令和7年3月1日(土)、新潟県支部第2回研修会を、昼食会を兼ねて開催しました。
今回は地理的な参加しやすさも考慮して、長岡グランドホテル和食レストラン「季節料理と地酒 南天」で実施しました。レストランの野元料理長は、若くして卓越した技能士「にいがたの名工」に選ばれ、そのお料理には定評があります。ひな祭りが近いこともあり、雛御膳をリクエストしました。季節の野菜は随所に繊細な包丁技術が施され、目で見て美しく食べておいしいお料理に、参加者一同大変満足致しました。
その野元料理長より、コロナ禍を経て宴会はどのように変化したか、和食が世界文化遺産に登録されてから10年たち世界中でブームとなっているが、インバウンドを迎える際の和食についてお聞きしました。さらに、ご自身のお料理への向き合い方や今後取り組んでいきたいことなどをお話いただきました。その中で、和食を通して食育にも力をいれていきたいとのお言葉がありました。現在も長岡市の要請を受け食育活動をなさっていますが、料理長のお話があまりにも素晴らしかったので、特に食育活動を中心にお聞きしたいとの要望が出され、7年度第1回研修会講師として招聘したいと交渉を進めているところです。
情報交換では、香友会本部研修部企画の元気はつらつ市民講座「郷土料理から食文化を学ぶ~新潟編」開催について、この事業への参加メンバーを代表して支部長より報告がありました。この講座への参加には、支部でも視察やアンケートの実施、会合を何度も重ねて臨みました。初めての取り組みに不安もいっぱいでしたが、研修部の皆様の多大なご協力により大変スムーズな運びとなったこと、新潟の代表的な年取り魚として紹介した村上の塩引き鮭が大好評であったこと、もう一つの代表的郷土料理「のっぺ」は出しで煮るお料理と評されたことなど、大好評であった様子が伝えられました。その後も、出席者皆さんの地元ののっぺ談義に花が咲きました。
最期に参加者全員からの近況報告があり、その内容から、皆さんがこの会を楽しみにしていただいていたことが伝わりました。
新潟県支部が開催する年2回の研修会のうち、第2回研修会は会食と情報交換を主としていますが、その際、お料理をいただいたお店の女将やソムリエ、料理長から短い講話をいただいてきました。食に関わるという点では同じでも、異業種の視点からの料理や食の捉え方は栄養士にとってはとても新鮮に感じます。実際にお料理をいただきながらお聞きするからこそ、より理解が深まるように思います。これからも、このような形での研修会を企画、実施していきたいと思います。
(報告 細野留実 学部昭和61年卒業、大学院修士昭和63年修了)