香友会支部活動
新潟支部研修会開催報告

令和5年3月4日(土)、4年ぶりに対面で研修会ならびに懇親会を開催することができました。会場は、YamaCafe(ヤマカフェ、清雲亭山重仲町通り店)、参加者は13名でした。

会場の「清雲亭 山重」は創業江戸末期、200年の歴史を持つ、新潟県加茂市の歴史と文化を伝承する老舗料亭です。ランチですので松花堂弁当形式でしたが、伝統的な会席料理にこだわり、ミシュランガイド2020新潟版にも掲載された料亭のお料理は、コロナ禍で会食から遠ざかっていた私たちの舌に、料理人の作る本物の日本料理を思い出させてくれました。建物は大正時代の町家作りの風情を生かした趣ある和空間でした。かつての造り酒屋の蔵を改装した多目的ホールともつながっており、当時の雛壇が飾られていました。

女将の霜出朋子さんから、会場である老舗料亭の由来と歴史について、コロナ禍における料亭の取り組みについて語っていただきました。コロナ禍により新しい目が開いたという女将の言葉が印象的で、今後はイベントや異業種とのコラボレーションを企画し、地元はもとより外国のお客様を多く呼び寄せる仕掛けを作りたいというお話は、単に老舗料亭の生き残り戦略としてだけでなく、地元加茂の歴史と文化を伝承したいという女将とお店の気概が伝わってきました。

和食が世界文化遺産に認定されてから10年になります。お話を伺いながら、これを一時のブームに終わらせることなく(すでに話題から消えつつありますが)、栄養士こそ和食の良さを伝えることができる日本文化の担い手の一員であると改めて認識するとともに、栄養士として誇りを持って広く活動していきたいものだと考えを新たにしました。

懇親会では、食事の後で会員一人ひとりから、仕事の話や家族の様子などを生の声で語っていただきました。メールや書面では得られない心情が伝わり、年令差を超えて会員の親睦が深まりました。次の研修会の内容や講師についても、広く意見交換ができました。

松花堂弁当画像集合写真


報告:新潟支部 細野留実(学部昭和61年卒業、院修士昭和63年修了)