コロナ禍の中で~卒業生の職場では~

山崎 孝子

若葉健康福祉センター(千葉県千葉市若葉区)
健康課嘱託管理栄養士
学部昭和53年卒業


 若葉健康福祉センターで、健康増進法に基づいて千葉市がおこなう事業のスタッフの一員として、乳幼児健診、高齢者や妊婦対象の栄養教育、一般市民の栄養教育や栄養相談をしています。
 2月下旬から緊急事態宣言解除頃までは、すべての事業が中止となり、健康・栄養に対する相談は電話(受信)のみとなりました。窓口での妊娠届等の受け付けは通常通りのため、シートパネル設置、消毒液およびディスポ用布・手袋の調達など、必要と考えられる対策を常勤・非常勤にかかわらず総動員でおこないました。また、検温や健康チェックは職員各自が毎日欠かさず、健康管理の徹底は現在も継続しています。
 宣言解除後、乳幼児健診が、検温・手指消毒等対策を講じて再開し、7月下旬頃より15名程度の栄養教育も対策を講じて一部再開しました。調理実習を伴う栄養教育については、消毒用物品の選択など、種々の試行錯誤をしましたが、実施しないことで今に至っています。
 現在では、乳幼児健診や栄養教育等、人の流れが把握できる事業については、検温・手指消毒をおこない、ソーシャルディスタンスを守って実施しています。健診等終了後の消毒の徹底などは、業務として各職種の皆で分担、確立しておこなわれています。仕事は増えましたが、保健所職員としての自覚が、常勤・非常勤全員に浸透していると感じています。
 今後はコロナとの共存に進むかと思いますが、職員は常と変わらず、自身のなすべきことを粛々とおこない、新しい情報にも常に敏感に反応し、各職種で共有し、全員で何をするべきか、するべきことは何かを模索し、実行し、事業をおこなっている日々です。リモートワーク会議等これまでとは違う方法でも実現可能なものへ変えるチャンスにもなっていると感じています。
 日常生活における「感染」についての知識や正しく知って正しく恐れるための情報を「食は生命なり」を基に学んだ栄養大学卒業生がどう発信していけるのか、いくべきなのか、一年が過ぎた今、考えています。