても少ないです。毎回あかちゃんのために一から調理をしていては大変です。時間があるときにまとめて下処理し、フリージングすることでお母さんの負担が減り、あかちゃんを待たせることなく用意が出来、食材の幅も広がっていきます。
第二回発表会ではフリージングについての基本や注意点、離乳食事情の実態などをまとめていきたいと思っています。そして、忙しいお母さんにうれしいフリージングの方法や離乳食レシピの提案、そしてそれがあかちゃんとってもうれしい離乳食の提案をしたいと思っています。
水の可能性
☆★堅苦しい?いいえ、新しい知識を増やしてみませんか!★☆
【研究のきっかけ】大学1年生の冬にたまたま見たテレビで、淡水魚と海水魚が同居できる魔法の水として紹介されていたのが「好適環境水」。その時期に取り立てて興味があることもなく、なんとなく過ごしていた日々に大きな刺激を与えてくれたのがこの画期的な水。せっかく長い期間研究出来るなら、とことん調べて将来への可能性を考えたいと思い、水という大きな括りでテーマにした。
【研究の概要】現代は世界の人口が増え、食料危機が危惧されている。生産可能な食料には限度があり、世界では食べるものが無く、亡くなる人も多いのが現状だ。しかしながら、安定的に食料を手にすることが出来る日本に住んでいる私たちにとって、食に対する危機感の認識は薄い。
食料の生産を増やす方法の一つとして、魚の養殖技術の開発が大いに進められている。四方を海に囲まれている日本ではあるが、海の資源にも限度があり、多くの魚を輸入に頼っているのが事実だ。現在の魚の養殖は海や河川で行われていて、内陸で行うにしても当然その魚に合った水が必要とされる。そのような中、前述した海水でも淡水でもない魔法の水と言われる好適環境水が発明された。これにより養殖産業は今後、大きく変化すると考えている。そして私たちの生活そのものにも関わってくるだろう。現在、認知度の低いこの好適環境水について多くの人に知ってもらうべく、研究を進めている。
【研究方法・発表】まだ新しい発明であるため、書籍などが出版されていない。2012年8月17日に特許を取得しているため、成分等は詳細に記されている。
しかしながら自力での情報収集には限度がある。そのため研究の第一人者である、岡山理科大学工学部バイオ応用学科の山本俊政准教授に直接お話しを伺う機会を設けていただいた。日程が2015年11月24日のため、内容などを今載せることが出来ない。ただの学生の身でありながらインタビューに応じてもらうことが出来るので、実際の施設の視察をすると共に、好適環境水の良し悪し、今後の更なる展望等、時間の許す限り濃いインタビューにしたいと考えている。それらを踏まえた上で、好適環境水と私たちの将来について発表できたらと考えている。
奄美の郷土食 / いもーれ奄美
最近ではテレビなどで取り上げられるようになった奄美大島の郷土料理。しかし、まだまだ知られていない郷土料理について紹介していきます。
■奄美大島について
LCCの就航により安く東京から2時間で行ける自然の宝庫、動植物たちは独自に進化を遂げ、固有種の豊かな「東洋のガラパゴス」とも称されている奄美大島。文化は独自の文化を基層に、時代により九州以北や沖縄本島以南、また中国大陸や東南アジア方面などの影響も受けてきた。島を代表する生産品である黒砂糖や大島紬は中国大陸方面から伝えられ、焼酎は東南アジア方面から伝えられたとも言われさまざまな文化圏の影響を受けている。方言は琉球文化圏の影響で沖縄方言と共通点が多い。
■奄美の郷土食
地元の野菜、豚、鶏、海産物、そうめんなどを甘みのある醤油や黒糖、島味噌で味付けしたものがある。奄美黒糖焼酎、ミキという米粉、サツマイモ、砂糖を発酵させて作られる甘酒似た飲料などの独特の飲み物も愛用されている。奄美の郷土料理として知名度が高いのは鶏飯だろうが最近では他の郷土料理も注目されている。
■健康食として注目
発酵食品に含まれる乳酸菌が、腸を元気にする事が分かってきたことにより、免疫力アップ、長寿の効果が期待されてきた。そんな中奄美の郷土食が注目された。発酵飲料のみき、塩分が少なく食べる味噌として多く使われる粒味噌、食物繊維たっぷりで発酵食品のパパイヤの漬物など発酵食品と食物繊維を食べる習慣がある奄美は長寿の島ともいわれている。
最近では健康に良いと注目されテレビで紹介されるようになった奄美大島の郷土食ですがまだまだ認知度は低い方でしょう。奄美と奄美の郷土料理の魅力を少しでも多く紹介興味をもっていただきたいと思っています。
気持ちが伝わる贈り物 / ~簡単お菓子で気持ちを伝えよう!~
目的
普段お菓子作りをする中で、何も工夫しないお菓子は、見た目が単調で面白くないと思うことがありました。そこで、贈る相手に気持ちが伝わりやすいお菓子にする工夫を考えました。
内容
前回は、文字や絵を描くことで、一目で伝えたい気持ちが分かりやすく、自分の好きなようにアレンジしやすい「アイシングクッキー」を中心に研究しました。
今回は、「贈る」という言葉の意味や、贈答品の種類などを掘り下げて考え、伝えたい気持ちをお菓子で表現しました。
贈答品の目的は、「おめでとう、よかったね」という共感や、「いつもありがとうございます」、「これからもよろしくお願いします」という思いやりなどの「気持ち」を贈ることです。その気持ちを表すのに、言葉だけでは足りないというときに、物を添えて贈るのです。
相手への思いを伝え、相手を喜ばせ、互いの距離をより近づけることが、贈答品の役割でもあります。
日頃、遭遇するシチュエーションやイベントを想定し、贈答品の由来や歴史、花言葉や、贈る相手への心遣いなどを取り入れたお菓子と、その作り方を紹介します。
お菓子以外にも、貰った相手が食べる際に、楽しいと感じて貰えるような工夫も取り入れました。
アイシングの技法以外に、様々なお菓子作りに挑戦しました。また、身近で手に入りやすく、安価な道具や材料を使っているため、これからのお菓子を作る際のヒントになれば幸いです。
まとめ
極力、アイシングを使わないで、伝えたい気持ちが一目でわかるお菓子を作ろうと思いましたが、非常に難しかったです。そのため、イベント(クリスマスなど)のイメージの由来や、花言葉など、意味や由来に注目することで、表現の幅を広げました。
ウェディング料理のサプライズ提案
▼研究動機
私自身ブライダル業界に興味があり、就職も考えているので詳しく知りたいと思ったのが大きなきっかけです。また、今までに、私は何回か結婚式に行ったことがありますが、今思うと印象に残る料理はなく、毎回似たような料理ばかりだったような気がします。そこで、新郎新婦自身はもちろんのこと、結婚式に来てくれた家族や友人といった多くの人々の記憶に残るような、ウェディング料理やサプライズ演出があったらいいなと思ったのがこのテーマにしたきっかけです。
結婚式にも、白無垢を着て神社で行う神前結婚式や、教会でウェディングドレスを着て行う教会式などさまざまな形があります。最近では、スマ婚といったリーズナブルな予算で挙式をあげることができる若者向けの結婚式も流行っています。色々な式の形がありますが、どの結婚式にもウェディング料理は欠かすことができません。そこでどのようなウェディング料理があるのか、結婚式の歴史について、どんな演出があるのか、また海外のウェディングの形や料理などについて調べることにしました。
▼目的、概要
前回の発表では、結婚式の歴史や形式、また現在どのようなウェディング料理があるのか、どんな演出があるのかなどについて調べ発表しました。そして、もっとこの提案が具体的なものになるようにサプライズという面にも焦点を置き、料理のおいしさだけでなく、目で見て楽しんだり、耳で聞いて楽しめるようなサプライズがあるウェディング料理を提案します。そして一生に一度の大切な思い出になるように、記憶に残り特別感のあるものにしたいと思っています。将来みなさんが結婚するときに、参考にしてもらいたいと考えています。
▼発表内容
・結婚式の歴史、形式
・海外のウェディンングについて
・変わった演出のウェディング料理
・ウェディング料理の提案
ENJOY!EASTER! / ~知ってる?イースター~
◇◆研究動機◆◇
イースターとはどのような祭事かご存知ですか?
イースターとはキリスト教の祭事で、イエス・キリストの復活を祝う祭であるとともに、春の訪れを祝うものでもあります。
私自身、実は研究を始めるまでイースターについて全く知りませんでした。クリスマスやバレンタインデーはもちろんのこと、ハロウィーンはここ数年で仮装のイベントで人気が急上昇し、すっかり日本人にはなじみがありますよね。しかし、これらと比較するとイースターはまだあまり日本に定着していません。そこで、イースターについてもっと知りたい!そしてほかの祭事のように楽しめないだろうか?と思うようになり、「イースター」について歴史や文化を研究しようと思いました。
◇◆6月発表◆◇
6月の発表では、イースターについて歴史や移動祭日(毎年日付が変わる)について、「エッグハント」や「エッグロール」などの伝統の遊び、さらに「マギリッツァ」や「クリーチ」などの伝統料理や日本で販売されたスイーツなどを紹介しました。
◇◆12月発表◆◇
今回の発表では、6月の発表内容に加え、遊びと料理について掘り下げて紹介します。「イースターエッグ」とはなにか。イースターエッグの作成やイースターの伝統料理、アレンジ料理を実際に作り、作り方や実際に作成したものも紹介したいと思います。
祭事の本来の目的を正しく理解することはもちろん大切です。それでも宗教を気にせずに楽しいことは独自の文化として取り込んでしまう日本であるからこそ、イースターをより楽しめるのではないかと思いました。
今回の発表を通して、聞いてくださった方が少しでもイースターについて興味をもってもらえると嬉しいです。
マルシェ×農業
ここでいうマルシェとは簡単に説明すると、農産物やその加工品などを生産者、または生産者の信頼おける人が、消費者に対面式で販売するスタイルのお店を指す。
週末、都内では各地域でマルシェが開催される。私は、毎週日曜日、有楽町の交通会館前で有機農産物の販売をしているが、いつも溢れるばかりの人で活気に満ちたマルシェに圧倒される。訪れるお客さんには、毎週のように買い物に来る常連さんもいれば、たまたま立ち寄った人、レシピだけを教えて欲しいと聞きに来る人など様々だ。ただ、お客さんを見て共通して思うことがある。それは、何故わざわざ遠いところからマルシェまで足を運ぶのか?ということだ。野菜や果物、生鮮食品は日常品である。それらは、たいてい近所のスーパーに行けば不足なしに綺麗に揃っている。だから時間と労力をかけて、マルシェに来る人必要はない。それでも週末、マルシェは多くの人で混雑している。私は、その不思議を自分なりに解明したく、「マルシェの魅力」と題し前期の研究テーマにあてた。
研究結果としてマルシェの魅力は、「人と人の繋がり」だという事が分かった。販売する生産者は、野菜の見聞き、味、心情を伝え、消費者は、食べた感想や、自分の要望を伝える。双方が情報を交換し合い、向上心、知的好奇心を高めていく姿は、今までの沈黙のやり取りでしかなかった買い物に幸福感をもたらせた。そして、その幸福感を求めて、お客さんはマルシェに足を運ぶ。食を取り巻く問題が後を絶たないが、マルシェは一つの道しるべとなり、都市住民を支えている。
後期では、各地域ごとのマルシェの紹介、そして直売所、道の駅などの考察と、食の基盤を支える農業従事者の紹介、自信が考える農業問題などを展開して発表していきたい。
サプライズプランナー / 食卓に小さなわくわくを
「目の前の人を喜ばせたい」そう思った瞬間に、手軽に誰でもできる小さなサプライズ術を提案します。
■研究動機
私は飲食店でのアルバイトを通じて、飲食店でのホスピタリティや空間づくりに興味をもちました。また「サプライズ」は人も空間も盛り上げることができ、される側には感動を、する側にも楽しさや喜びを与えると感じました。人々にその良さを知ってもらい、 食空間をもっと楽しいものにして欲しいと考え研究を始めました。
■背景と概要
名前入りのケーキ、バラの花束、夜景の見えるレストラン…サプライズと聞くと、そんな華やかなものを想像しませんか。しかし、それらの裏には大きな準備や特別なシチュエーションがあり、簡単には実行できません。サプライズが記憶に残る理由は、相手の期待を超えた驚きや喜びがあるからです。そんな「わくわく感」を食卓に盛り込めば、日常でもあっと言わせる演出ができると考えました。技術は必要ありません。
■研究手順
まず、飲食店などの接客でよく使われる「サービス」や「マナー」「ホスピタリティ」の相違点について調べました。ホスピタリティは、「この時、この場、この人だけ」と個別におもてなしをすることであり、サプライズの要素でもあります。また、サプライズが引き起こす「感動」にも種類があります。それらのことから、自分のサプライズの定義づけをし、日常の食卓にどう盛り込むことができるのか提案しました。
■まとめ
サプライズとしての面白さはもちろん、簡易さや食卓として成り立つかどうか、彩りを考えることも重要だと感じました。簡易さを求めると、どうしても幼稚なものになってしまいがちで難しかったです。頭で理解するより、実際にやってみて面白いと感じてもらえたら幸いです。
小川町を再発見!
みなさん!突然ですが埼玉県小川町という場所を知っていますか?
小川町はこの女子栄養大学のある若葉駅から東武東上線の下り方面で30分ほどの場所にあります。みなさんが良く利用するしまむらやヤオコーの発祥の地でもあるのです!!どうですか?興味がでてきましたか??
■動機・目的■
私はこの食文化栄養学実習を通して、まず埼玉県小川町という場所を知ってもらいたいと思います。女子栄養大学から近い歴史ありの自然豊かな町。そんな小川町を広めたいと思いました。そしてまずは自分自身が埼玉県小川町についてどんな歴史、風土、人口、産業、企業、文化、特産品があるのかなどの基本情報を調べていきたいと思います。そしてその基本情報を調べたうえで埼玉県小川町に住んでいる自分ならではの小川町の特産品を使ったレシピ、知っていたら便利なマップを制作し、より埼玉県小川町の魅力を知っていただき足を運んでもらいたいということを目的にしました。
■第一回発表では……■
第一回の食文化栄養学実習では埼玉県小川町についての基本情報や特産物、七夕祭りなどのイベントの発表をしました。
■本発表では……■
第一回で発表した小川町で開催された各イベントのリポートやその様子などをみなさんにお伝えしたいと考えています。また日本酒、奈良漬、のらぼう菜、和紙などたくさんの特産物の中から色々と組み合わせたりしてレシピ提案をしていきたいと思います!
■まとめ■
自分の地元であるにもかかわらず、町のことを全然知らなかったのだなと反省しました。そして、この発表を聞いて少しでも気になったあなた!!ぜひ小川町に遊びに来てください!!
「ノニ」を知ろう! / ~健康と美容に効果~
皆さんは「ノニ」という果物をご存じでしょうか?今密かに話題になっている、「ノニ」をジュースにした「ノニジュース」について分かりやすく解説していこうと思います。知っている方も知らない方も、より興味を持って頂けたら嬉しいです。
≪動機・目的≫
昔、病弱だった母が友達から、身体に良いと薦められたのがこの「ノニ」です。今では、飲み始めた母も元気になり、私も母と一緒に小さい頃から現在までノニの商品を日常的に使っています。そして日々その効果を実感していて、まだまだ知られていない「ノニ」を、もっと多くの人に知ってほしい!もっと色々な活用をしたい!と思ったのがきっかけです。タヒチで採れる「ノニ」という果物をジュースにした、タヒチアンノニジュースを始めとするたくさんの製品を調べ、それがどのような人の身体に作用するのか、服用したときの実体験や親戚の経験も踏まえまとめたいと思っております。健康と美容に結びつけて、より多くの人に「ノニ」を知っていただくために研究、発表をしたいと考えております。
≪第一回発表会では・・・≫
第一回食文化発表会では、皆さんに「ノニ」とはどのような物で、どんな歴史があるのかを知って興味を持ってもらえるような内容にまとめました。
≪本発表では・・・≫
皆さんに知ってもらえた「ノニ」をより深く理解してもらうために、「ノニ」製品の販売店、扱っているカフェなど、第一回発表時と繋がるように解説をし、又、ノニジュースを使った簡単な健康&美容レシピを考案したいと考えております。
≪まとめ≫
最後の発表なので、自分の持っている知識をふんだんに使い、分かりやすく楽しい発表にして興味を持って頂きたいと考えております。一緒に中からも外からも健康美人になりましょう!
日本の食における食べ合わせ
「うなぎ」と「スイカ」を一緒に食べると身体に良くない、「天ぷら」と「かき氷やアイス」と一緒に食べるとお腹をこわすなどの話を皆さんは聞いたことがありませんか?
こうした食材と食材の組み合わせを「食べ合わせ」と言われています。
ひとつの食材と食材を組み合わせることで、私たちはひとつの食材だけでは出すことのできない味や旨味を引き出したり、調理技術を生み出すことでより複雑な料理へと変化させ、食文化は発展してきたのではないでしょうか。またその逆で味が合わなかったり、身体の調子を悪くする食の組み合わせを発見し、外国から伝わった思想や教えからの影響を受け、日本独自の食べ合わせが生まれました。
昔から伝えられている、身体に悪影響を与えるという食べ合わせは「合食禁」と言われ、食に関する伝承の一つとなっています。
◆合食禁とは◆
日本で伝えられている合食禁は、元は中国から伝えられた本草学における薬物相互間作用の研究に加えて陰陽五行思想を食材にあてはめたものとされています。このため、科学的根拠の無いものもあるが、中には医学的に正しいとされるものも存在しています。
悪い食べ合わせはよく耳にしますが、良い食べ合わせというものはあるのでしょうか?
