令和2年度 食文化栄養学実習

宮内正ゼミ■文化学研究室


やっぱケーキしか勝たん?!


 私は、ケーキ屋でアルバイトをしています。そこで日本由来の行事やイベントごとにケーキを食べることに疑問を抱きました。どうして和菓子と行事の結び付きが弱くなってしまい、洋菓子がその場を独占するようなことになってしまったのか。理由を知るために、各行事の起源や、その行事ごとの和菓子を調べました。そして、知ってはいましたが、各行事にちなんだお菓子が食べられることが改めてわかりました。しかし、これを調べても理由は見つけられませんでした。
 自分なりに理由を考えると、企業が関連付けて洋菓子を売り出しているからだと考えました。しかし、それは和菓子も同じこと、というよりは和菓子が本家であって、価格帯も専門店からスーパーなど手に入りやすいところから高価なものまであります。この差は何だろうと思い、世間の好みが関係しているのかを調べました。すると、年代によるけれど洋菓子派の方が和菓子派よりも好きな人が少し多いことが中間報告まででわかりました。
 後期からは、中間報告を踏まえて、いつ頃から和菓子は祝いの席で食べられなくなっていったのかという疑問があったので、それを調べていこうと考えています。そして、日本(和菓子)が西洋文化(洋菓子)に侵食されていると考えると、日本以外の国では日本と同じように伝統的なお祝いもケーキなどの洋菓子を食べるのか。それとも、伝統的な行事ではその国のお菓子を用意するのかを調べる。日本以外の洋菓子メーカーの売り出し方の違いを調べ、比較して日本はこれからどうなっていくのか、和菓子は贈答品や高級品、もしくは、スーパーマーケットで売られるスナック菓子のような存在になってしまうのか。和菓子のあり方について考えていきたい。