令和2年度 食文化栄養学実習

浅尾貴子ゼミ■フードマーケティング研究室


美味しくヘルシー!お魚定食のメニュー開発
~外食企業のランチ考案と調理の工夫まとめ~


 ダイヤモンドダイニングが運営する和食店「隠れ房南青山」にて、ランチメニューの開発を行いました。身体に優しい「青魚」と料理に香りを添える「香味野菜」の組み合わせがテーマです。
 昨年8 月にゼミ活動を開始してから、まず小売業の企業に向けて商品提案をし、開発の基本と流れを知りました。企画書に一貫性をもたせる重要性や、売り場を見て視点が養えることを実感しました。昨年秋に担当店舗が決定し、年間の開発テーマを定め、メニューの考案をしました。青魚だけでは食べ応えが課題になり、副菜に豆腐や肉を加えて満足感のあるメニューになるよう調整しました。また、相性が良い酸味だけでなく、甘味や醤油を使ってご飯に合う味付けにすることも工夫しました。
 今年の4 月以降は、コロナウイルスの影響で外食店の休業や客数の激減など、貴重な経験をしました。夏メニューでは、テイクアウト商品の市場調査や、お弁当形態での提案も行いました。オンラインゼミでは、毎週ゼミ生が出したお題に沿って料理を作成し、自粛期間も有効に過ごせたように思います。青魚テーマに対しては、皆が洋風料理を作成してきてくれたことが印象的で、開発の参考になりました。秋メニュー提案では、売り上げ減少による人員削減という背景から、新規食材の使用を最小限にすること、作業工程の簡略化を図ることが必要でした。販売に繋げるためには、店舗の状況や世の中の情勢に合わせた商品を考えることも重要なのだと実感しました。
 商品開発では、お客様の求めること、会社や店舗で実現できることの両方を満たした考案をすることが大切であり、難しかったです。どちらか1 つの視点に偏らないよう、市場調査や店舗での実務経験が必要になるのだと分かりました。