合食禁の思想と歴史、古くから伝わる食べ合わせが現代の科学・栄養学にどのように結びついているのか、食べ合わせの具体的な事例をもとに調査していった中で、自分がこんな食べ合わせがあってもいいのでは?(例:新しい食べ合わせ(食べ物×食べ物、味×食感…など)、私が面白いと感じる食べ合わせ、食空間と食との組み合わせなど食に関係のあるものでの新しい組み合わせ)というような提案をしていきます。
駄菓子の魅力の広めかた / 店舗開発について
●研究動機
古くから子供の時に口にする機会のあった駄菓子。ひと昔前には駄菓子屋や紙芝居屋などの商いを行う店が近所にある光景が当たり前でした。今現在ではそのような店自体が減少し、当時の子供たちにとって社交場となっていたものがなくなりつつあります。人と人とのコミュニケーションの減少した現代にとって、このことがさらに拍車をかけているのではないかと私は考えております。利用者が減少することで店がなくなってしまうのならばそれを阻止するために駄菓子の魅力や歴史を伝え、また今後も駄菓子屋という文化が続いていくような店舗開発をできたら良いと思いこの研究を始めました。
●駄菓子とは
茶席や贈答にも使われる高級菓子に対し、主に子供向けに製造・販売される安価な菓子のことです。
●駄菓子の歴史
江戸時代に雑穀や水飴などを材料に用いて作り上げ、庶民の間食として食べられていたのが始まりです。一文銭(現代では約30円)で買えることから一文菓子と呼ばれていたのが始まりです。昭和期には駄菓子屋が全国の街角に見られ一時代を築いたが、社会事情の変化で現在は少なくなり、近年はごく一部のコンビニエンスストアや大型ショッピングセンター、スーパーマーケットなどに販売の中心が移行しました。少子化などで、駄菓子業界も淘汰の時代を迎え、中小駄菓子メーカーの廃業がしばしば報道されています。
●駄菓子屋と店舗開発
最盛期日本全国に多数存在した駄菓子屋も2014年時点で417店ほどに減少しています。このままではいつの日か駄菓子屋が日本から消えてしまうのではないかと思い、駄菓子屋が生き残っていく為の戦略を練ることにしました。この詳細については発表会にてお話したいと思います。
日本の行事食・郷土食
【動機】
私は昔から食べることが大好きで、料理を作ることも趣味のうちの一つでした。見た目も味も香りも楽しむことができるのでとても魅力的に感じていました。私たちにとって食とは必要不可欠なものです。そして、食には人々を幸せにする力もあります。食を通じて人とのコミュニケーションをとることもできます。テレビを観て、そして旅行で地方に行くと埼玉にはないような料理がでてきます。私は、生まれも育ちも埼玉なので地方の行事食や食文化にとても魅力を感じました。
【概要】
「行事食・郷土食」と聞いてどのようなものを思い浮かべますか?行事食とは、季節折々の伝統行事などの際にいただく料理。郷土食とは、その地域から得られる食材を使っており調理法も独特なものです。そこには、様々な思いが込められています。私は、生まれも育ちも埼玉なので地方の行事食、郷土料理に興味を持ち、目の前に広がる日本の食文化に好奇心を掻き立てられました。日本の各地域には気候、風土の特色を生かした郷土料理や行事食があり、現在では家で行事食・郷土食を食べる習慣が薄れてきています。そこで私は、各地域の行事食・郷土食の魅力を取り上げみなさんに紹介したいと思います。
【目的】
まず、全国の珍しい食文化、行事食を調べてその中でいくつか的を絞りそれがそのような意味をもつのか詳しく研究していきます。また、まだまだ全国には面白く珍しい食文化がたくさんあると思うので実際に自分でも作ってレシピを作成し、その魅力をみなさんに知って頂き興味を持ってもらいたいと考えています。そして、日本の食文化の現状についても考えます。欧米化が進んだことや、食材や調理法が豊富になったことなどにより従来からある食事が変容したことなども調べていきたいと思います。
テーマパーク食について / ~秘められた魅力とは~
▼研究動機・目的
子供から大人まで楽しめるテーマパーク。私もよく訪れる場所です。そんな非日常的なテーマパークにはアトラクションや季節に応じた雰囲気やショー、パーク食があります。その中で重点を置いたのがパーク食です。私たちは食について授業でも学び、また、人が生きていくには欠かせないものと言えます。テーマパークでは、食はどのような役割を持っているのか、決して安いと言えるような価格ではないにも関わらず買ってしまう動機は何なのか、皆さんが求めているパーク食とはどのようなものか気になり研究を進めていくことを決めました。パーク食に秘められた魅力を知り、より一層テーマパークを楽しんでいただきたいと考えます。
▼テーマパークの背景・定義
バブル景気の頃から1990年代中ごろにかけて通称リゾート法といわれる総合保養地域整備法(1987年制定)にも後押しされて、全国各地に観光の目玉とするためテーマパークが建設されていきました。しかし十分なリピーターを獲得するだけの魅力に乏しい施設も多く、閉園していくテーマパークが相次ぎました。東京ディズニーリゾートも2004年度から2年連続前年度比で減少したりと、世界金融危機を発端とする不景気の影響を受けやすいと言えます。
テーマパークの定義とは「入場料をとり、特定の非日常的なテーマのもとに施設全体の環境づくりを行い、テーマに関連する常設かつ有料のアトラクション施設を有し、パレードやイベントなどを組み込んで、空間全体を演出」です。遊園地との違いは、「テーマ性がある演出があること」「テーマパークは入園料を必ず取るが、遊園地は必ずしもとらない」「テーマパークは遊戯施設があるとは限らない」です。
▼本日の発表について
本日の食文化栄養学実習発表では、テーマパークの定義や背景、二大テーマパークである東京ディズニーリゾートとユニバーサルスタジオジャパンを主に取り上げ、それぞれの歴史やどのようなパーク食やレストランがあるのかをご紹介します。食文化栄養学科の学生にご協力いただいた、テーマパークに関するアンケート調査結果もご紹介します。また、東京ディズニーリゾートの総料理長に会社説明会でお会いする機会がありましたので、その時に伺った話を交えて発表します。
飲食店における座席の配置 / テーブルレイアウトと着席時の心理との関係
◆研究動機
飲食店で食事をする時には食べる前にどこかの席に着きます。席への着き方には、店員が案内する場合と客が自分で選ぶ場合があります。私は以前から、外食する時の自分や他人の着席行動について気になっていたため、このテーマに決めました。
◆研究の段取り
飲食店での着席行動に影響していることには、座席の配置や入店した時の混み具合があります。
初めに、飲食店で用いられる客席の形式と配置の仕方の種類を調べ、各種類のメリットとデメリット・種類ごとに適した食シーンについて考察しました。次に、店の混み具合による影響について探ることにしました。最初から飲食店でのテーブルレイアウトと着時の心理を結びつけるのは難しかったため、外食時に限らず人と居合わせる時にはどのような心理が関わるのかということから調べました。人は居合わせた相手との関係やその時の状況などの違いによって、自然と相手との心地よい距離をとっていることを知りました。その現象が着席行動にも関係するのかについて、席の配置が単調で観察しやすい電車内を例として観察しました。必ずと言っていいほど端から埋まり、間隔をあけながら座っていくという法則が見られ、やはり関係しているのだとわかりました。
これらの調査を踏まえた上で飲食店での客の着席行動を観察し、座席の配置と席の埋まり方にどのような関連があるかを探り、サブテーマであるテーブルレイアウトと着席時の心理との関係の解明につなげていきます。
◆発表内容
6月の発表では、飲食店における客席の形式と配置の仕方の種類・人と居合わせる時に関わる心理について文献調査を中心に発表しました。本発表ではその内容に加えて実際に飲食店で食事をした時の自分や他人の着席行動の観察結果についても触れ、より現実味のある発表内容にしたいと思います。
私が提案する新しい果実酒
■研究動機
みなさん、お酒は好きですか?私は果実酒が大好きです!!居酒屋に行った際には、果実酒を飲む機会がとても多く、特にゆず酒が大好きでよく飲んでいます!今回、このテーマにしたきっかけは、ただ「ゆず酒が好き」という理由でした。果実酒には、梅、りんご、柚子、杏子、ぶどうなど現在たくさんの種類の果物を使用して作られています。このようにたくさん種類があるなかで、まだあまり知られていない果実酒はどのようなものがあるのか知りたいと思いました。果実酒とはなにか(定義)、果実酒の種類、歴史、海外の果実酒など詳しく調べた上で、居酒屋などにはないような新しい果実酒を自分で提案していきたいと思い、今回このテーマに決めました。
■果実酒について
果実酒には、果実酒と甘味果実酒という分類があります。果実酒とは、果実を原料として発酵させたものや果実に糖類を加えて発酵させたもののことをいい、甘味果実酒とは、果実酒に糖類またはブランデーを混和したものであり、果実酒とは違うものです。日本にも現在では、様々な果実酒がありますが、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界にも、国によって、数多くの果実酒があるということを今回の研究を通して知ることが出来ました。
■第1回発表では・・・
6月の第1回の発表では、主にインターネットを中心に果実酒の定義、果実酒の歴史、日本の果実酒、世界の果実酒、アルコール市場について検索し調べたものを発表しました。
■今回の発表では・・・
第1回実習発表会で、調べた内容をもとに今回は果物と野菜を使用し、3種類の果実酒を作りました。発表では、1か月ごとの経過やレシピと一緒に紹介していこうと思っています!お店などでは売られていない果物を使って作ったので、ぜひ興味を持った方は発表を見に来て頂きたいです!また、果実酒にあう料理も一緒に紹介できたらと思っています。
食の視覚的効果 / ~食と色彩の関係~
◇研究動機
食することは、ただ料理が美味しいだけでなく、目で見て楽しむことで心や体が満たされていると思うことからこのテーマについて研究しようと考えました。目で見て感じる視覚的効果について研究し、「食」というのは色によって大きく変化するということを明らかにしたいと思います。食と色彩にはどのような関係性であるのか探ります。
◇内容
6月の第1回実習発表会では、色の属性や色から受けるイメージ・感覚について 発表し、色によって温度の感じ方や大きさが変化してくることをご紹介しました。今回は、食器や料理の「色」に焦点をあて、食器の色によって料理に対する印象がどのように変わってくるか、料理と色の関係性に着目しながら発表したいと思います。具体的には、同じ料理でもお皿の色を変えて盛りつけてみたら見栄えはどのように変化するのか、またどのような印象になるのかというのを明らかにし、ご紹介したいと考えています。五感(味覚、視覚、聴覚、嗅覚、触覚)の中で一番影響が大きいのは視覚だといわれており、食品を官能的に評価する際、色は最初に印象づけます。食の場面だけでなく日常生活でも大切な色と視覚について興味をもってもらえたらと思います。
◇まとめ
研究を通して食と色彩の関係は人に視覚的な影響を与え、色彩は食品の性質を知る上で大きな効果を発揮していることが分かりました。発表をする上で、様々な定義や性質を持っている色彩のどこに着目して発表するか、また、どうすれば皆さんに興味や関心を持ってもらえるかといった難しさがありました。調べてみて分かったことや、新しい知識として身につけた情報を発信することで、多くの人に食と色彩の関係性について知っていただけたら嬉しいです。
商品開発に取り組む! / ~商品開発から販売までを実体験~
(1)毎年10月恒例のキャベツ配布で有名な嬬恋村と共同開発をし、キャベツを使ったレシピを提案し、7月25日の嬬恋祭りで屋台を出店しました。
(2)かまぼこやちくわなどの練り製品を製造する「カネテツデリカフーズ株式会社」で、女性向けメニューの商品開発を行いました。
◆目的◆(1)嬬恋のキャベツをたっぷり使った美味しいレシピを提案(2)これまでにない新しさや驚きを感じる練り製品、女性向けの調理済みおでんを提案
⇒消費者に発信し人々の豊かな食生活に貢献する。
◆実習内容◆(1)屋台にふさわしいもの・栄養大学生らしく野菜をたっぷり使うことを条件としてレシピ提案。→7月25日の嬬恋祭りで大量調理+販売(2)商品提案→打ち合わせ(試作・試食)5回以上→店頭販売(10月26日現在まだ販売していません)
◆まとめ◆(1)レシピ考案や大量調理を行う際、改善しなければいけないことが
沢山ありました。たとえば、調味料の分量。2人分つくるのと200人分作るのでは塩分量はかなり変わります。レシピ提案する上で味が大事なのはもちろんですが、容器によって量が少なく見えてしまうので見た目も重要だと学びました。
(2)工場の製造上の都合や原価、たくさんの人の意見もあり、試行錯誤して良い商品ができあがる、と前期の経験に加え再確認しました。沢山意見を言い、他者の意見も聞き、優先順位をつけて妥協することも大事であることを学びました。
◆(1)と(2)の違い◆
(1)は手作業、(2)は工場生産。工場は大量生産できるため楽ですが、機械でつくることが可能な商品を考えることを条件に考えなくてはいけません。(1)は街との連携かつ屋台販売なので店頭のPOPは手作業ですが、(2)は企業との連携であるため、パッケージも機械での生産となります。
介護食のこれから
■目的
まだ身近ではない介護食について調べ、実際にどんな介護食が販売されているか調査。そこから得られた情報や問題点についてどう改善すれば良いか考えます。
■介護食とは
飲み込む力が弱くなった方向けに、舌でも潰せるようにしたり飲み込みやすいように工夫した食品のことを表します。
■歴史
1980年代、病院や老人ホーム等の施設では、個々のケースに合わせた介護用加工食品が作られ、1982年管理栄養士等が「介護食」を開発しました。1990年代から介護食品は注目を集め、病院や老人ホーム等の施設において、品質・栄養・衛生面が確立した手軽に食べられる介護食品のニーズを受け、2000年以降各食品メーカーが販売を開始しました。現在、介護食の市場は80%が業務用、20%が市販用となっており、通信販売・スーパー・ドラッグストアで販売されています。
■必要とされる理由
内閣府の発表によると、平成26年65歳以上の高齢者人口は3300万人(前年3190万人)、高齢化率も26.0%(前年25.1%)と過去最高となりました。高齢者のなかには元気な方もいれば体が不自由になり介護を受けざるを得ない方(要介護者)もいますが、介護が必要になった全ての方が施設に入り介護を受けることは出来ません。理由は介護施設数や介護士の人数の足りない現状だからです。そのため、家庭での介護(在宅介護)になってしまいます。家庭で介護をする上で、入浴や排泄物処理などももちろん大変ですが、手間と時間がかかる食事が一番大変だと思います。その負担を減らすためにこれからは市販の介護食品が必要なのです。
■問題点
1つは販売量が少ない問題。市販で販売されている物は20%程であり、購入のほとんどが通信販売でドラッグストアやスーパーに必ずあるわけではありません。2つ目は介護食品に統一性がない問題。様々な食品メーカーが介護食品を開発していますが、名称ややわらかさを表す区分がバラバラです。各食品メーカーによって表示が異なるため利用者側にとっては混乱してしまう可能性があります。
究極のホスピタリティ / ~出会った一人ひとりに感動を~
みなさん!突然ですが、ホスピタリティという言葉はご存知でしょうか?
もしかしたら、聞き慣れないという方もいるかもしれません。ホスピタリティとは、「心の込もったおもてなし」とも言えます。おもてなしと聞くと、少し馴染み深くなりますよね!まだまだ定着しているとは言えない、おもてなしの心であるホスピタリティについて、みなさんに是非知っていただきたいです♪
▼研究動機
私は、この食文化栄養学実習を通して、たくさんの方々にホスピタリティについて深く知っていただき、発表を聞いて終わりではなく、それを周りの人たちにどんどんと発信していただきたいと思っております。
私は、飲食店でアルバイトをしており、マニュアルに縛られない接客サービスを提供するように取り組んでいます。また、自分が提供する側だけではなく、お客さんの立場として嬉しい体験をしたこともいくつかあります。そこから、ホスピタリティビジネスに興味を持つようになり、以来、普段の生活からホスピタリティを意識するようになりました。そこで感じたことが、最近のフードサービス産業では、心の込もったおもてなしどころか、最低限のサービスもまともにできない店員が数多く見受けられるということです。このような誤った接客サービスを見直し、ホスピタリティ溢れるおもてなしを広めたいと思い、このテーマを選びました。
▼第一回の発表では
6月に行った第一回食文化栄養学実習発表会では、サービスとホスピタリティの違いや定義、誤った接客サービスの例、実際にあった感動的な接客サービスの例について発表しました。また、私がアルバイトで実践している取り組みについても少し紹介させていただきました。
▼本発表では
周りの人から調査をし、身近で体験した感動的なおもてなしの紹介をする。また行きたいと思う接客サービスとは何か。私自身の体験や行っている取り組み。
これらについて今回は発表したいと思うので、少しでも接客に興味がある方、人と関わることが好きな方、または接客に自信がない方でも、是非!発表を聞きに来てください!そして何か得られるものがあれば、それを一緒に広めていきましょう★
果物・野菜の皮の利用法
◆研究動機・目的
アルバイト先で果物の皮を大量に捨てている時に、もったいないな、何か使えないかなと思ったことが始まりでした。今日では、果物や野菜を調理した時、食べた時に出る皮は、食べないからといって捨てるのが当たり前になってきてしまっています。しかし、ひと昔前の日本では大事な食料や生活雑貨の素材でした。また、果物や野菜の皮や、皮と実の間には栄養が豊富に含まれているので、その皮を使用して何か料理の中に取り入れることはできないかと思い、皮を使ったメニューを考えてみたいと思いました。食品廃棄物や食料自給率の問題についても考えながら、捨てるにはもったいない果物や野菜の皮を無駄なく活用していく方法について考えていきたいと思います。
◆皮の栄養素
リンゴの有効成分の高いペクチンは、皮と実の間に多く含まれています。皮は果肉に比べて約4倍ものポリフェノールが含まれています。みかんのビタミンCは、実の3倍、食物繊維は果肉の4倍もあります。血管壁を丈夫にする働きがあるビタミンPは、白い綿状の甘皮の部分に多く含まれています。キウイフルーツは皮をむいて食べることが一般的ですが、ニュージーランドではキウイを皮ごと食べるのが常識のようです。ほかの果物よりもポリフェノールが豊富に含まれていますが、実は皮には果肉の3倍ものポリフェノールが含まれています。にんじんはカロテンが多いことで知られていますが、そのカロテンは皮の下にもっとも多く含まれています。たまねぎはポリフェノールの一種ケルセチンが豊富です。このケルセチンは抗酸化作用や花粉症抑制などの効果があります。…等々、皮には魅力がたくさん!!
◆発表内容
前回の発表では、食料廃棄の背景や皮の栄養素、実際に行われている事例等を紹介しました。今回の発表では、さらにより美味しく食べる方法として皮を使ったレシピを考案し、紹介します。皮というまだ使える資源をいろいろな視点から考え、私たちの普段の生活の中で再利用できる幅を拡げていくことを追求していきます!
ラッピング / ~人から人へ~
◆研究動機
あなたは友達に贈り物をしたことがありますか?誕生日やクリスマスなど人に贈り物をされるのは嬉しいものです。もちろん贈り物を開けるまでもワクワク、ドキドキしますが貰った時のラッピングにも同じ気持ちを抱いたことはありませんか?リボンや包装紙など贈り物を開けるのが勿体ないと思った経験は皆さんにもあるはずです。シンプルなお菓子にちょっとした一手間を加えて見た目からワクワク、ドキドキを提案したい思い研究してきました。
◆前期の発表
前回の発表会では包むとラッピングの違いからラッピングとは「ラッピングは装飾的な意味で行われることから贈り物を開ける前からワクワク、ドキドキさせるものであり見た目から気持ちを込められ贈り物の感動や笑顔を2倍に出来るもの。」という定義を導き出しました。そして、ラッピングの目的やラッピングの歴史、現在のラッピングの現状について研究してきました。海外では日本のようなラッピングがなく日本特有のもだと分かりました。また、現在のラッピングの現状としてラッピングの材料専門店があり買った材料でその場でラッピングをしてくれるサービスやラッピング教室なども開催されています。ラッピングの文化はまだまだ新しいものですが日本ではラッピングの文化が根付いてきているのです。
◆後期の発表
今回の発表では前回の発表でのラッピングの定義などを理解したところで私が好きなラッピング、ワッと驚いたラッピングの事例をご紹介します。また、ラッピングの意義や目的をふまえて自らでラッピングを考案、試作したものを手順やコストと共にご紹介します。相手を想う心が一番届くようにするために相手の好みなどを把握し心のこもったお菓子を選び、それに合ったラッピングを考えます。そして、そのお菓子を包むのに一番合うラッピングを考えてなるべく手作りで温かみのあるものにし、気持ちや見ても楽しめるものにします。皆さんが大切な人に自らラッピングをして贈り物をしたいと想って頂けるものが出来るようにと考えているので、この発表を聞いて皆さんも誰かにラッピングをして贈り物をしてみて下さい!
