香友会主催講座・講習会
2019年度第1回「元気はつらつ市民講座」開催報告

 

講師画像

講師の奥井正子先生

 2019年(令和元年)9月27日(金)13時30分より、坂戸の香川綾記念教育交流センター香友会館において、今年度第1回目の「市民講座」が開催されました。 
 テーマは「秋の彩りを和菓子で作ってみよう!」で、「-もみじや菊など、秋の風情を練り切りで作ります-」をサブテーマとして、和菓子講師で女子栄養大学非常勤講師の奥井正子先生に、デモンストレーションと実習でご指導をいただきました。


 今回は本格的な和菓子つくりで、“練り切り”で秋を表現する“柿”“もみじ”“着せ綿”を作りました。まず、生地の作り方をデモンストレーションで教えていただき、成型し仕上げるところを実習で行いました。
 デモンストレーションでは、講師の先生が実際に調理をしながら、作り方の手順やコツを丁寧に説明していただきました。

 実習は柿・もみじ・着せ綿の成型を、1班4人のグループで、各自が3種類+2個(計5個)を作りました。生地と漉し餡を5等分して各々に丸め、着色料(紅・黄)を水少量で溶かしておき、以下のように成型しました。

柿の成型:

  • 1生地に黄色と赤の着色料を少量ずつ、折り込みながら好みの色に仕上げる。(和菓子はやや濃いめに色付けするとのお話ですが、着色後しばらくしてからかなり濃く発色するため、着色時はイメージよりも少し淡い色で止めることが望ましいと感じました。)
  • 漉し餡を丸くまとめ、色付けした生地で包み込む。閉じた面を下にし、生地のきれいな面を上にする。
  • 柿の形をイメージして、少し角みをつけて調え、トップは僅かに凹ませておく。柿の角みを描くために竹串で縦のくぼみを付ける。
  • 事前に準備されていた緑色の生地でヘタ(蔕)を作り、柿の実のトップへ乗せ、中央を竹串の太い端で押して型をつける。

もみじの成型:

  • 生地を2/3量と1/3量に分割し、2/3量には黄色の色付け、1/3量にはやや赤みを強く色付けして楕円形の木の葉の先端が濃く色づいた紅葉に仕上げ、葉脈を竹串で描く。漉し餡(玉)を巻くように覆い調える。

着せ綿の成型(ピンクの菊の花に、白い真綿が載せられているイメージの重陽の節句のお菓子):

  • 生地に食紅を折り込み、淡いピンクに色付けして漉し餡玉を包み、花芯になる中央を決めて少し凹ませ、竹串で花弁の線を描く。
  • 白生地を裏ごして綿に見立てて菊の花のトップへ飾る。

 

残りの2個の生地は、復習やアレンジを加えながら自由に作りました。1個はとても美味しいお煎茶を入れていただき試食し、4個はきれいなパッケージが準備されていて、お持ち帰りとしていただいて帰りました。また、使用したさらしの布巾を頂けたことも、とても有難く、ぜひ、家でも作ってみたいとの声が聞かれました。

実習画像

実習の様子

生地画像

生地と漉し餡を5等分

 

作品画像

完成作品

持ち帰り作品画像

お持ち帰りの作品

 初めて市民講座のお菓子作りに参加させていただき、デモンストレーションで懇切丁寧な説明と実演を学び、受講者の方々は熱心にメモを取ることが出来て、後半の実習は一人ひとりが、もっとも楽しくてコツが必要な成型を体験することができ、とても充実した講座であり、受講者の方が満足されていることが印象的でした。


〔報告 香友会広報部〕