令和2年度 食文化栄養学実習

宮澤紀子ゼミ■食品化学研究室


きのこ塩を製作しよう
きのこ塩が伝える素材のおいしさ


 私は、調味料が好きで、密かに自分で作ってみたいと考えていた。そこで、テーマは、調味料を製作することに決めた。調味料といっても種類は様々である。私は幅広い料理で利用しやすく、且つ何度も繰り返し試作ができる塩に決め、きのこを好きになってもらえるような「きのこ塩」を製作した。さらに、製作したきのこ塩にあうきのこのオリジナルレシピも考えた。きのこと塩の選定を別々に行い、その結果をふまえてきのこと塩を調合して組み合わせを検討した。きのこの選定では、調合する際の状態や嗜好性を比較するために、天日乾燥は生の状態と茹でた状態から行った。生の状態から天日干ししたものでは、硬さや、旨味が良いのに対し、茹でたものでは硬く、旨味が失われていることが実験で分かった。天日乾燥では、生の状態からのきのこを使用することに決めた。次に、天日乾燥と凍結乾燥の比較を行った。天日乾燥に比べて、凍結乾燥の方が、口当たり、味、香りにおいて優れていた。そこで、凍結乾燥したきのこで製作していくことに決めた。塩の選定では、市場調査を行ったうえで、海水塩、岩塩、湖塩を約30種類入手し、状態や嗜好性を比較検討して決めた。
 きのこが使われている惣菜や料理について市場調査を行った。市場調査をしていくうちに、和食でよく使われるきのこ(ブナシメジ、マイタケ、シイタケ、エノキタケ)、洋食でよく使われるきのこ(エリンギ、マッシュルーム、ブナシメジ)があることがわかった。レシピを作る際、和と洋で提案した方が面白いのではないかと考えた。一方、料理に使うことを考えると旨味が重要になってくる。そこで、旨味を活かして、和食にはシイタケ(生と乾)を用い、洋食には、料理と相性抜群であるマッシュルームを使い、製作したきのこ塩を使ったオリジナルレシピを考察した。