これまでのお菓子 これからのお菓子 / 時代に応えたお菓子の開発
▼研究動機・目的
親しい友人とのティータイムに、試験勉強の息抜きに、ちょっとした贈り物に、喧嘩をした後の仲直りのしるしに…。私達の日常において欠かすことのできないお菓子は、誰もが幸福になれるアイテムだと言えます。そんな私の趣味である「お菓子の食べ比べ」を通じて、高齢社会・単身世帯・女性の社会進出といった今後期待される消費者ニーズに沿ったお菓子が少ないことに気が付きました。この研究では、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで手軽に購入可能なポテトチップスやチョコレート、キャンディー、グミなどの“身近なお菓子”を対象に、これからの時代に応えたお菓子の提案をします。
▼研究概要
6月の発表会では、お菓子の概要から始まり、分類、歴史、家計調査から見たお菓子の消費動向、そしてお菓子の人気ランキング(2015年5月付け)をご紹介しました。日本の菓子の歴史は古く上古時代に始まりますが、当時は簡単な穀物の加工品に果実なども含めた総称で、現在のお菓子は奈良時代、平安時代初期に輸入された唐菓子に始まると言われています。家庭の食費を占めるお菓子の支出割合に着目すると、昭和35年から平成25年までの約50年間、多少数値にバラつきはあるものの、数値の振れ幅にほぼ変化はありません。つまり、お菓子は今も昔も生活する上で、欠かせない存在であることがわかります。老若男女問わず愛される秘訣は、時代の移り変わりによって色や形、味、素材を自由自在に変貌させた“柔軟性”にあるのかもしれません。
▼お菓子のニューバージョン…?
多くのお菓子は女性を中心に考案されてきましたが、近年男性向けのお菓子や、子どもの教材として用いられているお菓子が急増していることをご存知でしょうか。一方、高齢者や働く女性に向けられたお菓子はまだまだ少ないため、これからのお菓子、いわゆるお菓子のニューバージョンを用途別に提案しご紹介します。
ファッションフードクロニクル / めぐりめぐる流行りの食
― “ファッションフード”と聞いて何を思い浮かべますか?
この言葉を初めて聞く方がほとんどだと思うが、皆さんは知らない間にすでにファッションフードに触れている。
現代の日本では、「新しい」という価値観を求め、激しい流行りすたりを繰り返して、食を楽しんでいる。このように、ファッション(=服装・風習などの流行)と同じように消費されるようになった流行りの食のことを“ファッションフード”と呼ぶ。これらは、一過性のものであり、すぐに人々に忘れられてしまう。つまり、“食べ物界の一発屋”とも言えるのではないだろうか。
私は元々、食や洋服などは自分が好きなものを手に取るように、新しいものを好む日本文化に対して斜に構えていた。しかし“ファッションフード“を知ったことで、食の選択の幅が広がり、だんだんと惹かれていった。そこで皆さんにも、ただ流行にのり、受け身になるのではなく、新たな自分なりのこだわりや好きなものを見つけてほしい。
― ファッションフードの特性
1.純粋に味覚を楽しむ美食行為としてではなく、流行の洋服や音楽、アートや漫画などのポップカルチャーと同じように消費される。
2.通常のポップカルチャーが世代や階層によって限定されがちなのに対し、老若男女問わず、誰もがすぐにでも流行に参加できる。
― 1970年ファッションフード成立元年
ファッションフードはどのように生まれるのだろうか。6月の発表会までには、1970年から年代ごとにどんなファッションフードがあったか調べた。その後は、それらのファッションフードの火付け役や生まれる背景、流行の洋服や音楽、アートや漫画などのポップカルチャーとの関連性があるのかを研究した。
料理の伝え方 / ~料理の魅力を伝える~
■目的
料理番組の歴史や種類、また主要な料理番組のコンセプト、その料理番組の対象者(女性、家族、一人暮らし、高齢者など)やテーマ(簡便性、ダイエット、健康、アンチエイジング、季節に合った旬の食材の使用など)、出演している講師(有名店・ホテルのシェフ、料理研究家、タレントなど)について調べました。
普段、身近にあるテレビからの料理についての情報発信は、多くの人に料理や健康について興味を持ってもらうことに繋がると思います。また、私の発表を通して、料理を発信しているテレビ以外のメディアにも注目し、料理について関心をもって、積極的に料理をしてもらうきっかけづくりになれば幸いです。
■背景と概要
料理がどのようにしてテレビなど様々なメディアに登場するようになったのか、その背景として料理番組の歴史を調べました。日本で最初の料理番組は1952年にNHKで放送されていた「ホームライブラリー」という番組です。テレビ以外のメディアとして多くの料理本や料理雑誌も出版されています。また現在では料理ブログやインスタグラムといったSNSでのカテゴリーも増え、料理をより身近に感じることができるようになりました。このようなテレビ以外のメディアの歴史についても調べ、それらがどのように料理を発信し影響を与えているのかを調べました。
■まとめ
この研究を通して、料理を伝えるメディアが登場した背景には食育が大きく関係していることがわかりました。また現在に至るまで料理を伝えるカタチが多様化し、様々なメディアから発信されるようになった背景には、食の多様化が進み、安くて美味しい食べ物が気軽に食べることができるようになった食環境の変化があることもわかりました。このように現在では人々の食に対する興味関心も高まり、料理の専門家でない人でも気軽に料理を楽しむことができるようになっています。私自身これからも積極的に料理番組や料理ブロクを見て、実際に料理をして料理の魅力を多くの人に伝えていきたいと思います。
ライスフュージョン / ─お米の可能性─
みなさん、お米は好きですか?お米は日本人の主食であると共に和食の主役です。しかし視点を変えてみると、おかずの引き立て役にもなる名脇役とも言えるでしょう。今回私はそんなお米の可能性を信じて、前回に引き続きライスフュージョンをテーマに発表を行います。
■ライスフュージョンとは
これは"お米の融合"を意味します。現在お米は料理や食材、調理法、さらには食シーンと、様々な形で融合を重ね、多くの人に多くの場面で親しまれています。しかしこれらの融合はほんの一部であって、世の中にはまだ見出されていない新しいお米の可能性があるのではないかと私は考えました。
■目的
様々な観点からの融合を実現させることにより、ありそうでなかった新しい食べ方の提案を行う。これにより新たなお米の可能性を探り、さらなる魅力を伝える。
■前回の発表
第一回目の発表では、世界の料理やシチュエーションをもとに日本のお米を融合させた、3つの新しい料理の提案を行いました。
【日本:お茶漬け × 韓国:ビビンバ】こちらはビビンバに白だしをかけて食べます。食欲のわかない暑い夏に、子供からお年寄りまで住む家族に向けて提案した料理です。
【日本:おいなりさん × フランス:オムレツ】卵をおいなりさんの油揚げに見立てた、お弁当にぴったりの料理です。料理が苦手な女の子に向けて提案しました。
【日本:白米 × メキシコ:タコス】仲間同士で作って食べれば仲も深まること間違いなし。タコスでお馴染みのトルティーヤを白米で作ったアレンジ料理です。
■第二回発表会のみどころ
今回ももちろん見てびっくり!作って楽しい、食べて美味しい!会話も弾み、食卓がもっと素敵なものになるような料理を提案しました。そして今回は、前回に加え温度、食べ方、調理法、形、食感などにも着目し、さらなる自分なりのユニークなライスフュージョンをご紹介したいと思います。
非常食 / これからの社会に
私は東日本大震災をきっかけに非常食に興味を持ちました。私は被災したわけではありませんが、震災直後は学校にいたために食べ物が手元になく、とても不安に感じたのを覚えています。地震の恐怖と空腹による不安感を少しでも解決できるものはないか、また栄養士として何かできることがあるのではないかと考え、非常食に注目しました。
現在(平成27年5月1日時点)の日本の総人口は1億2,690万人
→そのうち65歳以上の高齢者はなんと3,335万人
総人口に占める割合は25.1%、つまり4人に1人は65歳以上の高齢者!!!
このことから、今後高齢者に向けたものが必要になってくると考えました。
また文部科学省による調査によると、食物アレルギーのある子どもの割合が10年前と比べ、2倍に増えたことが分かりました。
高齢者が人口の25%を超えた超高齢国家の日本では年々アレルギー患者も増加しております。非常食には硬いものが食べられない高齢者やアレルギーのある子どもへの配慮がかけていると思いませんか?非常食が必要なのは健康な人だけとは限りません。炊き出しなどで考慮することが難しいからこそ、高齢者向けの非常食、アレルギー対応の非常食が必要だと思います。常時にもレトルト感覚で気軽に食べることができる非常食があったら、もっと非常食を身近に感じられるのではないでしょうか。ただ美味しいだけではなく、栄養面からも考え、非常食を身近なものにしたいです。
現在の日本には高齢者向けの非常食やアレルギー対応の非常食の需要が増えているのではないかと思います。高齢者とアレルギー対応、この2つについて主に考えていきたいと思います。また短大時代の知識を活かし栄養士としての立場からも非常食について考えていきたいと思います。
高島 美和ゼミ
もっと手軽にフランス料理
◆目的◆
「レストランなどで食べる値段が高くて、自宅で作るのは難しい料理」というのが、私がフランス料理に抱いている印象だ。実際に自宅で作ってみると工程が多く、時間がかかってしまい大変だった。そこで、もっと手軽に自宅で作ることはできないか考えた。その結果、作業工程を減らすことができれば手間と時間を短縮することができるのではと思い、アレンジレシピを考案する。
◆概要◆
世界三大料理として知られるフランス料理は、日本でも人気だが、本格的なフランス料理は自宅ではなかなか作れるものではない。また、値段が高いというイメージがあり、お祝い事などの特別な日や少し贅沢をするときにレストランなどで食べられることが多い。しかし、フランス料理はそのような贅沢なものだけでなく、その土地の方々が日常で食べているものもある。それらのフランスにある郷土料理を日本の家庭でも食べやすいように工夫し、もっと身近なものにしたいと考えた。フランス郷土料理を家庭で調理しやすくするために、手間の多い工程はなるべく簡略化しようと考えている。
◆方法◆
まずフランスの様々な地方の特色と、その地方ごとの郷土料理について調査した。そして、特色あるフランス郷土料理の中から日本人が好むであろう料理をいくつか絞り込んだ。初めはレシピ本などを参考に作り、その料理を家族とゼミのメンバーに試食してもらい、改善点を検討した。この料理を何度か試作する中で、毎回様々な工夫をこらした。その過程で最善の方法を選別していく。それらの工夫を通して、作業工程を減らす工夫を調査し検討した。それらを踏まえレシピを提案する。
◆今回提案するレシピ◆
魚のバスク風
ブッフ・ブルギニョン
ワイナリーをもっと身近に
【目的】
ワイナリーとはワインを製造し、自家生産のワインを直接売る場所です。しかし、敷居が高い、どんな所かよくわからないと思っている人が多数いると思います。ワイナリーはもっと気軽に行ける場所、観光のついでに立ち寄っても面白い場所であり、ワインを飲めなくともお菓子やジュースといった形でワインを楽しむことができる。また、お酒を飲むのにあまり慣れていない人にも美味しく飲めるワインを提案していきたいと思います。そして、ワイナリーの楽しみ方を伝えたいと思います。
【研究理由】
私がワイナリーに興味を持った理由は、地元である長野県塩尻市がブドウの名産地だからです。それもあってKIKYOブランドと呼ばれるワインを生産する多くのワイナリーがごく身近にあり、小学生のころから見学などといった行事がありました。そして、ワイナリーを研究しようと考えたのは、大学に入るとワイナリーに行ったことのない人や、ワイナリーの存在自体を知らない人が大半で、何故だろうと疑問を持ったからです。
【手順】
長野県塩尻市のワイナリー、五一わいん、井筒ワイン、信濃ワインへ実際調査に赴き、交通の便やワイナリーの雰囲気、見学はどこまでできるのか、どんな商品が売っているのかを調べました。また、試飲をしてどんなワインなのか、初めてお酒を飲む人でも楽しめる、飲みやすいワインを実際に試飲しピックアップしてまとめました。それらをパンフレット形式にします。
【まとめ】
長野県塩尻市のワイナリーが、どのようなところであるのか、また、アクセス方法は、なにがあるのかを実際に訪れて研究しました。
実際に訪れるのにあたって、試飲のために自家用車以外でのアクセス方法を検討したかったのですが、駅からの適切なバスなどもなく、徒歩では距離があまりにも離れすぎているという事でタクシーか自家用車で行くことが最適という結果になりました。また、ワイナリーをまったく知らない人に、ワイナリーの魅力の伝える方法を検討しました。
絵画から読み解く食文化
食べ物が絵画に描かれる一番の理由は、絵画が描かれた「その時代」の「その土地」に「その食べ物」が存在していたからである。確かに、食べ物が「偶然そこにあった」からと、描いた画家はたくさんいるだろう。しかしその土地での食文化や、食べ物に対する画家の思いなども、食べ物が描かれた理由と関係しているのだ。
第一回の発表では宗教画や静物画などの絵画の種類や、食べ物を使って「贅沢」や「心情」が表われている絵画などについて発表した。食べ物が描かれた理由は、宗教的意味、風景、生活の一部、心情を表すものであることが分かった。
それを踏まえ、第二回の発表では、時代や画家を具体的に絞り、画家ごとに焦点をあてて、さらに絵画と食べ物の関係について迫っていく。描かれた食べ物の伝来や、その食べ物は当時の人々から、どのような位置づけをされていたのかなどに、注目し分析する。
例えば、食べ物の伝来の例として、ゴッホのジャガイモの絵が挙げられる。ジャガイモは、16世紀にヨーロッパに渡り、最初食べ物として親しまれていなかった。ところが、その後スペイン継承戦争が原因で飢饉が起こったことで、1709年から主にヨーロッパで、農民や兵士が、ジャガイモを積極的に栽培し始めたのだ。ゴッホのジャガイモの絵は1885年に完成されている。このことから、1709年から栽培されたジャガイモは、1885年には人々にとって身近な存在になっていたことが分かる。それらからは、ジャガイモが人々に親しまれて身近な存在になってから、その絵が描かれたことが読み取れる。こうして、食べ物の伝来を理解すると、画家にとって当時その食べ物がどのような存在だったのかが、分かるのである。
もう一人、食べ物に思い入れがあった画家の例として、モネが挙げられる。モネはたくさんのレシピを作っていることや、自分の庭で食べ物を採取していることから、美食家とされている。彼は自分の家族や親しい画家を招いて、自宅の庭で採れる食材を使った料理を、振る舞っていた。モネの絵には、多くの食べ物の静物画がある。その中には彼が自らの手で捌いたと思われる鶏や魚などの絵も見られ、モネの食べ物に対するこだわりが読み取れる。食べ物の伝来や画家自身について調べることによって、なぜ、その食べ物描かれたのか、判明するのである。それから、画家がどうしてその食べ物を選んだのかも読み解くことができる。
日本に出店されているアメリカの飲食店
私は高校1年生のときの夏休みに3週間アメリカのシアトルにホームステイに行ったことがきっかけでアメリカの食文化に興味を持ちました。そのため食文化栄養学実習ではこのテーマに決めました。
アメリカで食べられている料理はどんな料理があるのかに興味を持ちました。また、どういう料理が人気なのか、それはどのようにアメリカで主流になっていったのかを調べて実習を進めてきました。実習を通してわかったことはアメリカ料理はアメリカが発祥の料理は少なく、その多くはイタリアなどのヨーロッパやメキシコなどの中南米の国が発祥の料理をアレンジして生まれた料理であるということがわかりました。なぜならば、アメリカには様々な国の人々が移り住んでいるからです。
1970年代にアメリカからマクドナルドなどのファーストフード店が日本に出店されてきました。現在アメリカからコーヒー店、パンケーキ専門店やポップコーン専門店などファーストフード店以外の飲食店の出店が増えてきています。日本に出店されたチェーン店をそれぞれ調べてみるとアメリカと日本ではお店の雰囲気違っていたり、チェーン店によってロゴの色が違っていることがあるということが分かりました。例えば私たちが普段利用するスターバックスコーヒーのロゴは緑色をよく見かけることが多いです。一方、アメリカは日本と同じように緑色のロゴが多いですが、シアトルにある1号店のみ茶色のロゴが使われているという特色があります。
現在増えつつあるそれらのアメリカに本店がある日本出店のお店を調査し、各店の特色を調査しています。お店ごとに販売されている商品の味やパッケージなどについて比較検討し、パンフレットにまとめます。
外国人観光客に向けて日本食ガイドブック / ~東京オリンピックに向けて~
■目的
現在の日本は、外国人観光客が増加しています。さらに2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定したことから今後さらなる増加が見込まれます。この実習では外国人観光客のために旅行の有益な情報を提供することを目的としています。
■概要
知らない場所に旅行に行く際は、色々不安なことがあると思います。特に言語の違う国ではその不安が増します。そのため、旅行に役立つのがガイドブックです。私は以前から自分独自のガイドブック作成に興味があり、日本に来る外国人観光客に見てもらいたいと考えます。そこで5年後に開催される東京オリンピックに向けてガイドブックを作成しました。また現在は日本食に注目が集まっているため「日本食」を紹介します。各競技場周辺のお店について、主におすすめの料理や言語対応力、外国語版のメニュー表記などの調査を行いました。料理の紹介だけではなく「見やすい」、「読みやすい」といった表記方法にも創意工夫をしました。例えば言語についてです。作成するガイドブックは世界で広く使われている英語を使用しますが、英語が母国語ではない人も数多くいます。しかしその人でも「見やすい」、「読みやすい」ように英単語やマークを用いること、さらにお箸の持ち方やお好み焼き・もんじゃ焼きの作り方などをイラストで記載することにしました。「見やすい」、「読みやすい」を追求した、オリジナルのガイドブック完成を目指しました。
■手順
見やすい・読みやすいガイドブックとはどのようなものなのか、一般のガイドブックの良い点・問題点を踏まえて、基本情報から外国語対応力、食べ方・作り方などをガイドブックに記載します。またガイドブック利用者のターゲットは「2020年東京オリンピック・パラリンピックに来る外国人観光客」にしました。どの競技場所に外国人が多く観戦に行くのかを知りたいため過去のオリンピック視聴率を調べました。その結果、開会式・閉会式を含めた5つの競技場周辺のお店に決めました。その後、お店調査を行い、ガイドブック作成をしました。
Food Art Museum / ~The World Sweets~
国と地域の数だけ、様々な食文化があり、そこから生まれる素敵なお菓子があります。世界には日本人の私たちにとって馴染みのないお菓子がたくさんあります。それは地域によって栽培できる食材が異なり、保存できる、できない環境の違いで、生まれる食文化は数知れずと言えるでしょう。また、各国の生活習慣の違いや、歴史によっても、食文化が違ってきます。私は、日本では味わえない他国の素晴らしい食文化に触れたいと思いました。そして、その国の食文化から生まれた個性豊かなお菓子たちを紹介する場を作りたいと思い、「Food Art Museum 〜The World Sweets〜」ができました。ただの世界のお菓子発表ではありません。少し風変わりなMuseumをお楽しみください。
【味覚の消去】
人間には、五感があります。味覚、視覚、聴覚、嗅覚、触覚。どれも食を感じるのに大切な感覚器官です。中でも、食をダイレクトに伝えられる感覚は、「味覚」ではないでしょうか。しかし、Museumは、飲食店ではありません。つまり、試食を行わず、見て、聞いて、嗅いで、触って、そのお菓子を想像してください。味覚を封じて、どこまでお菓子を感じ取ることが出来るかを楽しんでもらえる空間を演出します。
【How To Enjoy the Museum】
ここで、Museumの楽しみ方について説明します。まず、作品に使われているお菓子の国は明かしません。以下のヒントを使って想像してみてください。
