令和8年度 食文化栄養学実習

宮澤紀子ゼミ■食品化学研究室


坂戸市産のハチミツの魅力発信
メニュー開発を通して

全国初の自治体の取組である坂戸市ミツバチプロジェクトは、恵み豊かな自然を未来に引き継ぐことを目的とした環境保全活動である。本実習では坂戸市産ハチミツの魅力を、食を通して発信し、プロジェクトの普及につなげることを目的とした。はじめに、埼玉県産のサステナブルなお土産開発の一環として、ハチミツを活用したパイの開発に取り組んだ。地域資源活用の取組のなかで、原料の理解から販売までのプロセスを通じ、ハチミツの価値を高め、魅力を適切に伝えることの重要性について体験を通じて学んだ。今後は、養蜂活動、採蜜したハチミツを用いたメニュー開発と情報発を進めていく。

捨てられる野菜を選ばれる味へ
控えめでも満足!野菜粉末が作る美味しさ

私は飲食店でのアルバイト経験を通して食品ロスに関心を持つようになり、特に規格外野菜の有効活用策として野菜粉末に着目した。試作を重ねる中で、野菜粉末は風味が強く、調味料を控えても味や香りの満足感を高められることに気づいた。本実習では、野菜粉末を活用し、食品ロス削減と健康配慮を両立するメニューの開発に取り組んだ。まずは、砂糖を減らしてもおいしさを保てるマドレーヌの開発を行い、野菜粉末の特性を活かしながら、味や膨らみのバランスを調整する難しさを実感した。今後は、野菜粉末の風味を活かして塩分を抑えたメニューの開発・販売を進め、その有用性を検証していく。

梅の魅力発信!
ー商品開発とイベントで届ける地域の魅力ー

私は幼い頃から梅が好きだ。様々な食イベントに参加する中で人々の笑顔に触れ、食が場を明るくする力や、人を動かす力があることを実感した。このような経験から、食を通じた交流の場づくりや地域振興に関心をもった。本実習では梅をテーマにした商品開発やイベントを企画・開催し、地域活性化に取り組む。発表では、埼玉県越生町で梅を生産している山口農園での活動や企業の社員食堂で提供するランチメニューの考案において、試作から得た学びを発表する。今後は、山口農園を舞台として梅を使った商品の開発やシェアキッチンでのカフェ運営に取り組むと共に、梅の魅力を伝えるイベント開催を目指す。

カット野菜端材ロスの実態と削減意識の第一歩

カット野菜は利便性が高い一方、製造過程での端材発生の実態は十分に認知されていない。本実習ではこの見えないロスの実態を把握・可視化し、端材の活用を通じて食品ロス削減への意識向上を目的とした。これまで生産者訪問と製造現場の見学において実態把握を行ったとともに、端材を使用した焼き菓子の考案を行った。見えないロスの発生量の多さや試作を通して焼成によりごぼうがアーモンドのような食感に変化するという新たな価値を発見した。これらの知見から今後は、SNSでの実態の動画発信や端材ごぼうを活用したアップサイクルを通じて端材ロスの現状を伝え、意識変革を促す活動を進めていく。