香友会主催講座・講習会
2019年度第2回「元気はつらつ市民講座」開催報告

 2019年(令和元年)10月29日(金)10時30分から12時30分まで、坂戸の香川綾記念教育交流センター香友会館において、今年度第2回目の「市民講座」が開催されました。

講師画像

講師の島村幸代先生


 テーマは「地場産食材を使った多国籍料理」。サブテーマは「ラグビーワールドカップ2019応援企画!」。日本でラグビーのワールドカップが開かれ、埼玉県でも、いくつかの国が試合を行いました。この外国の料理を埼玉県産の食材を使って学校給食に取り入れたお話と、その料理の紹介でデモンストレーションと試食が行われました。


 講師は島村幸代先生。先生は女子栄養大学を卒業後埼玉県立特別支援学校に勤務。栄養教諭として坂戸ろう学園に着任。2017年より埼玉県学校給食会で専門員としてレシピ開発や調理実習を行われていました。現在は女子栄養大学短期大学部で調理実習講師をされておられます。


 まず、学校給食についてのお話し。
 埼玉県の給食では、「農業や野菜について子供たちに考えてほしい」ということで地場産の野菜を給食に取り入れている。学校給食の地場産活用目標値は30%以上となっている。
 学校給食ではすべて加熱することになっているので、きゅうりも加熱して提供。子供に体験させながら野菜に興味を持たせることも大切なので、トウモロコシや空豆の皮むきを子供たちに体験させて提供している。
 里芋はコロッケにしたり、ホウレンソウは餃子の皮に入れたり、ナシをカレーに加えたりと工夫している。
米は埼玉県産の「彩のきずな」を使用。

 上映スライド上映スライド

 

 

 

 

 


 

 地場産食材を使った多国籍料理をいくつか紹介していただきました。
ウルグアイの料理アルゼンチンの料理アメリカの料理ジョージアの料理
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
 デモンストレーションは、「ヨ―ジキ(ロシア)」「 多国籍ビーフンサラダ」「応援ビール風ゼリー」の三点で、試食は「ジャンバラヤ(アメリカ)」を加えて献立としていただきました。給食には必ず牛乳がつくのでそれも加えて。料理画像

「ヨ―ジキ」は、赤い色とトマトの酸味が特徴のロシア料理で、ヨ―ジキとはロシア語でハリネズミのことを意味します。さっとゆでた米を肉団子に加えて丸め、トマトソース入りの鍋で煮ると、米が肉団子の外に飛び出して、見た目がハリネズミに似ていることから名づけられました。

多国籍ビーフンサラダ画像「多国籍ビーフンサラダ」は、ビーフン、ツナ缶、小松菜、かぼちゃ、赤黄パプリカの食材を調味液で和えます。調味液は白みそ、しょうゆ、みりん、砂糖、ゴマ油を煮立てて、長ネギ、エノキダケ、生姜のみじん切りを加えて加熱し冷ましたもの。冷ややっこのたれにも合うそうです。季節の変わり目、食欲が低下した時に喜ばれるサラダ。子供たちの大好きなツナと彩りの良い野菜をビーフンに混ぜ元気回復に役立ちます。

「ラグビー応援ビール風ゼリー」は、ビールとそっくりの楽しいゼリーです。リンゴジュースとサイダーで作ります。
 
 学校給食を通して、子どもたちが地元の野菜に興味を持ち、食を大切にし、また、ラグビーワールドカップを期に世界の食にも目を向けるきっかけになるのではと感じました。
 学校給食は一食分の塩分が低中学年で2g未満、高学年で2.5g未満に決められています。子どものころから薄味に慣れさせることも大事です。学校給食の大切さを感じました。
 子供たちのことを思い、いろいろな制限の中で、学校給食のメニュー開発をされた島村先生に敬意を表します。


〔報告 香友会広報部〕