視覚:写真を見て、どこの国かを判断するヒントを見つけましょう。
聴覚:発表時のBGMを聞いて、その国ならではの音楽を楽しみましょう。
嗅覚:展示前にBOXの中の香りを嗅いで、お菓子のイメージを膨らませましょう。
触覚:展示前に置いてある得体の知れない物があります。テクスチャーを手で感じてみましょう。
食べたことのないお菓子なら、今回このMuseumで感じたお菓子のイメージを記憶し、実際に食べてみてください。そして、四つの感覚器官で感じたものと味覚を比べてみてください。
高橋 勝美ゼミ
ふくしま“福幸”プロジェクト / ~ふるさとの味からはじめるコミュニティ作り~
今年の12月でNPO法人ビーンズふくしまで私がボランティアを始めてから3年が経過し、沢山の子どもたちや住民との出会いがありました。しかし、復興住宅の建設や新たに家を建てるなどの理由で仮設住宅から新しい場所へ移動する人が多くみられ、震災後に築きあげたコミュニティが変化しています。
●実習動機・目的
私は住民同士の繋がりを見つめなおすと同時に「仮設住宅に住む方が楽しめる企画をやってみたい」という思いから避難前に住んでいた地域の『ふるさとの味』に注目し、仮設住宅の住民と地域の郷土料理を作る企画を考えました。また震災から5年目を向かえるにあたって再び東日本大震災や原発事故のこと、被災地の現状に目をむけてほしいと思っています。
●企画に向けて
仮設住宅の現状を知り、また文献などから企画に取り入れる郷土料理を探し、NPO側に企画書を提出、実施場所として福島市の旧佐原小学校仮設住宅(浪江町)と田村市の御前池仮設住宅(田村市都路地区など5つの地域で構成)の2か所に決定しました。
●実習内容
~第1回実習発表会~
仮設住宅でボランティアをするだけではなく、実際に浪江町を訪問し、避難地域の様子を見るとともに行政側の今後の復興への考え方を知りました。また、旧佐原小学校仮設住宅で浪江の思い出の味であるかぼちゃ饅頭を作る企画を実施しました。
~第2回実習発表会~
9月末に昔はよく作っていた鮭料理を作る企画を旧佐原小学校仮設住宅にて実施、さらに複数の避難地域から構成された御前池仮設住宅を2年ぶりに訪問しました。
企画を通して住民の方々が仮設住宅や近隣の避難者との交流を望んでいることが分かりました。そのことから避難先のコミュニティづくりの重要性に対し、避難者同士の連携を強化することとインターネットを活用した情報発信が必要だと考えました。
ミリ飯今昔物語
~目的 ミリ飯がどのようなものか、その実態を紹介しミリ飯の知名度を上げる。
~動機 幼少期にミリ飯を食べたことがあり、ミリ飯に親しみがあったため詳しく調べたいと思った。
~概要 ミリ飯とはミリタリー(軍事)飯の略であり、軍事に詳しい人からはそう呼ばれている。正式名称は戦闘糧食という。また、別名コンバットレーションとも呼ばれる。日本ではミリ飯は自衛隊が訓練時に食べるものであるが、震災時などに非常食として配られたという実例もある。それを機に携行食タイプのミリ飯の知名度は上がったものの、まだまだ知る人は少ない。
~発表内容 ミリ飯がどのようなものか種類や歴史などを調べた。また、昔のミリ飯と今のミリ飯の違いを比較した。そこから、訓練時でも美味しいご飯を食べたいという思いから様々な工夫が凝らされていて、技術の進歩とともに多くの種類が誕生した。それに加えて、クオリティの上昇が見られたが、各種類にメリットとデメリットがあるということが分かった。本発表では、想定される戦場に向いた工夫がなされたパッケージで提供されているミリ飯の製作工程を紹介する。また、ミリ飯の種類の詳細や、ゼミ内での試食の感想など、味に関しての細かい部分も発表する。さらに、我々が日常生活の中で目にするカレーやラーメンと自衛隊のつながりもみられ、一般ではあまり知られていない話を知ることが出来た。また、自衛隊では訓練時の食事を再現したり炊事車での体験喫食を行う、食にまつわるイベントを一般向けに開催しており、その様子を紹介する。
~今後の発展 まだまだ一般には知られていない自衛隊の食事を、より多くの人に少しでも知ってほしいと思う。さらに、これらのミリ飯を通じて自衛隊が特別な存在ではなく、身近な存在であることを知ってほしい。また、民間向けに購入可能なミリ飯もあり、これらを通して非日常感を味わってほしい。
お米を食べよう! / ~新しいお米レシピ~
【実習に取り組んだ背景】
米は私たち日本人が昔から食べてきた主食である。しかし、現代では米を食べない若者が増えている。農林水産省の調査でも米の消費量は、調査を開始した昭和40年から年々減少し、現在では調査開始から 30%減少している。一方、食の欧米化によって日本に入ってきたパンやパスタなどの原材料である小麦の消費量は調査開始から現在まで平行線をたどっている。その背景には「主食を食べない」という現代日本人の食生活がある。米をただ炊くのではなく調理法を変え、主菜や副菜、デザートといった今までとは違った食べ方を提案していくことで米の消費量を上げられるのではないかと考え、実習テーマとした。
【第一回発表会では】
米の消費量が減少している中で「主食を米にしましょう」と提案しても消費量は簡単には増加しない。米の形状や調理法を従来の「粒のまま洗米して炊く」という方法だけではなく、米粉にして茹でたり焼いたり揚げたりする新しい食べ方を提案することで消費量の増加に寄与できないだろうかと考えた。従来の「米は主食」という食習慣から、加工した米を主食に取り入れようと試作を行った。この試作から米の新しい食べ方を提案できた。この試作から派生して、主食としてだけではなく、主菜の一部として活用する方法も試作した。
第一回発表会では、米の消費量が低下している背景を伝え、米を「炊く」以外の料理法や活用法を紹介し、米にはさまざまな可能性があることを示した。
【第二回発表会では】
第一回発表会で紹介した料理は米の活用法のひとつでしかない。これを現代日本人のライフスタイルに合わせてレシピを作成し、日常の食事の中に取り入れやすい形で活用できるように工夫したものを紹介する。
荒馬の里の町おこし
荒馬(あらま)の里と呼ばれる青森県津軽地方の北端、今別町の地域振興がテーマ。思った以上に研究を進められなかったのだが、地域振興の難しさについて改めて考えることができた。
●実習目的・動機
研究発表を通して、県外の人々にもっと今別について知ってもらうことが目的。北海道新幹線の開業を目前にした今だからこそ、今別という町を紹介して興味を持ってもらうことで、観光を促し地元での消費に貢献したい。
●実習内容
~第1回発表会~
全国的にも人気な伝統芸能、荒馬踊りとその踊りをもつ今別という町について発表した。祭の知名度に反し超高齢化に悩む町が知られていないこと、平成28年度3月の北海道新幹線「奥津軽いまべつ」駅開業に向け、町をあげて地域振興に取り組んでいることを紹介。3月に実際に3日間町を訪問した経験をとおし、発表会ではその中から新幹線駅の概要や特産品の一例、荒馬保存会のインタビューなどに焦点を絞って紹介した。また、訪れたことで学んだ町の魅力や悩み、保存会の葛藤など、直接伺った地元の声も紹介した。ホームページやネットの紹介記事からは見えてこなかった町の努力や夢、熱意を直に感じ、地元の人の温かさや懐の広さに触れたことについても伝えることができた。
~第2回発表会~
第1回の発表を通して「もっと荒馬について知りたかった」といった声があがったことから、機会さえあれば町に興味を持ってくれる人がいることを実感した。また、駅で目にする広告に北海道新幹線の範囲である新青森~新函館北斗間の紹介が少ないことからも、北海道新幹線をPRしようとする地元とのギャップを感じた。現地訪問で感じた県外アピールの必要性や、思った以上に研究を進められなかった反省もあり、県外にどう今別をアピールするかに焦点を絞り、自分なりに考えた観光ガイドを作成。町や荒馬の魅力や、研究を通して感じた地域振興の難しさを少しでも伝えられたらと思う。
田中 久子・衛藤 久美ゼミ
生産者と人々との繋がり / ─山口農園の梅で広がる繋がり─
【実習背景】
埼玉県越生町は古くから“梅の里”として、良質な梅を生産してきた。しかし現在、梅の生産地としての知名度は低い。越生の生産者は良いものを作れば売れると思っている人が多く、良い梅であるにもかかわらず売れれば良いという考えの人が多いのが現状である。
【目的】
この実習では、山口由美さんと人々との繋がりに着目し、個人生産者の可能性を探ることを目的とする。具体的には、個人生産者はどのような人と、どのように繋がりがあるのか、そしてそれは農園や地域の発展に繋がっているのかを明らかにする。
【実習内容】
山口由美さんは山口農園の代表であり、越生の梅の知名度をあげようと活動している。山口さんの活動は、農園での生産・加工に加え、体験教室や直売所などでの販売、外部での講演などである。6月はこのような活動内容を中心に発表した。今回は山口農園の軌跡を辿り、そこから見えてきた繋がりや広がりについて分析し、発表する。方法は、農園の手伝いや体験教室などへの参加、山口さんのFacebook、関係者へのインタビューを通して、山口さんがどのような活動をしているのか、またその活動が農園あるいは地域などにどのような影響を与えているのかを調査し、現在までの広がりを探った。
【調査結果】
山口さんは越生に嫁いだ当初は農業の手伝いをしなくていいと言われており、農業については無知であった。そんな中経営者であったおじいさんが倒れ、80年以上続く梅農家の経営者となった。初めは先輩の梅農家に話を聞きながら手探り状態で経営していた。その後自らさまざまな事業に取り組んでいき、現在では女性生産者として全国で活躍する人材となっている。山口さんの強みは積極的に人と繋がる行動力と営業能力の高さ、また女性生産者でありゼロからのスタートであったことである。この強みを活かし、さまざまな人や組織と直接的・間接的に関わっていくことが農園や地域の発展に繋がっていると考えられる。
野菜であと一品 / ─深谷市における野菜を使ったレシピ提案─
地元産野菜を使い、野菜料理を作ったり食べたりする機会を増やしてもらうため、普段の食事に野菜料理を一品プラスするイメージで、一皿で野菜を70g以上食べられる料理をレシピという形で提案する。
■深谷市について
深谷市は埼玉県の北西部に位置し、農業産出額は全国12位、県内1位と農業が盛んな土地である。収穫量の多い野菜にはきゅうり、深谷ねぎなどが挙げられる。
■レシピ作成の条件
1.家庭で作ることを想定すること、2.調理工程が複雑すぎず比較的手軽にできること、3.使っている食材が手に入りやすいこと、4.調味料以外の食材料が多すぎないこと、5.野菜を70g以上使用すること。
■実習内容
既存レシピを改変し作成したレシピや、スーパーマーケット等で配布されているレシピを使用して、レシピ形式を検討した。また深谷市の消費者と生産者両方へインタビューを実施し、その中で消費者は産地ならではの悩みを持っていることがわかった。その悩みを解決する一つとして、生産者に話を伺い、野菜の保存方法などを教えてもらった。消費者と生産者から得られた意見・情報を反映し、きゅうりと深谷ねぎの見分け方・保存方法を伝えるためのカードを作成した。
レシピ作成の条件を基に、きゅうり5種類、深谷ねぎ5種類のレシピを作成した。レシピはA、Bセットの二つに分け、見分け方・保存方法のカードと共に配布することにした。平成27年9月に深谷市のJA花園の農産物直売所内のオープンキッチンで、レシピの中から二品を試食提供し、レシピの配布およびアンケート調査を実施した。アンケートは106人から回答が得られ、作ってみたいレシピの上位には、ねぎとなすの味噌炒め、ねぎともやしのたらこ炒めが挙がった。
■まとめ
この実習を通して深谷市の消費者と生産者、両者の声を聞くことで、今回作成したレシピの形ができた。完成したレシピだけでなく、これまでの流れも含めて発表したい。
カードゲームでおせち料理を学ぶ / ─カードゲームの開発と評価─
【動機・目的】
スーパーマーケット、コンビニエンスストア、通信販売など手軽におせち料理を購入できる今日、日本人の食の欧米化や多様化により和洋折衷おせち、アレンジできるフレンチ風おせちなど、おせち料理は様々な変化を見せてきた。年末におせち料理を手作りして食べることや、昔ながらのおせちが減少しつつある中、今の子どもたちは、日本の食文化の一つであるおせち料理にどれほど慣れ親しんでいるのだろうか?
また、おせち料理に込められた意味を知っているだろうか?そこで、おせち料理を題材とした楽しく学べる食育ゲームを提案することとした。現代に流通している和洋折衷おせちを批判するのではなく、「日本で昔から食べられているおせち料理にはこんな料理があり、それぞれの料理には願い事が込められている」ことを理解してほしいと考えた。
【実習内容】
■カードゲームの作成:第1回発表会では文献や企業のホームページ、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで持ち帰ったおせちのカタログを参考にカードゲームで取り上げるおせち料理15品を決めた。名前カード、写真カード、いわれカード(料理に込められたいわれや願い事)をそれぞれ作成し、1セットで何通りかの遊び方ができるものとした。
■事前アンケート:放課後児童クラブAの小学4~6年生34名を対象に事前アンケートを実施した。おせち料理を食べたことがあるか・見たことがあるか・料理の名前・いわれや願い事のほかに、お正月におせち料理を食べる頻度や、おせち料理を誰が作っているかを加え、おせち料理に対する関心や馴染みがあるかを調査した。結果、料理名の正解率が高かった料理上位3品はかまぼこ・えび・黒豆・酢レンコンだったが、料理に込められた願い事やいわれが分からない者が多かった。
■カードゲームの実施・事後アンケート:平成27年10月に放課後児童クラブAの小学4~6年生22名を対象にカードゲームを実施した。事後アンケートでは全体の約8割がカードゲームは楽しかったと回答した。また男子の80%、女子の100%がおせち料理のことが分かったと回答した。カードゲームの実施した前後でおせち料理への理解が高まったかを当日発表する。
食べ物の命をいただくことへの感謝の気持ち / 小学生に伝えたいこと
■目的
学校の給食において、「感謝の気持ちを持って食べよう」といった教育は実施されてきた。一方、レストランなどの飲食店においては食べ残し、家庭では過剰除去によるごみの廃棄量が多い。ごみの廃棄量が多くなってしまう原因の一つには、食べ物に対する命の重さが軽視されていることがあるのではないかと考えた。そこで、この命の重さを再認識してもらう食育を考えることとした。
食べ物の命について考えるには、植物ではなく、牛や鶏、魚などの動物をテーマにして考える方が分かりやすいと考えた。また、対象はこれから大人になる小学生の子どもにすることとした。
小学生の食生活に関する全国的な調査資料を調べたところ、小学校の学校給食で嫌いな料理は、野菜類、サラダが一番多く、次いで、魚介類、炒め物、スープ・汁物、デザート、煮物の順であった。また、平成15年と比較して、平成25年の魚介類の摂取量は減少しており、7~14歳は他の年代と比べ少ないことが分かった。以上より、食育の内容として、魚を取り上げることとした。
■食育の概要
食育の対象学年は小学5年生であり、授業の構成は、全部で3回である。1回目は社会科であり、魚の生態系、生産地などについて理解することを目標とした。普段給食や家庭では、魚は一尾の姿ではなく切り身で見ることが多いため、一尾ではどのような形をしているのか、魚の生産地の様子について、教材を用いながら伝えられるような内容を考えた。講義中心ではなく、実際にスーパーマーケットなどで販売されている様子を見るような体験学習を取り入れた。2回目及び3回目は家庭科とした。2回目は魚についての栄養素を理解すること、体内への働きや食べることの重要性を学ぶことを目標とし、学んだ内容を基にして、子どもたちが1匹の魚を使った献立を考える。3回目は、食べ物についての感謝の気持ちを持つことを目標とし、2回目に子どもたちが考えた献立のいずれかを給食として提供する。魚についての栄養素や学んだことを振り返りながらその給食を残さず食べることで、子どもたちが感謝の気持ちを持って食べてもらうことをねらいとしている。
根岸 由紀子ゼミ
作りおきで楽チン! / ~日々の食事に味の変化をプラス~
毎日、手間をかけて料理を作るのは面倒!だけど、手作り料理が食べたい!おいしい料理がささっと出てきてほしい!料理をする時間がなかなかとれない!そんな方に是非利用していただきたいのが“作りおき料理”です。
◆『無理せずできる作りおき』へのこだわり
作りおき料理をまとめて一週間分作るのではなく、調理が面倒な野菜料理を中心に作りおきをしておき、温かく食べたい肉・魚料理は簡単かつ、味のバリエーションを楽しむために“作りおき万能調味料”を使って簡単に調理を済ませられるように考えました。作りおき料理と一緒に活用し、自分に合った作りおきを見つけていただきたいです。
◆作りおき料理
惣菜の日持ちは平均的に3~4日間です。しかし、酢やレモン等の酸性のものを使った料理は比較的日持ちがよくなります。そのため、酢をたくさん使ったマリネは作りおき料理の定番料理と言えます。そこで、作りおき料理をリメイクし、飽きずに作りおき料理を食べられるように考えました。
◆万能調味料≒作りおき合わせ調味料
調味料や食材を混ぜ合わせて作る万能調味料を提案します。例えば、「オニオンしょうゆダレ」や「レモンソース」など、あらかじめ作っておいた万能調味料を焼いた肉や魚の上からかける、もしくは万能調味料を使って焼くだけで、簡単に一品できあがります。また、茹でた野菜や生野菜にかけて食べても、いつもと一味違うサラダ感覚で食べることができます。さらに、肉や魚を調味料に漬けて保存しておくと、味が染み込む・身が柔らかくなる等メリットもあり、大変便利です。このように万能調味料は、アイディア次第でさまざまな料理に活用できます。
発表では、作りおき料理や万能調味料のメニュー・レシピ提案、リメイク料理や活用方法を紹介します。また、作りおきに活躍する“酢”を使ったスイーツも少し紹介します。酢に抵抗があるという方にも今回の発表を期に酢を少しでも使っていただけたら良いなと思っています。作りおき料理と万能調味料を利用し、日々の食事準備を楽にしちゃいましょう。
もっと上手に汁物アレンジ / ~簡単!フリーズドライ!~
【 研究動機 】
日本の食事形態の基本として「一汁三菜」と言われるように、私たち日本人の食事には昔から汁物の存在があります。しかし、近頃の私たちの食事には汁物の存在が希薄化しており、一日3食のうち、一杯も汁物を飲まないという日があるのではないでしょうか。和食の食事が「一汁三菜」にご飯と香の物と言われているにも関わらず、私たちはあまり汁物を飲まない食生活をしているという点に疑問を抱き、この実習ではフリーズドライ製品を使った、だれでも簡単に出来る汁物アレンジを提案することにしました。
【 汁物の役割と現状 】
私たちが日々の食事で汁物を飲む理由として1.一度に様々な食材が摂取できる、2.食事の最初に口にすることで胃液の分泌をよくする、3.食べ物が喉を通りやすくなる、4.汁物によって身も心も温まるといった役割があるからです。汁物を飲むことは、私たちの食生活を豊かにし、健康へと導いてくれるにも関わらず、近年では汁物を飲む頻度が少なくなり、特に私たち20代は汁物を1日に一回も飲まない割合が他の年代と比べて多いというデータ※があります。
※ニチレイフーズ「~2013年ニチレイフーズ『現代女性の食卓調査』~」http://www.nichireifoods.co.jp/wp/wp-content/uploads/2015/06/release0129_investigation.pdf
アサヒグループホールディングス「青山ハッピー研究所|毎週アンケート|味噌汁は好きですか?」http://www.asahigroup-holdings.com/company/research/hapiken/maian/201502/00536/
【 実習内容 】
このように、私たちが当たり前のように日々飲んでいる汁物にもしっかりとした役割があるということを意識し、食べたいけど作るのが面倒くさい汁物、なかなか販売されていない汁物などを、既存のフリーズドライ製品と、できるだけどこの家庭にもある材料を使ってだれにでもできる簡単な汁物アレンジを今回考えました。そのうちのいくつかをご紹介します!また、レシピ集を配布しますので、よかったらこれを見て、みなさんも簡単でおいしい汁物アレンジをぜひお試しください!
