香友会主催講座・講習会
2019年度第3回「元気はつらつ市民講座」開催報告

 2019年(令和元年)11月29日(金)13時30分より、坂戸の香川綾記念教育交流センター香友会館において、今年度第3回目の「市民講座」が開催されました。
 テーマは「和モダンなテーブルコーディネート」、サブテーマとして「和紙を使ってサンタクロースのナプキンリングを折ってみましょう!」でした。
 川村学園女子大学准教授の髙橋裕子先生を講師に迎え、紙の歴史から折り紙が年齢、性別、国籍、言語を超えたコミニュケーションツールになるというお話と、紙を使った実習、試食が行われました。

講師の髙橋裕子先生


 中国で発明された「紙」は、日本に伝えられ、作り方が工夫されて「和紙」が誕生し、鎌倉時代には「折形」が生まれました。「折形」は上流階級で贈答品を包む儀礼方で品物ごとに折る方法が決まっており、そこから今でも保証付きといった意味で「折り紙付き」という言葉が使われるようになったそうです。そして現代の折り紙になり、教育としての折り紙から老化防止やリハビリにも効果が期待されるようになりました。
 「折り紙」は海外でも「ORIGAMI」として認知され、国際交流のツールとして使うことができるそうです。折り紙で作ったナプキンリングやツリーなどがあるだけで、言葉が通じなくてもつながることができるという興味深いお話でした。

 実習は「サンタクロースのナプキンリング」と「ポインセチアとマスキングテープで作るランチョンマット」です。久しぶりの折り紙にワクワク、ドキドキでしたが、先生の説明を聞き、折り方の図を見て折る作業は確かに脳が活性化されそうでした。難易度の高いポインセチアは先生が用意してくださったパーツを組み立てるだけなのですが、細かい作業で少々手間取ります。ランチョンマットは好みのテープを選び、ポインセチアと組み合わせ、各自が自由な発想で作りました。

実習の様子

サンタクロースのナプキンリング


 最後は作ったランチョンマットに先生方とスタッフの方に用意していただいたお料理とお菓子を並べてみます。オープンサンド2種、和風モダンなかぼちゃのポタージュスープ、川村学園伝統のケークで楽しい試食タイムです。市販品を上手に取り入れて手軽に作るクリスマスのランチメニューのコツも教えていただきました。
折り紙は子供のころ使っていたようなものだけではなく、厚さや光沢の有無、豊富な色のバリエーションなど様々な種類がありました。先生には実習するもの以外にもサンタクロースとトナカイ、ツリーなど作品をお持ちいただきましたが、どうやって作ったのだろうと思うものばかりでした。
 時間はあっという間に過ぎてしまい、講座が終わってからも熱心に質問される受講者が多く、ご家庭などで活用されるのではないかと思われました。クリスマスだけではなく、お正月にもアレンジしたいと話す方もいました。
高価な食器やクロス類を使ってテーブルコーディネートをすることもできるのですが、折り紙で作ったものを置くだけで話題になり、初めて会った人とも話すきっかけになることを実感することができました。
 髙橋先生には、実習のものだけでなく、お土産の箸置き、作品の持ち帰りの用意まで細やかなお気遣いをいただきどうもありがとうございました。

出来上がった作品でテーブルコーディネート


〔取材 香友会広報部〕