令和2年度 食文化栄養学実習

山内喜昭ゼミ■情報教育研究室


いつもの料理に果物を
─おうちで作れるりんごはん─


 日々の生活の中で食される果物。それは、そのまま味わったり、お菓子やケーキに取り入れてみたり、様々な用途に使われる。しかし、料理に使われているのをあまり見ることが無い。ましてや果物を毎日食べている人はそれほど多くないのではないかと疑問に感じた。そこで私は、果物をより身近なものにするために、果物を使った料理を考案し、新たな果物摂取の在り方や可能性を広げる研究を行うことにした。
 日本の果物の摂取量の現状を調べてみると、20~40代の男女ともに一日の目標摂取量を満たしていないことがわかった。理由として、一度に多くの量を食べることができない、他に食べる食品があるなどが挙げられていた。また消費量が多い果物として、バナナやりんご、みかんが挙げられた。これらから、加熱しても栄養素が損なわれにくいりんごに焦点を当てて料理を考えていくことにした。
 中間報告では、りんごの食べ比べを行い料理に向いているりんごはどのようなものかを研究した。6種類のりんごを生食とソースの2種類の方法から食べ比べを行った。その結果、加熱したものと、非加熱で食べるのとでは甘さや食感が異なることがわかった。料理に向いているりんごは酸味が強いもの、加熱しても食感が残っているものであることがわかった。
 今回の発表会では、中間報告の結果に基づき、それぞれのりんごに合うレシピ考案を行っていく。「まるごとりんごグラタン」をはじめ、「りんごドレッシング」や「りんごカプレーゼ」などのりんご料理を作成した。酸味の強いりんごは野菜や肉との相性も良く、日常的に取り入れられるものだと感じることができた。さらにこれらの料理をレシピ化して、SNSやレシピサイト等に投稿することで、果物摂取量の増加や、果物料理の普及を図っていきたいと考えている。