SC(Sweetpotato Collection) / 2015冬
最近スイートポテト食べましたか?
私たちの身近にあるようでなかなか食べる機会が少ないスイートポテト。“スイートポテト=楕円形”という自然と常識となってしまった考えを取り除き、新しい角度から魅力をお伝えします。
◇◆さつまいもがもっと甘くなる
さつまいもは、貯蔵することにより旬のさつまいもよりも糖度が高く、甘くしっとりとしたさつまいもになります。前期の発表ではそのお芋を焼き芋にして使用することで糖度と水分量が上がりよりしっとりと甘いさつまいもにしました。
◇◆焼き芋ペースト
スイートポテトを作る時にはでペーストを使用します。このペーストは私たちがよく目にする楕円形のスイートポテトと同じ材料である“焼き芋・砂糖・生クリーム・卵・バター・洋酒”を使用し作成することとします。焼き芋を使用することで砂糖の使用を控えられ、さつまいも本来の甘さを味わうことが出来ます。
◇◆ほくほく旬のさつまいも
旬のさつまいもは、さつま芋の種類が多くスーパーなどでも多く出回るため、みなさんも食べる機会が多いと思います。さつま芋の種類によって焼き芋の質感が大きく異なるので、どの品種のさつまいもがスイートポテト用の焼き芋ペーストに向いているのかを紹介しアレンジを提案します。また、焼き芋ペーストに不向きなさつまいもでも美味しくなるような調理法も紹介します。
◇◆スイートポテトの新しい形
多く市場に出回っている楕円形の形ではなくスクエア型やスティック状など様々な形のスイートポテトを提案します。わざわざ買いたくなるような、プレゼントしたくなるような、そんな心惹かれるスイートポテトの形やさつまいもの品種に合わせたスイートポテトの新しい食べ方を提案していきます。
これから旬のスイートポテト食べましょう!!!
パンの可能性
私の将来の夢は居酒屋を経営することです。でもただの居酒屋ではありません。パンとお菓子がおいしい居酒屋です。もちろん普通のメニューも作ります。ですが、お店の売りはパンを使った料理です。
◇ パンの可能性 ◇
私はパンが大好きです。パンにはたくさんの可能性があります。
そのまま食べてもおいしいけれど、トーストしたり何かをはさんだり…
パンの種類×具材×調理法 食べ方は無限大です。
また、パンは器や食具になったり、クリスマスリースやオブジェなど食べられるけど食べない飾りになったりもします。
◇ 居酒屋×パン ◇
居酒屋でパンを食べることがあるのでしょうか。探してみると、意外とあるのです。おつまみだと物足りなく、ご飯だと少し重い。そんな時に「酒場サンド」が人気のようです。それは居酒屋で出すサンドイッチのことでした。日本人はお米だという人も居るけれど、たまにはパンだって食べたくなることもあるでしょう。
◇ おつまみ×パン ◇
居酒屋のメニューにおつまみは欠かせません。アヒージョやピンチョスなどの定番メニューもいいけれど、ちょっと変わったものを作りたい。そう考えて、「料理×パン~材料をパンに置き換えて、料理をパンで表現する~」を取り入れました。その他にもパンを使った新しいおつまみを提案します。
◇ お酒×パン ◇
ビールやワインは時々パン作りに使われていますが、日本酒や焼酎はパンに合うのでしょうか。日本酒を愛する人の中には、日本酒をピザにかけたり、果物につけたりするそうです。それならきっとパンにだって合うでしょう。日本酒・焼酎を使ったパンを紹介します。
お酒が好きな人はもちろん、苦手な人でも楽しめるメニューを用意しました。
「居酒屋 パンの可能性」にようこそ!
ぽんしゅ展 / 日本酒を取り入れた食シーンの提案
日本酒を飲む機会として思い浮かべると、祝い事の席の機会は少なく。飲み会の席では日本酒を進んでは飲みません。普段あまり飲む機会が多くない日本酒ですが、繊細な甘味と酸味を持ち、そのすっきりした飲み口が、うま味や食材の香りを生かした料理ととても相性が良いと思うのです。日本酒を器にそそいだときの香り、口に含んだときの甘味と爽やかさ。それを料理と合わせることでより楽しんでいただけるような日本酒を取り入れた食シーンの提案をしていきます。
まず、主に陶器の酒器を用いた食シーンを表現し、飲んでいるときの「あ!楽しい!美味しい!」と感じるままに日本酒を飲む食シーンを紹介しました。「日本酒の選び方がよくわからない、料理との合わせ方が難しそう」という人は多いのではないでしょうか。私もそうでした。同じボトルでも、冷たい状態と、熱燗では味わいががらりと変わります。また、ワインと同じように、作られた年によっても違いますし、熟成によってもどんどん味が変わるのです。
次に香りと味わいで分けた日本酒のタイプから、それぞれに適した、飲用温度、器、相性の良い料理を紹介します。
その中で、主に季節感を出したガラス製の酒器やワイングラスと日本酒の相性に着目し、食シーンの提案を考えました。また、前期の発表会のコメント用紙で要望の多かった、日本酒を用いた応用レシピを考えました。日本酒を気軽に楽しむことのできるカクテルなどの提案も行います。
果物のような香りと甘味、スパイシーな印象やハーブのような清々しさ。どのお酒も基本はお米とお水から作られたお酒。それぞれが様々な表情を持つ日本酒を相性の良い料理と合わせると、さらに美味しく、楽しい空間が生まれます。
3月31日~山菜の日~ / うまいんだず山菜
皆さん、山菜の季節は終わったと思っていませんか?安心してください。ありますよ。春には、農園で採った山菜を使いましたが、今季は、山菜のいつでも、どこでも手に入る山菜の「加工品」を使った山菜料理を提案します。
■目的
3月31日が山菜の日ということを多くの人は知りませんでした。そこで、山菜の食べ方や見せ方を新しい形で紹介していこうと考えました。同年代の人達に山菜が親しみやすい食材であること、山菜料理という昔からある食文化の魅力を知ってもらうことを目的としています。そして、少しでも多くの人に3月31日は山菜の日なのだと意識してもらいたいです。
■山菜の魅力
山菜と言われて、最初に思い浮かぶのは「緑色で苦いもの」ということではないでしょうか?しかし、この苦味には、糖尿病の予防やがん予防などたくさんの効能があります。さらに、山菜の緑も種類によって違いがあり、ブーケなどの花束にしても緑が鮮やかです。これらのことから、山菜は食べても、見ても魅力的な食材であると言えます。
■実習内容
実際に、夏から冬の間に山に登ってもきのこや木の実はありますが、いわゆる山菜を採ることはできません。しかし、今は山菜の「加工品」が簡単に手に入るようになりました。今回は、前回紹介した、ふき味噌や山菜の水煮、山菜の漬物などの加工品を使って山菜料理を提案します。山菜の加工品は、山で採るものよりアク抜きの手間がかからず食べやすいというメリットがあります。さらに、スーパーや通販などで1年中簡単に手に入ります。山菜の加工品を、食べるシーンに合わせてアレンジし、前回とは違った山菜料理を提案することで、さらに山菜に親しみやすいと感じてもらえると思います。今回は、根岸ゼミの仲間と協力して、「日本酒にあう山菜料理」や「山菜パンを使った朝食」なども考案し、前回よりも山菜という食材の可能性を広げ、紹介します。
おいしいだけじゃない 機能性おやつ / ─心と体の栄養を満たす─
普段私たちが何げなく食べているおやつ。甘いものが大好きな人は毎日でも口にしているのではないでしょうか。私もその中の一人です。甘いおやつは食べて幸せになるけれど、エネルギーや身体のことが心配になってしまう。では、食べて満足、さらには日々の足りない栄養素もまかなえてしまうおやつがあったら…!毎日のおやつタイムが、いつもよりうれしい時間になるのではないでしょうか。
【 機能性おやつとは 】
「甘いものが食べたい」という心理的な欲求を満たしつつ、不足しがちな栄養素もまかなえるおやつのこと。このテーマ内ではおやつは食事と食事の間に食べるものと定義し、また、「お菓子」では嗜好品としてのイメージが強いためお菓子ではなく、おやつと呼んでいます。機能性おやつには、
1)1回の食べる量が200kcal以下であること。
2)不足しがちな栄養素を補てんできること。
3)腹持ちが良いこと。
4)材料が身近で購入でき、作り方が複雑すぎないこと。
以上の4つの条件を設定しました。
【 実習内容 】
実習ではまず、私と同世代の20代女性にターゲットを設定しました。そして、平成25年度の国民栄養・健康調査の結果を踏まえ、食物繊維・葉酸・カルシウム・鉄等を補てんできるおやつのレシピの提案を行いました。発表後、皆さんからいただいた「こんなおやつが食べてみたい!」というご意見を参考にし、新しい「おやつ」のレシピの考案・試作を繰り返してきました。
今回の発表では20代女性のほか、様々な年代に合わせたおやつを栄養素と食品群の二つの面から提案します。またレシピを紹介するだけでなく、提案したおやつを食べることでどれだけの栄養素を補てんできるかグラフ化し、分かりやすく説明します。
長野県食文化弁当 / ~きっとあなたも長野県に行きたくなる~
▼研究目的
わたしの出身は実は長野県ではありません。長野県伊那市は私の祖父の実家があり毎年何回か家族で旅行に行くゆかりのある地域です。いつも暮らしている所を離れてのんびりまったり出来る場所が私にとっては長野県でした。空気が澄んでいて夏は日差しは暑いけれど湿度が低くじめじめしていない、冬は凍った沼でスケートができちゃう。そんなゆかりのある、本当は私だけの大好きな場所にしておきたい、だけどこんなに素敵な所たくさんあるんだよって言う事を知ってほしい!ぜひ行って体感してほしい!と考え思い立ったのが長野県の食文化を取り入れたお弁当の提案です。
▼研究内容
ここ、埼玉県から長野県へ行くには車やバス、はたまた新幹線や特急列車を利用することが多いというところに目をつけました。新幹線や特急列車のおともと言えば「駅弁」です。新幹線などに乗るときに買った駅弁を食べながら行く旅はワクワク感を演出してくれます。また、地域の食材や有名な料理などをメインに使用することが多い事も駅弁の特徴です。新幹線などに乗車しながらご当地のものが気軽に楽します。今や駅弁は道の駅などでも販売しているため車での旅行でも食べられるようになりました。ここで私は、長野県に行く事をもっと楽しみにさせてくれる、また行ってみたいと思ってもらえるような駅弁を提案します。長野県は南北に長い県の為に北信、東信、中信、南信の4つの地域に分けて地域ごとの駅弁を提案します。前回は北信と東信の駅弁を提案し、紹介しました。今回は中信、南信の駅弁を提案するとともに、さらにバージョンアップした北信、東信の駅弁も紹介します。また長野県のおすすめポイントつきガイドブックも配布する予定です。自分の好きな長野県の地域をぜひ見つけてみてください。この発表を聞いたら、きっとあなたも長野県に行きたくなる!!
ペットのごはん / ~手作りペットフードの提案~
ペットは飼い主から与えられたものしか食べられません。そのため飼い主には大きな責任が伴います。ペットも人間と同様で、不適切な食事を続けていると肥満になったり生活習慣病といった病気にかかりやすくなったりしてしまうのです。そこで、簡単に作れてペットが健康に過ごしていけるような手作りペットフードの提案をします。
▼必須栄養素
猫・犬の必須栄養素は人間と同じくタンパク質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミンです。但しミネラルの過剰摂取は結石や膀胱炎など尿路疾患の原因にもなります。猫はタウリン(アミノ酸の一種)を体内で作れないため、タウリンも必須とされています。
▼好きな食べ物
犬…肉 魚肉 乳製品 卵 リンゴ 梨 甘いもの 塩辛いもの
猫…魚肉 肉 鰹節 海苔 軟らかいもの 形状の小さいもの
▼実習内容
はじめに、市販ペットフードの原材料と種類、猫と犬の必須栄養素・好む食材・与えてはいけない食材を調査しました。ここで栄養の欠乏や過剰から引き起こされる病気があること、体重差や個体差による食事量・エネルギー必要量の違いがあることを学びました。そのため1日分の必須栄養素を全て手作りフードから摂取させるのは困難だと判断。毎日毎食の手作りフードの提案というわけではなく、数日に1回の主食へのトッピング食・おやつに絞り犬猫の好きな食べ物・ライフステージも参考にして考えると決めました。また、ペットフードの支出合計金額が一ヵ月約4300円という資料から(一般社団法人ペットフード協会 平成26年全国犬猫飼育実態調査)この金額を予算としました。
今夏からは前期の実習を基に猫を対象とした手作りペットフードを中心に作成しました。昆布だしとまぐろを使ったまぐろ茶漬け風など、人が食べるおかずや食品を活用しペットと共有できるようなメニューを考えました。臓器の働きを助けるメニューやケーキも作成し、ペットの食べ具合を観察しました。今回の発表では作ったメニューの紹介と振り返りをしましたので報告します。
食卓に新しい料理を / ~プランテインと日本食~
スーパーに入ると、たくさんの食品が綺麗に並んでいる。なかでも青果コーナーは新鮮で色とりどりで美味しそうだ。
商品は、状態が変わると劣化するものが多い。だがもしその中に、変化してもまた美味しく食べられる食材(商品)があったらどうだろうか。一つの食材で3つの楽しみ方ができる、そんな商品(食材)があったら料理がさらに楽しくなるだろう。
調理用バナナは赤道付近にある数国が主食とする食材である。どちらかというと発展途上国の主食だが、それは組み合わせがしやすいものだ。料理好きな方には嬉しい食材だと考える
ここで簡単に調理用バナナについて紹介する。
・日本に知られた「バナナ」よりも大きい品種
・プランテインと呼ばれる(以下プランテイン記)
・主食としている国は、インド、フィリピン、エクアドル、ブラジルなど
・3ステージ存在する
1ステージ、緑。生食は不可、芋の様な味
2ステージ、黄。生食可能、酸味のあるフルーティな味
3ステージ、黒。生食可能、甘みの強い味
・でんぷん質が多いがカリウムも多い
現地は私たちとは全く異なる食文化であり、その料理はもしかしたら馴染みにくいかもしれない。だから、私がプランテインの食卓への取り入れ方を提案する。変化する食材とともに作られるいろいろな料理を是非楽しんでもらいたい。
毎日の食卓に飽きることはないか。変化を求めることはないか。そんなとき、私はこのプランテインを提案する。一見使いにくそうに見えるが、実は使いやすく便利なものである。
プランテインのレシピ提案をするために、文献はもちろん実際に使用した料理を食べ、主食とする方との意見交換をした。プランテインは普通のバナナとは勧める保存方法も異なる。そんな食材に興味を持って、もし見かけたら手をのばしてほしい。
食卓を彩る野菜・果物のソース
ソース、と聞いて皆さんが思い浮かべるのは、パスタにかけるトマトソースや揚げ物にかける中濃ソースなどではないですか?
