令和2年度 食文化栄養学実習

田中久子ゼミ■公衆栄養学研究室


食育から実践へ
小学生へのメニュー提案


 6月の中間報告では、小学生の朝食喫食率と第2次坂戸市健康なまちづくり計画中間年次計画のステージ別の行動目標について文献調査したものを発表した。その結果は朝食をとらないという児童が多かった。理由を見てみると、時間がなくご飯を食べないという児童が多くいた。
 まず、時間がなぜないのか考えてみることにした。近年、インターネットの普及で使う小学生が多くなったと感じていた。青少年のインターネット利用環境事態調査(内閣府:令和元年)によると、インターネットの使用率は平均86.6%であった。使用内容では、私が対象にしている小学生の上位はゲームや動画視聴だった。平均使用時間は高学年になるにつれて100分を超えていることから、インターネットの使用率はだんだんと上がっていくと考える。「青少年の体験活動等に関する実態調査」(少年教育振興機構:2014年6月)では、利用時間が長い子供ほど起床時間が遅くなっていた。このことからインターネットの時間を短くして早寝早起きをすることで、朝に余裕が生まれ、朝ご飯を食べることができるのではないかと考えた。
 今回の発表では小学生でも作れる朝食を提案する。メニューは卵を必ず一個使い小学生が自分でも作れるようなメニュ―にした。実際に小学生と一緒に調理して実習を行う予定だったが、新型コロナウイルス感染予防で開催が難しかったため、一冊の冊子にまとめることにした。冊子は材料や作り方だけでなく、エネルギー計算も行いどのくらいの朝ご飯を食べればいいかを知ることができるようにした。今回の提案では、自分で作って冊子を作るというところで終わってしまうが、子どもたちが作りたいと思うような朝ご飯提案をこれからもしていきたいと考えている。