令和2年度 食文化栄養学実習

竹内由紀子ゼミ■食文化研究室


アジアの朝ごはん
朝の外食事情


 私は海外の食文化に興味がある。アジア地域にも何度か訪れている。中でもベトナムが好きで三回訪れた。旅行をした際に、朝から賑やかな屋台がたくさん並び、独特のにおいと現地の言葉が飛び交っていた。日本では見たことのない光景を見たとき私は、「なんだここはー!!」とワクワクした。そこから同じアジアであるのに日本とは全く違う朝ごはんの文化に興味を持った。今回は、私が訪れたことのある台湾やベトナムに注目して検討する。
 「ホットペッパーグルメ外食総研」の調査によると、日本では朝から外食する人は約3割だという(全国20~59歳男女、期間2019年10月21,22日、有効回答数1032件)。一方台湾の業界団体の調査によると、台湾人の朝食の外食率は8割以上で、三食外食という人も少なくない(毎日新聞「日本発・世界のヒット商品」2013/9/22)。ベトナムも朝食を外食する食文化がある。ベトナムは朝が早く、6時には多くの屋台が開店する。ベトナムの気候は北部と南部によって違うが、日本に比べるとかなり気温が高く、一年を通して1 日の最高気温が30℃ほどである地域が多い。そのため、やるべき仕事は午前中の涼しい時間や、夕方からやろうという習慣がある。ベトナムの朝食を外食する習慣は長年に渡って培われたもので、要因を指摘することは簡単ではない。要因の一部は朝の活動開始時間がベトナム社会全体で早く、調理している余裕がないことが挙げられる。フォーやバインミーなどベトナム料理は日本人の口に合うものが多い。私は初めてベトナムに訪れたときはホテルで朝ごはんを食べたが、2度目に訪れたときは「朝食を楽しまないともったいない」と思い、早起きしてフォーを食べに行った。旅行に行けるようになったときはまだ体験のしたことのないアジアの朝食文化を体験したい。