パスタ・コロッケ・春巻きなど、料理にソースをかけて食べる機会は多くあります。しかし、ソースというと大体色が暗いものや味の濃いものであり、使う料理もワンパターンになりがちです。
また、パスタのソースの種類は沢山あるように見えますが、大半はトマトソースがベースのものです。ソースを使う機会は多くあるのに、自分の知っているソースの種類は実に少なく、いつも同じ味付けになってしまう料理にも飽きがきてしまいました。もっと沢山の種類を作り、いつもとは違う料理にできるソースを作りたい。そう考えて目をつけたものが野菜と果物です。
テーマを決める時に「野菜を使ったソースって結構あるのでは?」と考えてインターネットで “ 野菜 ソース ”と検索してみたところ、検索結果の多くは温野菜に合うバーニャカウダソースの作り方などで、野菜を使用したソースはあまりにも少ないものでした。野菜や果物の鮮やかな色は料理でも彩りとしてよく使われますし、種類もとても豊富なのにこれを利用しないのは勿体ない!と思いました。 何より、中濃ソースなどは色が濃いため料理にかけると全体的に茶色くなってしまい、せっかく彩りのある料理を作ったとしても、ソースの色の強さに負けてしまう…。そうならないように、野菜や果物の鮮やかな色を生かして見た目も心も華やかになれる料理を作る事がこのテーマの目的です。
まずは、野菜・果物×既存のソースとして、ソースとそれを使った料理を考えました。そしてそれをふまえた上で、綺麗な色を出すことはもちろん野菜・果物のうま味を生かしたソースと、そのソースをつかった料理を考えてレシピを提供します。
ソースの種類は勿論、かけるだけではないソースの使い方などを考案し、家庭での料理のバリエーションを増やして食卓を華やかにさせる方法をお教えします。
平口 嘉典ゼミ
地場産野菜をもっと身近に / ~農産物直売所と学校給食を通じて~
実習背景
近年、農産物直売所の店舗数は増加傾向にあり、平成17年から22年の間に1.24倍にまで増加している。このことから消費者の地場産野菜に対する関心の高まりがみられる。一方、学校給食における地場産野菜の利用率は全国で3割に達しておらず、さらなる利用促進が求められる。
目的
本実習では、農産物直売所と学校給食を対象に、地場産野菜をこれまで以上に利用していくためにはどうすればよいのかについて検討する。対象地域は埼玉県飯能市である。調査では農産物直売所と学校給食の関係者を対象にインタビューを行う。
調査結果
直売所店長へのインタビューでは、客層が高齢者に偏っており、出荷農家の高齢化、後継者不足が深刻であることが問題点として挙げられた。
学校給食では地場産野菜の使用アイテム数が市内で最も多い、双柳小学校の栄養士にインタビューを行った。この栄養士は、地場産野菜をより多く使用するために、昨年赴任した直後から市内の農家のもとに足を運び、農家に直接交渉して食材を調達していた。今年に入り、食材調達で農産物直売所の協力が得られるようになり、農家から直接調達する手間が省け、栄養士の業務負担が軽減するとともに、食材の調達がスムーズになった。
まとめ
直売所では、今後、若い主婦層を客層に取り込むことで、地場産野菜のさらなる消費拡大が可能であり、そのための店作りが必要である。
一方、学校給食では、地場産野菜を使おうとする栄養士の努力と熱意だけでなく、栄養士が地場産野菜を利用しやすいシステムの構築や農家が給食向けの農産物を作りやすく、かつ出荷しやすい環境づくりが必要である。いずれの取り組みにおいても、農産物直売所の果たす役割が重要であり、地場産野菜の更なる消費拡大につながる鍵を握っているといえる。
ご当地グルメは地域を救うのか? / ~富士宮やきそばの事例から真相を探る~
【実習背景】
「ご当地グルメ=まちおこし」というイメージはいまや全国に広がっている。その証拠に最近、各地でご当地グルメと呼ばれる食べ物をよく見るようになった。では本当にご当地グルメでまちおこしは出来るのだろうか。
【目的】
本実習では、ご当地グルメの火付け役となった「富士宮やきそば」を事例に、ご当地グルメが地域の社会・経済にどのような影響を与えているのかを検討する。さらに、ご当地グルメは地域を救うことができるのか、その真相を探る。
【調査結果】
2006年の第1回B-1グランプリで富士宮やきそば学会がグランプリを受賞した。富士宮市に足を運ぶ観光客は増加し、経済波及効果は9年間で439億円と推定され、「やきそばの富士宮」というイメージが日本中に定着するほどの地名度を獲得した。やきそばブームによって富士宮市が受けた恩恵は計り知れないものがある。一方で、富士宮市の中心市街地に位置する商店街は、店主の高齢化、後継者不足、大型店参入などが要因で活気を失い、やきそばブーム後も衰退傾向にあった。
しかし、そうした商店街を活気づけるための地道な活動として、各商店街では「十六市」「にしの市」といった地元民に向けたイベントが毎月開催されていた。十六市で販売されていたやきそばの購買者を対象に、やきそばと市民の関わりについてアンケートを実施したところ、やきそばに対する地元民の強い思い入れが確認できた。
また地元の製麺所、飲食店の経営者へのインタビューでは、やきそばと地元民の強固なつながりを知ることができた。
【まとめ】
富士宮市に住んでいる人々の生の声を聞くことで、富士宮やきそばは市民にとって日常に当たり前に存在する食べ物であるとともに、市民に心から愛されている食べ物だということが分かった。また、商店街のイベントに実際に参加したことで、富士宮市を愛し、元気にしようと活動する多くの人々に出会うことができた。地域活性化のためには、観光客を呼び込むだけでなく、富士宮市民が富士宮の魅力に気づき、共有することが大切である。
平野 覚堂ゼミ
第三のだんご計画
「卒論のテーマはだんごです。」と言うとくすっとされる。くすっとするひとこそ、こちらからすればくすっである。なぜならだんごは繊細で奥深い食べ物ということを知らないからである。だんごには"もちもち"だけでは表せない食感があったり、串への刺さり方や形に意味があったりもするのだ。
まただんごが大好物と言う人はあまりいないが、嫌いという人はほとんど聞いたことがない。つまり人気者なのだ。これまで日本で長く食べ続けられてきただんごは好感度の高い食べ物ともいえるだろう。私はそんなだんごらしさを大切にだんごの可能性を広げたい。そして、これからもさりげなく長く好感度の高い存在でい続けてほしい。それこそが「第三のだんご計画」に込める私の気持ちである。
■「第三のだんご計画」とは
まず、一般的なだんごのイメージをもとに、第一のだんごをみたらし、第二のだんごをあんことする。それ以外にしょうゆやきな粉など様々なだんごが存在するが、それらを超える新たなスタンダードとなるだんごの提案を行う。それが「第三のだんご計画」である。第三のだんごとして大切にしている点は以下の3つだ。
・だんご本来の味や食感をいかせること
・奇をてらっていないこと
・和菓子であることを忘れないこと
これらの点を大切にする理由は、一過性ではなくみたらしだんごやあんだんごのように新たなスタンダードとして食べ続けられるだんごを作るためである。私の考える第三のだんごとは、生クリームやいちご、カラースプレーなどをのせたものではない。だんご本来の味や食感が楽しめる、ありそうでなかった繊細で美しい日本のお菓子、和菓子の中のだんごである。
だんごを研究テーマにすると決めて様々な店舗のだんごを食べ続けた。それはだんごの奥深さを感じるきっかけとなり、だんごへの強い関心を持つことへ繋がった。だんごの奥深さは一言では表せない。たかがだんご、されどだんごである。
しぐさは口ほどにものを言う
私は4年間、幅広く食を学んできました。その集大成として卒業研究に仕草を選びました。食事の際、人と話をしているうちに人の仕草が気になるようになり、仕草から相手の気持ちを判断していたということに気がつきました。私はこれをきっかけとし、仕草を用いてコミュニケーションを促進したいという思いが込み上げてきました。
私は今回食事の場面に注目し、そこで観察された仕草を用いて人の気持ちの移り変わりや雰囲気を物語で表現しました。
■仕草でコミュニケーション
最終的に物語という形で表現をするために、まず飲食店で人々の仕草を観察しました。人間関係や個人の雰囲気、食事の際にいつもやっていると思われる仕草など様々なものが見つけられました。この物語は、人間関係の劇的な変化というより徐々に話の流れで仕草が変わっていく様を描いています。
情報伝達手段は様々ありますが、それらの手段は相手にどれだけ自分の気持ちをしっかりと伝えられるのでしょうか。言葉が足りず上手く伝わらないこともあります。そのもどかしさを少しでも解消できるのは仕草なのかもしれない。人が本来持っている仕草に目を向ければおのずと相手の気持ちも汲み取れるのかもしれない。この「かもしれない」というのをあえてつけたのは、人が生きている限り仕草は無限の可能性を秘めていると考えられます。似たような仕草はあっても、同じ仕草はない。仕草は状況に応じて意思表示をしたり無意識のうちに自然と出てしまったりするものだと思います。
この1年半やってきた中で仕草は辞書的な意味合いだけではないということが分かりました。それはこれから先、発展し続けて新たなものを見つけたいということなのかもしれない。仕草をあやふやに思っていた人や自分だったらこういう仕草をするという共感など今回の物語で見て、そして考えを深めてほしいと思います。
おみやげ道
あなたがおみやげを選ぶとき、初めに考えることはどのようなことでしょうか。持ち運びやすい、おいしそう、知名度がある、価格が手ごろ…様々な理由が挙げられると思います。では、その選んだおみやげにあなたの記憶は添えられていますか。
旅行をしていると、その土地らしさを全面に押しだしたみやげ品屋が数多く見受けられます。そしてそこに並ぶおみやげは、多くの人が共通して感じ取れるその土地の記憶で作られています。だからこそ皆が手に取り、大衆的に受け入れられるものです。
しかし、あらかじめわかりやすい選択肢が用意されているその場所で、私たちはどれだけ自分の意思を持っておみやげを選び取っているのでしょう。選択肢があるということは、その限られた範囲から選んでしまうという危険性も隣り合わせです。限られた範囲の中身がいつも最適な答えとは限らず、窮屈さやマンネリ感を生み出すもとにもなります。
□12月の発表─臨場感が伝わるおみやげを伝授
もっとおみやげにその土地を旅した人の記憶が乗り、それを圧倒的臨場感を持って伝えることができたら。贈り手と貰い手の間で世界観の繋がりがうまれ、雰囲気や上辺だけでは終わらない、息づいたおみやげが生まれるかもしれません。
おみやげには旅先に行ってきたことの証拠品として扱われるのではなく、旅先の良さに触れるための、紹介状のようなかたちで存在してほしい。そして、その良さを伝えるためには人から借りたイメージの記憶ではなく、自らの体験した生の記憶を添えることが必要なのです。そうなることで、贈る側も貰う側も義務や責任といった余計な思考を無くし、手放しで喜べるおみやげへと生まれ変わらせることができます。
どちらか一方が置き去りではなく、皆が楽しむためのおみやげ提案。おみやげを面倒くさいと感じる人にこそ、聞きに来てほしいと思います。
wagashiヅクリ / ―和菓子の可能性を考える―
お抹茶を飲む習慣が減ったことにより、私たちの日常の生活で練りきりなどの上生菓子を食べる機会は少なくなっています。しかし和菓子業界の様子を見てみると、さまざまな新しい取り組みをしている和菓子屋やユニットが多くあることを知り、和菓子の世界の幅の広さを感じました。
また、伝統の形や味で無くても、食べる人のことを考えて作ったり、自分が見えたもの、感じたものを落とし込むというところで和菓子らしさを忘れなければ、それは和菓子であると言えると思いました。そこで私は、そういった点を踏まえた和菓子を作ることにしました。
私が和菓子に対して気になっていたポイントは、ケーキはちょっとしたお祝いやご褒美で食べられているけれど、そういった時に和菓子を食べる選択肢があっても良いのではないかと言うことでした。和菓子がもともと持つ特別感を生かしつつ、和菓子をもっと選んで、食べてゆきたいと考えました。
和菓子屋などで一般的に見かける和菓子は、華やかで美しく、素晴らしいものですが、現代の私たちの生活シーンに合っているかは検討の余地があると感じます。そこで、「現代の生活に似合ったカタチの和菓子」をコンセプトに、12月の発表では、同様のコンセプトを元に、現代の食生活や食シーンに合った和菓子を提案します。例えば、日々の生活でお菓子を食べる際にお抹茶を点てて飲むことは少なく、緑茶や紅茶、コーヒーなどが一般的だと思います。そこで、よく飲まれるけれど和菓子と飲むことは少ない紅茶、コーヒーにあう和菓子をそれぞれの飲み物に馴染みの深い食材を取り入れながら考えます。それらの飲み物と長く取り合わせられてきた食材と、あんこの甘さの組み合わせで新しい面白さや美味しさを提案します。
また、和菓子を取り囲む空間、パッケージも和菓子にとって重要な要素で、そういった外的な要因は和菓子そのもののもつ雰囲気やイメージに深く関わっています。そこで食空間の演出や、パッケージの提案も合わせて行わなければならないと感じています。発表する和菓子を食べる時の空間イメージの提案と、今までの和菓子パッケージの代わりとなるような和菓子ケースを考案します。
今回はさまざまな視点から和菓子へアプローチを行い、和菓子の新しい可能性を提示したいと思います。
みかんが香る島 / ─瀬戸内海に浮かぶ黄金の島、大崎下島に人を呼ぶ─
▼「黄金の島」大崎下島
大崎下島は、瀬戸内海に浮かぶ小さな島です。広島県呉市に所属しており、人口は3000人程度。島の周りを歩くとしたら、およそ4~5時間で1周できてしまいます。かつては航路の中継地点とミカン栽培の地として栄えていました。みかんの収穫時期になると島全体に広がるみかん畑が一斉に黄金色になり、その姿はさながら「黄金の島」。現在でも、島を歩けばみかん畑やレモン畑、そして江戸や大正の街並みが次々に目に入ります。
そんな大崎下島はいま、人口減少による島の活気の低下や畑の後継者不足に悩まされています。
▼「観光地」ではなく「居住地」へ
人口減少問題を打開するには、「居住者として住んでもらう」ことが必要です。その目標を達成するために、まずは知ってもらい、次に実際に来てもらう。そのために「観光地」であることをアピールすることはあっても、目指すのは「居住地」なのです。
▼知らないからこそわかる良さ
島にずっといる人達ではわからない良さがたくさんあります。島を初めて訪れる人、一度島を出て暮らしたことのある人だから気付く良さ。島の中にいては慣れてしまっていて気付けない良さ。そういったものが大崎下島に限らず、人口減少に悩むどの地域でもあるはずです。
そういった良さを発信していくには、中の人だけでなく外の人の力も必要なのです。今回は私が「外の人」となり、「中の人」である大崎下島の人々と力を共にして行ってきたこと、そして考えたことをかたちにしました。この島だけの「大長青みかん」、海上花火が美しい「七夕祭」や年一番の盛り上がり「櫓祭り」の写真とともに、大崎下島だけでなく「地域に人を呼ぶにはどうすればよいか」という私なりの答えがここにあります。
ローカルポイント / ─探し物はスーパーマーケットにある─
日本の良いところって何ですか? あなたの住む場所はどんなところ?という質問に対してあなたならなんと答えますか? このような質問への答えのモヤモヤや、外国人の方が実は知っているのかもしれないと感じる場面を多々目にすることから、実は日本人は案外日本のことを知らないのかもしれないと思うようになった。
日本を知るという大きなスケールから離れ、その場所に存在するローカルなものに触れていくことで、日本に潜む面白さに気付けるのでは?と考えた。日本を大きく表すものよりもそこで生まれる独自の文化や地域性など、ローカルメイドな物事は心をつつく気がする。地元や住む土地への関心が形として見えてこなくても、自分に関わりのある土地が何かで取り上げられる時は気になる人が多いだろう。そのひっかかりから自分の中でのその土地への気持ちを本物にしたい。
ここでは各地に存在するであろう「いつもの」物事をローカルポイントと呼ぶこととする。日常の中に溶け込んだちょっとした文化や風習など、その場所で愛されているであろう「いつもの」物事を見ることでそこを覗き見たりその土地について実感したり再発見できる、そんなローカルポイントをここではスーパーマーケットという箱の中で探している。スーパーマーケットはそこに住む人の生活に密着している存在で小さな頃から足を運ぶような場所で誰もが訪れたことがあるはずである。海外ではスーパーマーケットを見るとその国の生活が見えてくると言われている。同じように日本の各地でもそこで生まれる独自の文化や地域性などが出てくるだろう。
6月の発表以後、足を運び出会った私なりのローカルポイントとそこから見えるその土地のことなどを、あくまで県を代表するという感覚ではなくその中の一つの事例として見てほしい。懐かしいな! こんなものがあるのか! こんな生活があるのか! という実感や発見をしてほしい。そこから自分にとってのローカルポイントってなんだろうと考えてもらえたり、どこかへ出かけた際にその場所を見る一つの手段にしてもらえたら嬉しい。
食べるって何だったっけ? / ─超食主義、食のこれからを考える─
人はなぜ「食べる」のだろう。今や、完全食というジュース状のもので、人間が生きるのに必要なエネルギー摂取も栄養補給もできる時代になった。私は人類が火を使って調理を始めたときが、「人間における食」の始まりだと考えている。現在までに至る、人間が当たり前に行っている「食べる」という行為は何の意味を持つのだろうか。
12月の発表では、「食べる」という行為を通して人は何を得ようとしているのか、について考えていく。時代が変わっても、結局は食べ続けている。新しい食の誕生、伝統を守る動きは常に存在していて、人間の食への関心は、全体をみれば失われてはいない。
ただ完全食の登場と、これから先今までのような自由な食生活を送れなくなる中、人々の食の方向がどこへ向かうのかは分からない。都市部において、ゆっくり食事を楽しみ味わうことよりも、利便性を求めている傾向が加速していることも事実である。昔から「食」は常に文化の中心であると同時に、個人によって異なる生活の一部である。しかし、このままでは「食」そのものがなくなってしまうかもしれない。
それを食い止めるためにも私は「超食主義」というものを打ち立てた。これは、各個人の食選択や食嗜好など、食に対してどのように接しているかを分析した上で、改めてひとりひとりが食に対する姿勢を考えていこう、という主張だ。食への向き合い方には、その人の個性が反映されている。私自身、客観的にみてみると食に対しては美味しさと、食事時間を楽しむことを重視していることが分かった。それを受けて食への誠実さを取り戻すため、私はどんなに時間がなく、お腹がすいた時であってもコンビニの食事を選択することをやめた。
この超食主義をさらに発展させ、食について考える環境を「食べる」という行為から生み出したいと考えた。普段であれば、口にしている食べ物自体に不安を抱えながら食事を続けたり、世界で起こっている食の問題について考えるということはほとんどない。当たり前の行為から、「食」そのものと向き合ってほしいという想いから、ダイレクトに考える行為につながる、『「食べる」を「考える」料理』を提案する。
おやつ屋さん
「おやつ」という言葉には、なんだか特別な、魅力的な響きがある。特に子どもにとっておやつは、1日の中で楽しみな時間であり、食事と食事の間の重要なエネルギー補給でもある。おやつは毎日のように食べるものだから、作り手や作られた過程の見える、あたたかみのあるものを選び、食べて欲しい。
スーパーのお菓子売り場で「好きなものを選んでいいよ」と言われた時のワクワク感と、おかあさんが自分のために作ってくれたおやつを食べる時の安心感。この両方を感じられるお店が近所にあったら、つい足を向けてしまう人も少なくないのではないだろうか。おやつを選ぶこと、作ること、食べることを通して、毎日の生活がちょっと楽しくなるお店「おやつ屋さん」を、わたしは提案する。
アレルギーのある子どもがおやつを食べている様子を見て、アレルギーのない友達が「美味しそうだね、わたしも食べてみようかな!」と、アレルゲン不使用のおやつを手に取る。おやつ屋さんは、そんな光景が当たり前に見られるお店でありたい。
現在、食物アレルギーを持つ子どもの数は、増加していると言われている。それに伴い、アレルギー対応のおやつも多く販売されるようになった。しかしそれらは手に入りにくかったり、他のおやつと比べて見た目が明らかに異なっていたりすることが多い。アレルギーのある子どもにとって、友達と同じものを食べられないのは寂しいことだ。たとえ一人だけ違うものを食べていたとしても誰もそのことに気が付かないような、いろいろなおやつを選択できるお店を考えることにした。
6月の発表会以降、おやつ屋さんの商品のテーマにふたつのキーワードが加わった。ひとつめは「素材や季節を感じる」である。野菜や果物のもともとのかたちが見えたり、味が分かる商品があるべきだと考えたからである。ふたつめは「お腹が満たされる」である。お菓子とおやつの違いのひとつに、お腹が満たされるか否か、があると思う。ひとつ食べれば空腹感が和らぐような、食べ応えのある商品を考えた。12月の発表会では、新しい商品の他に、店内のイメージ画も展示する。これらを併せ見て、あなたがおやつ屋さんにいる様子を、想像してもらいたい。
ノンフィクション / ─大衆の情報に潜む多様性─
3年次の国際食活動フィールドワーク実習に参加した際、私はベトナムへ向かう前と後で現地に対する印象が大きく変わった。向かう前の情報というのはあくまで紙面上の情報に過ぎず、実際に自分の目で現地の人々の生活に触れたり、声を聴いたりすることの大切さを実感した。また、それと同時にいかに自分がこれまで日本人の観点で物事を図っていたのかを痛感した。
一方、観点に偏りがあるという意味においては、メディアから得られる情報についても同じことが言える。メディアに取りあげられる内容は、実際は多様な情報が潜んでいるにも関わらず、プラスの部分のみにクローズアップしていることが多い。
人の物事に対する観点は生まれ育った環境やメディア情報による先入観が少なからず影響しているように思う。偏った観点から得た“質の悪い情報”として分類されるものを、偏りなく、質を高めるにはどうしたら良いか。私は一つの対象に関して実際に様々な方にお会いして直接お話を伺い、それぞれの観点によって多面的にみることが、より偏りなく情報の質を高める可能性の一つではないかと考えている。
▶6月の発表では・・・
〈モチーフに対する認識の深さや熱量、関わり方の違い等から見出す多様性〉
“フェアトレード”をモチーフとして様々な形で携わっている方々にクローズアップし、いくつかの質問内容から読み取れるモチーフに対する考え方を中心に、取
材内容を映像にまとめた。
▶12月の発表では・・・
〈モチーフに属する事柄に対する賛否とそれに関する意見から見出す多様性〉
大衆をターゲットにし、街頭調査を用いて“現代社会における未成年と成年のボーダーラインにある事柄”に関して賛否を問い、その方の考えに基づいた意見を述べてもらい、調査内容を映像にまとめた。
まちのリビング
コミュニケーションという言葉の語源はラテン語の【communicare】から来ています。その意味は「分かち合うこと」です。多くのひとは“言語やもの、身振り手振りを媒体として何かを相手に伝える”ことを、コミュニケーションとしているのではないでしょうか。
