令和2年度 食文化栄養学実習

田中久子ゼミ■公衆栄養学研究室


“地域おこし協力隊”という選択肢


 この のんびりとした感じ、からだがここにいたい〜ってなる感じ、田舎は都会で暮らしてきた私にとって、とっても心地よく感じてしまう。
 そんな田舎に憧れて昨年の夏にふるさとワーキングホリデーに二週間参加した。場所は奈良県川上村。村の95パーセントは山林で水源地もある自然豊かなところである。私はそこで村のために働く“地域おこし協力隊”に出会った。
 地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域などに住民票を異動し地域ブランドや地場商品の開発・販売・PRなどの地域おこし支援や住民生活支援などの地域協力活動を行い、最終的にその地域に定住・定着を図る取り組みである。今回の研究では定住率が他の地域に比べて高く、ふるさとワーキングホリデーでも訪れた“奈良県川上村”の地域おこし協力隊について取り上げることにした。川上村の地域おこし協力隊の活動は、村のおばあちゃんたちの家庭菜園の野菜を集めて売る朝市の“やまいき市”や、キャンプカフェの起業、宅配事業を通じて村民の体調などを気遣う“かわかみらいふ”など様々である。
 前回の報告では、栃木県益子町の地域おこし協力隊であるMさんの陶器市での活動と佐賀県江北町の地域おこし協力隊であるTさんの活動について紹介した。また、2020年2月2日に開催された“地域おこし協力隊サミット”に参加し各自治体についても見学し考察した。
 今回の発表では、奈良県川上村の地域おこし協力隊に絞り、地域おこし協力隊の概要と川上村の協力隊員(かわかもん)の方、役場の方へのインタビューを交えて地域おこし協力隊の存在について考察する。そして、この発表を聞いてくれた方が少しでも地域おこし協力隊に興味を持ってくれればと思う。