平成29年度 元気はつらつ市民講座ルポ

 

〈平成29年度第1回「元気はつらつ市民講座」開催報告〉

 

〜沖縄の食文化と料理〜

  平成29年7月28日(金)11時30分より、香川綾記念教育交流センター香友会館において「元気はつらつ市民講座」が開催されました。この市民講座は、香友会館がある坂戸市やお隣の鶴ヶ島市などに在住の市民の皆様を対象に、健康増進に役立つ情報や楽しく美味しい食生活の提案などを、講義や試食、演習などの形式で、毎年数回開講しています。
  今年度第1回目の市民講座は「沖縄の食文化と料理」をテーマに、女子栄養大学短期大学部教授 岩間範子先生をお迎えし、お話を伺いました。岩間先生は沖縄の食を長年にわたり研究され、現在は久米島での食育にも熱心に関わっておられます。
 沖縄の地理や歴史からみた沖縄の伝統食に関して、また長寿を支えてきた食、そして変わりつつある沖縄の食のお話まで、写真を豊富に盛り込んだ、分かりやすいお話。そして、最後は沖縄の伝統食4品をおいしくいただきました。
 参加者には沖縄県出身の方もおられ、先生への質問、そして参加者同士での意見交換や川越の沖縄料理の店の紹介など、非常に充実した楽しく美味しい時間となりました。

 はじめに沖縄の立地や歴史的背景の話を伺いました。沖縄は日本のはるか南、台湾に非常に近いこと。東南アジアとの交流が盛んであり、中継貿易拠点としての利点が生かされ、人と物の交流により、沖縄料理が出来あがっていったことなどを話されました。
 次に特徴的な沖縄食材の話。沖縄に豚はいなかったが、14世紀に中国北京の大使が、食材と調理人を連れてやってきて、広がっていったこと。17世紀にはやはり中国からさつまいもが伝わったこと。芋は人が食べ、芋のつるは豚が食べて豚肉を増やし、食材としての利用が進んだこと、そして実際には沖縄で採れない昆布も、献上品として貴重で重要だったことなど具体的で納得できるお話でした。
 豚1匹、命あるものを全部残すところなく食べることを大事にしてきた沖縄。その他沖縄豆腐、島らっきょう、豆腐ようなど沖縄の特長的な食材のお話。市場やお店での売り方も変わってきているようですが、写真を豊富に見せていただき、豚をまるごと売るという雰囲気が伝わってきました。
 沖縄の食材の栄養の話。一般的な栄養の話が、沖縄食材を題材により身近でわかりやすいものとなりました。タンパク質、脂質などそれぞれの栄養素が沖縄料理からどのように摂取されているか。豚肉のアミノ酸と米のアミノ酸の違い等もグラフで分かりやすく提示いただき、肉摂取の重要性にも触れられました。海藻類、豚肉、大豆・大豆製品、魚介類、緑黄色野菜類、これらの沖縄の多様な食材を上手に活用することが、健康長寿の要因と考えられます。
しかし、残念なことに長寿県としての地位を落とした沖縄。理由は伝統的な料理が伝承されていない。動物性たんぱく質の過剰摂取(牛肉・ポーク缶・肉加工品)。植物性脂肪の過剰摂取。車社会。夜型社会(アルコール摂取)と話されました。
沖縄の食文化の話を伺い、たいへん興味深く、文化の違いやその成り立ちを知ることの重要性を実感しました。
 健康長寿社会に向け、「元気はつらつ市民講座」は講義と体験ができる講座です。より多くの方々に参加いただき、「健康な食生活」を実践していって欲しいと思いました。


<試食メニュー>
*ソーミンチャンプルー
*ゴーヤチャンプルー
*クーブイリチー
*黒糖寒天

〔取材 香友会広報部〕