世間では『コミュニケーション能力』や、『コミュ障(コミュニケーション障害)』という言葉があり広く使われています。なんだかこんな言葉があると、私たちはコミュニケーションを難しく考えすぎてはしまいませんか。
本当はもっと感覚的で単純なもので、会話や文字などを媒体としたコミュニケーションだけではないはずです。わたしは、ひととひととが同じ空間にいて同じ時間を共有することが第一に大事なコミュニケーションだと考えています。
そして、普段のコミュニティだけではわたしたちには刺激が足りないと考えています。わたしたちが新しいコミュニティを知ることは、新しい考え方、新しい感じ方が生み出されるきっかけになるのです。わたしたちはいつまでも新しいものを吸収したり、生み出せたり、日々成長し続けていくことができるのです。
わたしはもっと感覚的なコミュニケーションの場を、今回はみなさんが普段働く所、学ぶ所、出かける所で新たなコミュニティを生み出したいと考えました。そこにひととひとが同じ空間にいて、互いに感じ合うコミュニケーションの生まれる場所である『まちのリビング』作り出します。
リビングというのはひとが何をしてもいい自由な空間です。また、そこにいると誰かしらがいて一緒に過ごしたり、安らいだり、食事ができたりする空間です。そんな空間を作ることで、新しいコミュニティ、新たな関わり合いから新しい何かを生み出すきっかけへとなることを目的としています。
ひとはどこかに出向く時、それぞれ目的や、理由があるのではないでしょうか。とにかく自然に癒されたい、日にあたりたい、靴を脱いで解放されたい、ひとと繋がりたい、おしゃべりしたい‥‥。どこかに望みを叶えられる空間がきっと存在するでしょう。わたしは、その出向く場所の選択肢としてまちのリビングを皆さんに提案したいと思います。
FOOD=風土 / ─食品だってみんな違っていいということ─
日本の生鮮食品は運送などの効率を考え、形や大きさをコントロールして揃えていることがあります。しかし、それは人間の都合です。私たちはそこにある自然のことを、もっと気にかけるべきではないでしょうか。
「FOOD=風土」は、自然の力を受けてうまれ育ち、それが何らかの形に表れている食品を指します。流通にはのらないような、自然から受けた形、大きさ、傷、季節、その地でないとできない原種…。それらすべてを風土の表れと捉え、食品の個性と考えます。
そんな食品の個性と向き合いなおすことで、それらの背景にある風土や風景を知り、育てた自然や生産者とのコミュニケーションを豊かにする。そういった可能性も、このFOOD=風土に込めています。
◇風土がなくては成り立たない料理
食品の背景には風土があるということに気づいてもらうべく、それぞれの食品の風土を生かした料理を作り続けています。使う食材は、風土の影響で規格外となり市場に出せなかったものから、自然の中に自生したものまであります。その風土の表れに、良い、悪いはなく、食品にも個性があること、育ってゆく過程での物語があることに、はっとすることが大切なのです。
◇つなぐということ
本発表を迎えるにあたり、消費者や生産者から、規格外食品や風土についてそれぞれの考えを聞きました。その結果、消費者と生産者がお互いの考えを知らないということ、つながっているようで実は壁があると実感しました。前期までは「風土がなくては成り立たない料理」という提示方法で、風土が表れている食品の面白さ、きれいに揃っていない食品本来の姿を、消費者に向けて発表してきましたが、消費者だけでなく、生産者にもアプローチできる方法が必要だと感じ、提示方法を考え直しました。今回のアクションにより、また一歩、消費者と生産者の距離を自然と近づけ、これからの消費者と生産者やそれに関わる人々、食品のあり方に期待したいものです。
人と人とのつながり / ─おいしいごはんの話─
特別な日でなくても、私たちは日常的に誰かと食事をしています。しかし、そんな当たり前に過ごしている時間は、一日の生活の中では決して大きな事として捉えられていないでしょう。ですが、誰かと過ごす日々の食事はコミュニケーションの場なのです。食事を共有していくことで相手のことを知ることができたり、より密な関係になったりもします。
食べものがあり、人と人が居るだけで「つながり」というものが生まれる気がします。しかし、誰もが毎日のように相手がいる食事をしているわけではありません。ひとり暮らしの場合、ひとりの食事は普通であるだろうし、そこに楽しさも感じているかもしれません。私が考える相手との食事も、そんな日常的なことで良いのです。着飾ることや特別さは要りません。どんな食事でも、相手が居るだけで温度を感じることがあるでしょう。そんな日常的なワンシーンに注目をしています。誰かと食事を通して過ごす時間こそが大切なのです。
●日常的に存在するつながり
家族と食べる朝ごはん、お母さんが毎日作るみそ汁。「今日の具は何?」。友人と食べたお昼ごはん、あの子が嫌いなものが入っていたパスタ。「これあげる~」。おばあちゃんと食べるおやつ、私の大好きなものだった時。「大きい方を食べなよ」。目に見えることはなく確実にこれだと呼べるものはありませんが、おいしいは人と人とをつなげる役目をしているに違いないと思います。そして、きっと誰もが日常的にそのつながりの中で生活をしています。
●エピソード×メニュー
普段は気に留めていないことでも、考えてみると誰にでもエピソードがあったりします。そんな様々な人たちのおいしいエピソードをまとめ、それらを小さなお店のメニューとして提示をします。エピソードを読んでおいしいを共有することの価値に気付くと共に、自分自身の誰かとのおいしいを大切にしてほしい。そして、店のメニューに加わるようなものを見つけていただきたいです。
語りえない違和感 / ─「わかる」が「わからない」ということがわかる展─
人は「わかる」を求め続けている。「わかる」をするためにわかりたい対象をみたり触ったり、ときには食べてみたりする。そして、人は「わかった」と判断する。しかし、その「わかった」は確実な「わかる」になっているのだろうか。また、確実に「わかる」とは一体どのような状態で、どうなったら「わかる」と言えるのだろうか。
私は、6月の発表会で「わかる」をせずに、わざわざ「わからない」に焦点を当てた。そして、「わかる」とは何なのか考えるきっかけを作った。すると、「わかる」は「わからない」ということがわかった気がした。「わかる」に近づこうとすればするほど「わからない」に近づいていくかのようだ。「わからない」に近づき、「わかる」を深く掘っている感覚である。「わかる」と「わからない」は対極に存在していないのではないだろうか。
12月の発表会では、このような感覚を視覚化し確かめるために、“「わかる」が「わからない」ということがわかる展”を開催しようと思う。ぱっとみて一見なんなのかは「わかる」が、はっきりとは「わからない」ものたちを展示する。言葉で説明しても一体どのようなものなのかわからないと思うので、実際にみていただきたい。
「わかる」が「わからない」というと、「わかるなんてないのだ。」と言っているようにきこえるかもしれないが、そういうわけではない。「わかる」をするにも「わからない」をするにも、どちらも勇気のいることであり、すばらしいことであるのだと言いたい。
“「わかる」が「わからない」ということがわかる展”を体感していただき、「わからない」に近づき「わかる」を深く掘っている感覚を掴んでもらえるきっかけになることを期待したい。
料理が好きじゃない人
■栄大生なのに、料理が嫌い
女子栄養大学に通う学生ならば、料理が好きで料理上手! 世間の方々からそう思われているようです。しかし実際それに当てはまる学生はどのくらいいるのでしょう。少なからず中には料理が好きではない人もいるのではないでしょうか。実はこの文章を書き出したわたし自身も「料理が好きじゃない人」の一人です。
四年前、大学への入学をきっかけに実家を離れて一人暮らしを始めました。その日の献立を考えて必要なものをスーパーに買いに行く。一人分の分量を考えて自分のためだけに料理をする。食べ終えたものを片付ける。料理をするためのこの一連の作業はわたしにとっては億劫です。自炊らしいものは週に数回、その中のほとんどは簡単な一品料理。食事はコンビニやスーパーで買ったできあいのものが多くなっていきました。当然金銭的な問題が発生し、食事を摂らないこともしばしば。栄養の偏りで体調を崩しやすい身体になってしまいました。
「このままでは無事に卒業出来ないかもしれない」
この状況を打開するために最初に考えたのが自炊でした。このまま学んだことを無駄にして卒業してしまうのはもったいない。折角ならば料理が好きな人になって卒業したい。こうしてわたしの挑戦は始まりました。
■失敗も成功も全てが企画
料理が好きじゃない人が料理が好きな人になるきっかけや方法を探して活動してきた記録を失敗も包み隠さず漫画にしました。わたしが感じている料理をする一連の作業の億劫はどうしたら解決するのか。時に北海道で暮らす料理上手な祖母からヒントを貰ったり、食器にこだわってみたり、早起きが苦手なのにお弁当作りに挑戦してみたり。
果たして料理が好きじゃない人は料理が好きな人に変身するのでしょうか。恥ずかしいエピソードの方が多いですが、失敗も成功も全てがわたしの企画です。料理が好きな人は笑い飛ばし、料理が好きじゃない人は共感して頂けると幸いです。
藤倉 純子ゼミ
大人の食育弁当 / ~メニュー提案~
■目的
S社の依頼で都内4店舗で、20~50代の会社員をターゲットに1個500Kcal以内のお弁当のメニュー提案をする機会を得た。お昼の限られた短い時間に食べるお弁当で自らの健康を意識するきっかけ作りを提供するために「大人の食育」を推進させる食事として学校給食を思いつき、「給食弁当」を考案することにした。
■実習の流れ・方法
2・3月、メニュー提案に当たりコンビニやスーパーのお弁当を試食、市場調査を行った。4月、お弁当工場Y社の見学に行き、実際にできることや可能調理方法について理解を深めた。メニュー提案に当たり、以下の3点の指導を受けた。
1.食材リストに掲載されているものが使用可能である。
2.温度帯が異なるものは同じ容器に入れない。
3. 菌検査には1ヶ月要するので試作、試食を販売の2ヶ月前から行う。
4月、試作1回目で人気メニューを選択して試作を行った。再度、話し合いを行い改善する。試行錯誤を繰り返した後、企画書を提出・プレゼンテーションを行った。提案メニューを元に工場でできる範囲で再現していただき、7月、第1回試食会を行った。しかし「給食弁当」のイメージとは異なった為、容器変更やメニュー再提案となった。また、Y社が新しいことに挑戦していくという意向から食材リストにとらわれず、メニュー提案をすることになった。自記式アンケート(40~50代男女49名)の結果や全国の給食献立表から共通するものを選定後、Y社に結果報告をする。販売が夏または秋頃になることから、「夏野菜」「秋の味覚」をテーマに主食8品、主菜12品、副菜12品と候補を挙げて、その中からY社が可能なものを選択して調理をするシステムに変更した。8月、第2回試食会を兼ねた話し合いで変更点を挙げ、再度作ってもらった。10月、試食会や話し合いなどの作業が繰り返されて初めて商品化された。
■考察・感想
様々な規定があり、自分が思うようにいかないことが多く、メニュー提案の難しさを知った。今後も第2弾、第3弾と続けていき、健康を意識するきっかけ作りを提供していきたい。
大人の食育弁当 / ~販売促進~
■目的
コンビニ弁当開発のプロセスを学び、制約がある中で今までにない弁当を開拓する。パッケージの選定やラベル、ポスター、POPなどの製作を行い、「健康」というワードを使わずに、普段の食生活を見直してもらうきっかけ作りを目指す。
■実習の流れ
販売店舗は小岩北口と神保町、池尻、虎ノ門の4店で、近隣で働く会社員をターゲットとする。「大人の食育」をテーマに議論を重ねて「給食弁当」という企画が決定し、いくつかのメニューをS社と弁当製造工場Y社に提案した。それを参考に試作が行われ、試食会を重ねてメニューが決定した。販売までの1ヶ月、店に何度も足を運び、一人でも多くの人に手にとってもらえるよう、ポスターのサイズや位置などを確認しながらデザインを構成した。女子大生を対象にアンケート調査を行った結果、「健康」をテーマにした商品にはマイナスのイメージもあることが分かった。そのため、「給食」の「なつかしさ」や「楽しさ」などを感じ取ってもらえるよう、黒板や学級日誌などをモチーフにし、説明文をできるだけ省いて製作した(図1)。また、8週間の販売期間中、定期的にポスターやPOP、商品棚の様子を変えて消費者を飽きさせない工夫を行う。商品パッケージに貼るラベルにはQRコードを付け、自分たちで作成したWEBサイトへ飛べるようにした。商品紹介やレシピ紹介に加え、「思い出の給食がお弁当になる」という名目でアンケートを設け、次回作の参考にすると共に、今作のフィードバックを受ける。
■今後の予定
第2弾の発売に向けたPOP・ポスター作成に取り組む。「給食」というモチーフをそのままに、シリーズ化を図る。
■感想
ポスターは店舗に応じて作り、発売当日に全店舗に足を運んで自分たちで貼る作業を行った。お客様が購入する場面も見ることができ、感慨深かった。
都内4店舗で販売したが、場所によって客層が違うため、キャッチコピーやデザインもそれぞれに合わせた工夫が必要であると感じ、マーケティングの重要さを改めて知ることができた。
松田 康子ゼミ
With café / ~シフォンと一緒に非日常の空間を~
今年の松田ゼミは「物語と一緒に非日常の空間のカフェ」をコンセプトとして、1年間シフォンケーキを中心としたカフェの営業を行っています。このコンセプトをお客様に伝える方法は、メニューや盛り付け、内装、接客などがありますが、私はその中で内装に力を入れました。1年間、居心地の良いカフェ空間を目指して営業を行って、分かったことを発表します。
■With café
今年のコンセプトを「物語と一緒に非日常の空間のカフェ」と決めましたが、それとともに、「誰かと一緒に行きたくなるようなカフェ」「シフォンケーキと一緒に幸せな空間のカフェ」にしたいという思いもあります。このように“一緒に”という言葉にこだわったコンセプトから、店名を「With café」としました。その月によってテーマを決め、料理や盛り付け、内装を考えて設えると店内の空間ががらりと変わるので、毎回楽しくて飽きのこないカフェになりました。
■非日常の空間
私は、わくわくすることやドキドキすることなど、普段とは少し違った非日常的なことが好きです。また、落ち着いた雰囲気でゆっくりリラックスできるカフェの空間も好きです。この2つが一緒の空間になったらとても素敵だと思い、非日常な空間を多くの人に提供し、楽しんでもらいたいと考え、店内づくりに力を入れることに決めました。
■店内づくり
誰もが知っている「童話」を毎月のテーマとし、メニューとして提供するシフォンケーキだけでなく、お店の雰囲気や空間も一緒に楽しんでいただけるような内装にすることを心がけました。4月は「不思議の国のアリス」、5月は「かぐや姫」、7月は「人魚姫」、9月は「白雪姫」、10月は「シンデレラ」、そして11月は「美女と野獣」をテーマとして店内づくりをしました。
店内の装飾をテーマに合った小物やガーランドを使い、テーブルクロスも月ごとに色を変えるなど工夫をしました。11月までで計6回、香友会館のミニホールでカフェの営業を行い多くの方に来店していただき、アンケートを取り、その結果も含めて居心地の良いカフェ空間についてまとめ、発表します。
With café / ~お皿の中にファンタジック~
♢With café♢
4月から月1回学内にてシフォンケーキをメインとしたカフェ運営をしています。今年のテーマは「童話」です。1回の営業につき1作品選び、その作品のイメージに合った内装やシフォンケーキ・ドリンクなどを提供します。「お客様と一緒に作り上げていく」・「誰かと一緒に来たくなる」などの意味をこめて店名は『With café』にしました。私はその中でアレンジシフォンケーキと盛り付けに力を入れて、1人でも多くの方にシフォンケーキの魅力を伝えられるよう、カフェ運営を行っています。
♢シフォンケーキの味♢
松田ゼミのシフォンケーキを初めて食べた1年生の時、フワフワでしっとりしていて感動し、その魅力にはまりました。そこから、自分もシフォンケーキの良さを伝えつつ、新しい味を考えて幅を広げたいと思っていたので、目指したシフォンケーキは、店名にかけて2つ以上の食材が一緒に味わえるものにしました。食材は、その季節やテーマの童話に合ったものを選んで掛け合わせて行きました。具体的には、5月の「かぐや姫」で白味噌×くるみ、7月の「人魚姫」でレモン×ピスタチオ、9月の「白雪姫」でリンゴ×紫芋、栗×メープルなどありそうでなかった組み合わせを提供してきました。また米粉を使用してみたり、シフォンケーキの先祖ともいわれるエンゼルフードにも挑戦しました。
♢盛り付け♢
盛り付けでは、テーマとなる童話に出てくるキャラクターやシーンを表しました。先ず気を付けたことは、見て楽しめて、何を表現しているかがわかることです。また、毎回提供することにした3種類のシフォンケーキの中で必ず1つはアレンジした形にして、様々な楽しみ方があることを知ってもらいたいと思い、紙コップで焼いたもの、サンドにしたもの、切り方を変えたものなどを提供しました。
今回は、7月~11月に提供したシフォンケーキをどのように考えて試作し、提供するまでに至ったか、営業の時にはなかなか伝えられなかった盛り付けのポイントを発表します。失敗しないシフォンケーキの作り方や今まで提供した中でオススメのレシピを配布します。
With café / ~写真に撮りたくなるドリンク~
With caféは、月1回ひとつの物語をテーマとして運営するカフェです。「物語と一緒の空間」、「誰かを連れて行きたくなるカフェ」という意味を込め、『With café』と名付けました。
▲With caféでの役割
私は、「ドリンク提案」をテーマとしました。私はカフェでドリンクを飲むだけでなく、眺めたり、コンビニエンスストアのドリンクを購入して飲んだりすることが好きです。ドリンクを飲むことでほっとし、幸せを感じます。そこで、来てくださるお客様に「シフォンケーキと一緒に楽しめるドリンク」の提案をして、カフェにおけるドリンクについて考えることにしました。
▲写真に撮りたくなるドリンクとは
コーヒーや紅茶、ジュースなどの「ドリンク」は私にとって毎日に欠かせないものであり、楽しみの一つです。カフェで飲み物を注文し、お待たせしましたと出てきたドリンクが、ぐるぐるのホイップや、ふわふわのミルク、彩りのあるソース、ラテアートだと、「おいしそう!」と思うとともに「かわいい!」と嬉しい気持ちになります。お客様がそんな気持ちになってくれるドリンクを提供し、食べ物だけでなく飲み物も写真に収めてほしいと思うようになりました。
また、With caféのテーマである「物語や色」を感じてもらえるドリンクを提案してきました。例えば5月の「かぐや姫」では竹の「緑」で抹茶、和のイメージで「黒糖」を使用した「抹茶みるく~黒糖ゼリー~」を提供しました。
▲ドリンク作りについて
4月、5月の営業での反省を活かし、7月の営業から改善したことは、お客様をお待たせせず提供できるようにすることでした。例えば、フルーツやゼリーをグラスの中に入れ冷やしておく、使用する牛乳の量を計量しておくなどをしてお客様をお待たせせず、ドリンクを提供できる工夫をしました。
発表会では私がカフェで出会った写真に撮りたくなるドリンクの紹介、7月から11月の営業で提供したドリンクについて報告し、レシピの配布も行います。
守屋 亜記子ゼミ
日韓の食文化の違い / ─かき氷とピンスを例に─
私は以前から韓国の食文化について興味があり、とくに最近韓国で流行っているピンス(韓国語でかき氷)に関心を持ちました。そこで、韓国のピンスを例にフィールドワークと文献研究を通じて日本の食文化と比較し、韓国の食文化の独自性について明らかにしようと実習に取り組みました。
第1回の発表では日韓の氷・かき氷の歴史、韓国で行ったフィールドワークの結果についてまとめました。氷の文献上の初出は日本では平安時代の「日本書記」、韓国では新羅時代の「新唐書」です。かき氷は日本では、平安時代の「枕草子」、韓国では昭和5年の朝鮮日報の記事が初出だと思われます。韓国のかき氷の文献が少なく、私が調べた中ではこれが一番古い記事でした。氷は両国とも古くから位の高い方が食され非常に貴重なものでした。朝鮮日報の記事では、ソウルの日本町のかき氷屋が紹介されており、日本のかき氷が韓国でも食されていたと考えられます。
韓国では、主にソウルの麻浦区弘大で調査を行いました。弘大は流行に敏感な学生街で、さまざまなタイプの店があります。そこでの調査でわかったことは、フルーツピンスが人気であり、食後に複数人で食べること、客は氷の味やトッピングにこだわること、ピンスと一緒にコーヒーやケーキを食べることなどでした。冬と夏ではメニューが異なり、お汁粉を提供する店もありました。冬にも人気がありますが、食べる回数は減ります。食べ方(混ぜる/混ぜない)は十人十色でした。
第1回の発表会後は、日本のかき氷屋について、東京にあるかき氷専門店・甘味処でフィールドワークを行いました。調査の結果、日本のかき氷の特徴は天然氷とシロップこだわっていること、トッピングは1品2品と少なめであることがわかってきました。また、店が賑わうのは、お茶の時間の14時から17時で、客は一人で一つのかき氷を食べていました。最近は冬にもかき氷を提供するお店が増えていることもわかってきました。また、文献を読みこみ、韓国の食文化の特徴について整理しました。
第2回の発表では、日本と韓国のフィールドワークの結果をもとに、両国のピンスの違いを比較します。そのうえで、両国の食文化の共通点や韓国の食文化の独自性についてまとめていきたいと思います。
山内喜昭ゼミ
ポップコーンの新たな利用法
ポップコーンを普段食べている他のお菓子や料理と合わせ、新たな食べ方を考えました。
■背景と概要
テーマパークや映画館などへ行くとついついポップコーンを買ってしまいます。しかし、かわいい入れ物に惹かれて大きいサイズのものを買ってしまったり、映画に夢中になりすぎたりすると量が多く、食べきれずに捨ててしまうことがあるでしょう。
また、湿度の高い時期はすぐに湿気てしまい、美味しくなくなってしまいます。最近では専門店も多くなり、味のバリエーションは豊富ですが、そのまま食べる以外の食べ方ではあまりされていません。ポップコーンをそのまま食べるだけではなく、普段食べている他のお菓子や料理と合わせて、今まで捨てていたポップコーンの新たな使い道を考えます。
■前回の発表と試作について
前回の発表では「ポップコーンの歴史」と、かぼちゃサラダやバニラアイス、オムレツなどにポップコーンを混ぜて作った試作品、また、ギャレットポップコーンと他企業がコラボレーションして販売されていたものを紹介しました。今回も引き続き、身近な料理とポップコーンを組み合わせて試作しています。試作をする時のルールは、
(1)家で作れること
(2)塩味やキャラメル味などの一般的な味を使用すること
のふたつです。前回は洋食との組み合わせが多かったので、今回はお菓子や和食とも組み合わせてみました。
■まとめ
今まで食べきれずに捨てていたポップコーンはそのまま食べる以外の食べ方も出来るという事が分かりました。味によって様々な料理に合わせられます。たくさん余ってしまい、そのまま食べるにはちょっと多いと感じたときは、今回の発表を参考にアレンジ料理を作ってみてください!
