令和2年度 食文化栄養学実習

高島美和ゼミ■英語圏文化研究室


聖なる夜にケーキが運ぶ幸せ
~知られざるクリスマスケーキの魅力~


 12月になると、街中はイルミネーションに彩られ、洋菓子店には様々なクリスマスケーキが並ぶ。日本では、イチゴと生クリームで飾り付けたデコレーションケーキが一般的だが、昨今、多種多様なケーキが販売されている。ショーケースの中にはその店オリジナルのケーキに紛れて、世界各国のクリスマスケーキが並んでいる。その光景からクリスマスにケーキを食べる文化は同じだが、食べるケーキに違いがあるのはなぜか疑問に思った。調べてみると、日本に浸透しているクリスマスケーキはごく一部でまだまだ知らない世界のクリスマスケーキがあることが判明した。そこで、世界のクリスマスケーキから食文化の違いやそのケーキの情報発信を目的にこのテーマを掲げた。
 前回作成した資料では、クリスマス文化が生まれたドイツを中心にヨーロッパ各国と日本のクリスマスケーキの比較・分析など情報収集とその整理を主に行った。
 今回は、前回得た情報を元に世界のクリスマスケーキを日本人向けにアレンジしたレシピの提案を行う。日本人向けのアレンジとは、食べやすい味にするだけではなく、手に入りやすい材料に変えることや調理工程を工夫することなどを意味する。例えば、諸外国にはアドベントというクリスマスの準備期間に長期間の熟成が必要なクリスマスケーキを準備するが、これを日本人向けにアレンジし、短期間で仕上げられるレシピを提案する。また、ゼミ生や友人に試食してもらい、味の好みがどのように分かれるかを把握し、SNSで情報発信方法の検討をした。
 発表では、世界各国のクリスマスケーキのアレンジレシピの詳細やレシピを考える難しさなどを伝えたい。この発表がクリスマスにいつもと違ったケーキを食べるきっかけになることを目指す。