デザート中華まん
【研究動機】
三年生の選択授業の一つにアジア料理実習いう授業がありました。その授業の一環で中華料理の授業があり、中華まんを作りました。そこで中華まんを作ったのが楽しかったため、食文化栄養学実習発表会で中華まんを使った発表をしたいと思ったことがきっかけです。
なぜ『デザート』中華まんにしようと思ったのかは、中華まんと言われて思いつくものをあげていくと、肉まんやカレーまん、ピザまんやチャーシューまんなど、おかず系の中華まんはたくさん思いつきます。それに対して、デザート系の中華まんと言われて思いつくものは、あんまんやチョコレートまんくらいしか思いつきませんでした。調べてみても、デザート系の中華まんはおかず系よりも種類が無いことに気づきました。そこで、無いのなら自分でデザート感覚で食べられる中華まんを作ってしまおうと思ったのが、研究動機です。
【デザート中華まんの定義】
中華まんは、小麦粉、水、塩、イースト、酵母、ベーキングパウダーなどを捏ねて発酵させて作った柔らかい皮で具を包み、蒸しあげたまんじゅうのことを言います。このことを踏まえて、デザート中華まんの定義付けをしました。
1、ほかほかとしていて温かいもの。
2、片手で食べられるもの。
3、外の皮はふわふわとしていて柔らかいもの。
4、手軽におやつとして食べられ、重くないもの。
この四つをデザート中華まんの定義として、レシピを作成しました。
【今回の発表内容】
後期の発表では、苺大福、ショートケーキ、ティラミスの三種類の中華まんのレシピを発表します。また、前期に発表したアップルパイとシナモンロールの中華まんと後期に発表する三種類の中華まんを合わせた五種類のレシピをカードにしてまとめようと思っています。
マグカップに活躍の場を! / ~マグカップ利用法の提案~
人からプレゼントでもらうことの多いマグカップ。しかし、決まった用途ばかりで使われる場面が少ないマグカップ。知らず知らずの内にたまっていることも…。用途は多くありませんが、いくつも持っている人は多くいます。そんなマグカップの新しい利用方法を様々なシーンに合わせて提案し、さらなる活躍の場面を与えます!
そして、料理が苦手な人、面倒くさがりやな人、小さなこどもにでも作れるマグカップレシピをカードにしてマグカップと一緒にプレゼントしませんか?冬だけでない、一年中活躍するマグカップにして、『もらってうれしいもの』『たくさんあってもこまらないもの』にします。
さらにレシピは誰でも作りやすいように、ルールを決めました。
1.マグカップで作って、食べる。
2.特別な食材や器具を使わない。
3.とことんラクをすること。
この3つを、マグカップレシピのルールとして、作りやすく、アレンジもできるマグカップレシピを提案していきます。
6月の発表では、「マグカップで朝ごはん」をテーマに、朝ごはんを簡単に作れ、朝ごはんを食べる習慣作りのきっかけになるようなレシピの提案と、冬に多く使われるマグカップを夏にも使ってもらえるようにと「これで暑い夏を乗り切れ!ひんやりマグカップ」2つのテーマでレシピの提案をしてきました。
今回の発表では、新たに「わくわく、マグカップでおやつ」をテーマに、こどもと一緒に楽しく作れるレシピ提案をします。また、今まで発表してきたレシピをカードにし、マグカップと共にプレゼント出来るようにしました。
マグカップと共に、レシピカードを贈って「いつでも使ってもらえるもの」に、この発表を聞いて「もらってうれしいもの」に、マグカップがなったらと思います。
デコレーションケーキの可能性
デコレーションケーキと聞いてあなたが思い浮かべるケーキはどんな形ですか?大体の人が生クリームを綺麗に着飾ったスポンジ、赤色がアクセントの苺が乗ったケーキを想像するのではないだろうか。しかし、材料が同じでもデコレーションケーキのデザインは店によって全く異なる。形にとらわれない理由は何なのか実際に試作をし、デコレーションケーキのデザインの“可能性”がどこまであるのかを発表する。
3年次に製菓科へ学園内留学、現在は洋菓子店でアルバイトをしているが、沢山のケーキを作ってきて、どれ一つとしてデコレーションケーキのデザインが同じものはなかった。だが、どれも美しく魅了されるものがあったため、その魅力の秘密が何なのかを知りたいと思い、この研究を始めた。そして、多くの人にその魅力を伝えるため、作業が面倒なデコレーションケーキを誰にでも簡単に美しく“自分らしさ”を出しながら作れるようにするためのポイント、デザインを考えるために必要な事項と組み立て方をまとめた。その他にも、どこで道具が手に入るのか、作るにあたって大切なポイントなども紹介する。
第一回の発表では、デコレーションケーキの可能性を見出すテーマに絞った。そのためのアンケートを作成し、食文化栄養学科の学生100人に調査を行い、そのアンケート結果を発表した。自らの考察も加え、テーマを『誕生日やクリスマスのイベント時に、簡単で、豪華もしくは可愛らしい、材料のコストがあまりかからないデコレーションケーキ』に決定した。
第二回の発表では、『誕生日やクリスマスのイベント時に、簡単で、豪華もしくは可愛らしい、材料のコストがあまりかからないデコレーションケーキ』というテーマで実際に試作したデコレーションケーキのデザインについて報告し、そこからデザイン考案から試作までの経過と、デザインの中に隠れた意味はいったい何なのか、岡本ワールド全開で発表する。
健康と健康感
前期の発表では加工食品のパッケージに見られる、栄養強調表示について紹介しました。栄養強調表示とはパッケージの表面にある、栄養成分を強調する文字のことをいいます。
企業側と消費者側の間には、健康についての考え方に違いがあります。企業側は我々消費者側に健康感を押し出してきますが、それがあなたの求めている健康とは限らないということです。
そこには企業の事情や、法律のしがらみ、消費者庁の思惑も隠されています。今回はそれを皆さんにちょっと覗いてもらいたいです。私自身、嘘つきな企業は敵!なんて思っていたのですが、調べて知っていくうちに面白いなと感じるようになりました。知らないモヤモヤが晴れて、自分にとっての健康観(=健康とは?)が見えてくるかも。発表を通して皆さんの見えるものに少しでも変化があれば嬉しいです。
■どうしてこのテーマなのか?
健康ブームの昨今、健康を売りにする商品は増え続けており、外食、中食産業も健康を付加価値にすることで売り上げを出そうとしています。広告やネットでの情報に振り回されず、自分の望むものをちゃんと選びたい、そう感じたのがきっかけです。
■この研究で何をしたいのか?
栄養強調表示、トクホ(特定保健用食品)、機能性表示食品、コラーゲンについての表示を通して、企業側の作り上げる「健康」像を理解します。そうすることでいち消費者として、健康情報との関わりかたを見据えます。
■どのように進めてきたのか?
前期では食品の表面にある栄養強調表示について調べ、紹介しました。すると、今度の発表ではトクホ(特定保健用食品)についても知りたい、グミなどの商品によくあるコラーゲンの表示についてもっと知りたいという声を頂きました。それについて調べて、スーパーやコンビニ、ドラッグストアで過大広告を見つけては写真を撮っていると、機能性表示食品という新しい言葉に出合い、そこから企業側の事情や思惑を感じることになります。企業側の立場に立って分かったことをまとめ、傾向と対策を考えます。
固める魅力
甘くて美味しいスイーツ。煌びやかで華やかな見た目は人を魅了します。その中でも多くの人を虜にしているケーキ。スイーツの代表と言っても過言ではないでしょう。
「みんなが大好きなケーキ。これを違うもので、見た目だけ似せて作ったとしたらみんな驚くかな?」
「それゼリーで出来ているんだよ、って言われた時のびっくりする顔を見たいな」
そんな小さな悪戯心から始まった、この研究。ケーキよりは少し見劣りするかもしれないけれど、ゼリーも綺麗でケーキとは違った良いところはたくさんある!そんな思いを抱きながら、見ていて楽しくなるようなデザートを考えていくうちに、固める魅力について考えるようになりました。調べれば調べるほど想像以上のことばかり。今までどれだけ気にしていなかったのか痛感させられました。いろいろな固める素材があることにも驚きました。ゲル化剤には多くの種類があり、それぞれによって特徴も性質も、何に向いているのかも異なります。身の回りに潜んでいた固める魅力。これもゲル化剤だったのか、なんてことをこの研究を始めてから何度も思いました。ゲル化剤の持つ可能性に私の表現力が追いつくかという不安もありますが、少しでも固めることの魅力をお伝えできたらと思っています。
前回の発表ではゼリーケーキを試作しました。中のスポンジ部分を寒天ゼリーで作り、周りの生クリーム部分をヨーグルトのムースで表現しました。ムースに使ったのはゼラチン。寒天とゼラチンという違うゲル化剤を使うことで食感を変え、二つが違う食材部分を表現していることを表しました。
今回は前回の反省点を考慮した上で、違った方法でゼリーケーキを作れないか試作をしています。
コンビ二カフェ
【きっかけ】
私たちの生活に当たり前に存在しているコンビニ。24時間営業で好きな時に買い物が出来たり、大抵なものを揃えること出来たりと、とても便利です。そんな便利なコンビニが近年、力を入れているモノがあります。それは……「本格コーヒー」です。
セブンイレブンやローソン、ファミリーマートなどの大手コンビニ企業はもちろん、NEWDAYSやサークルKサンクス、ミニストップなどのコンビニ企業でも本格コーヒーに力を注いでいます。ほとんどのコンビニで100円というお手軽価格で本格コーヒーを楽しむことができ、いつでも気軽に飲むことが出来ます。私もこの研究を始める前にセブンイレブンのセブンカフェのコーヒーを飲んだことがあります。そして食文化栄養学実習の研究テーマを決める頃、私は以前に飲んだセブンカフェのコーヒーの事を思い出しました。その時、すでに各コンビニが本格コーヒーを販売し始めた時期だったこともあり、「そうだ、各コンビニが出している本格コーヒーの比較をしてみよう」と思い、このテーマにしました。
【研究の内容】
・各コンビニのコーヒーの比較(値段、味、種類、売り上げなど)
前期ではそれぞれをページにして発表しましたがそれでは各コンビニのコーヒー比較がしにくく、分かりにくかった点を反省し、今回は表にして見易く、分かりやすく発表したいと思います。
・コーヒーに様々な食品を加えてみる「ちょい足しレシピ」の作成
チョコレートやマシュマロ、キャラメルなどのコーヒーのちょい足しには定番のお菓子から、同じお菓子でもじゃがりこやお煎餅、チョコレートはチョコレートでもアーモンドナッツなどが入っているチョコレートなどや、はちみつにヨーグルト、プリン、コーヒーゼリーなど食品をコーヒーに入れました。また食品だけではなく、紅茶やコーラもコーヒーのちょい足しには定番の飲み物から、野菜ジュース、コーラスウォータ、カルピスウォーターと言った普通なら入れないような飲み物までコーヒーに足してみました。今回は本当に様々なものをコーヒーに足して、新感覚コーヒーを創作しました。
スポーツマンのための食事 / 自転車競技における消耗と供給
「食事」、それは日々の生活に欠かせないものの一つだ。車に燃料を注がなければ動かなくなってしまうのと同じで、ヒトや動物も食事を欠かせば動けなくなってしまう。しかし、ヒトには車のようにエンジンを停止している時間がない。常日頃アイドリング状態を保ち、運動の出力に合わせたエネルギーを消費し、身体を動かしている。
もちろん、身体を動かすのに必要なものはエネルギーだけではない。車にもオイル交換や整備点検が必要なのと同じで、ヒトや動物の身体にもビタミンやミネラルなどの摂取による調整が必要だ。
しかし、車はヒトと違って成長することはなく、傷がついてもそれが自然に治ることはない。傷を修復するには修復する道具を使う人が必要であり、オイル交換や整備点検にしてもそれを行う整備士を必要とする。車自体が自ら進んでガソリンを補給するようなこともない。一方、ヒトの身体は自ら栄養素を摂り利用することで、身体を動す・身体の調子を整える・身体にできた傷を修復するなどの活動を可能にしている。言うなれば自らがエンジンであり、かつ整備士をも担っているのだ。それらを正常に行うための源こそが、日々の生活に欠かせない「食事」なのである。
本研究では、ヒトが活動する上で必要な栄養素について見識を深めていく。その中でも、運動強度が高くエネルギーの出力や消耗が大きいスポーツマンに着目し、さらに自転車競技者の運動における消耗と補うべき栄養素に視点を絞った。運動中のエネルギー変換効率の向上や疲労感の回復効果を狙う栄養補給の方法を考察する。また、競技における筋肉の疲労や損傷を回復し、かつ運動中・運動後に食べたいと思うもののニーズに応えられる食事の提案をする。
デコレーション料理
■目的
デコレーションと言われると何を思い浮かべますか?ほとんどの人はケーキやお菓子のデコレーションと答える方が多いと思います。そんな中私は料理にデコレーションすることは出来ないのかと考えました。デコレーション料理が作られるようになった目的の一つとして子供を喜ばせることと、嫌いなものを自主的に食べられるようにするためだそうです。
デコレーション料理を作るにあたり好き嫌いをなくすだけではなく、季節を楽しんだり・感謝の気持ちを料理で伝えたり・大切な記念日を忘れられない可愛い料理でおもてなしすることを目的としました。美味しく・楽しく・みんなが簡単にデコレーション出来る・かつ手軽に出来るレシピを考え提案しデコレーション料理を実際に作ってみたいと思います。
■実習内容
・まずはデコレーション料理を作る内容・約束について
日本には四季や月ごとに様々なイベントがありデコレーションする内容を様々の世代の人が楽しめる日本ならではのイベントと決めました。衛生面を考え、調理時間1時間以内・調理用手袋を使用する・デコレーションを簡単に出来る道具などを使用します。
・デコレーション料理を実際に作る・カレンダーにまとめる
素材の大切さを消さないように、可愛く型抜きを使ったりしてデコレーションが手軽に出来るのかを試行錯誤しながら作りました。カレンダーにまとめることにより、この日はこんなイベントがあると知ってもらえる、カレンダーを見てデコレーション料理の材料・作り方を知ることが出来るようにまとめたいと思っています。
■まとめ
後期の発表では6月~全てのデコレーション料理を発表したいと思っています。デコレーション料理を一部のSNSで公開していたのですが、周りの人からも可愛いと言われたり、作り方を教えてと言われたりしてとても嬉しかったです。材料の調達に悩んだこともありました。デコレーションが難しいと思っていた方も今回の発表を聞いて少しでも作ってみたいと思ってくれたら嬉しいです。