髙島美和ゼミ■英語圏文化研究室
食材を用いた美容
現代の栄養学から見る皇妃エリザベートの美容法

彼女が生涯にわたり美を追求したのはなぜなのか。今から約130年前、19世紀オーストリア皇妃エリザベートは、食材を用いた美容法を徹底的に行っていた。誰もが認める美貌と洗練されたスタイルを持っていたエリザベートは歳を重ねながらも美を保ち続けた。彼女は特に、美容や美に特化したメニューを大いに活用し、自分を磨き続けた。近年、食材を用いた美容法は普及している。しかし、19世紀ヨーロッパで食材を活用した美容法は効果的だったのか。実際に利用していた食材や植物に含まれる栄養素や効果を現代の栄養学・美容の観点から調査し、当時の彼女の試みが有益だったかを分析する。
食とファッションがつくる社会的価値観
映画プラダを着た悪魔を通して

プラダを着た悪魔を題材に、食とファッションが人々の価値観や他者を評価する基準にどのような影響を与えているのかについて考察する。本作品において、食は単に生命を維持するための行為ではなく、社会の中で個人の立場や能力、自己管理意識の高さを示す手段として機能していると考える。また、登場人物たちのセリフや行動に注目すると、ファッションや食に対する価値観が、その人らしい生き方や人生観に深く関与していることも読み取れた。本発表では、「何を食べるか」「どのように食べるか」が、仕事への姿勢や周囲との関係性、さらには自己表現とも結びついていることを明らかにする。
花を食べる文化

花を食材として食べる花食文化に着目し、文化的意味や歴史的背景、花を食べることに対する人々の価値観を明らかにすることを目的とする。花を食べることは古くから食文化として存在してきたが、現代では栄養を摂取する実用性よりも彩りやSNS映えといった感覚的、情緒的価値と強く結びついていると考えられる。また、花は鑑賞するものだから、それを食べることへの抵抗感や違和感を感じるといった心理的ハードルも同時に現代には存在していると考える。本発表では東北地方に関する文献調査と食用花を栽培している農家への聞き取り調査を踏まえ、食べる花への認識の違いを考察する。
小説の食描写の役割と魅力
作中の料理を通してさらに物語を楽しむ

小説を読んでいると、印象に残るおいしそうな食事の場面に出会うことがある。本研究では児童小説の食描写に注目し、料理を通して物語をより深く楽しめるのではないかと考えた。「ハリー・ポッターと賢者の石」「赤毛のアン」「ハイジ」「ピーターラビット」などを取り上げ、作中の料理や食事が登場人物の感情や生活、物語世界の雰囲気をどのように表しているのかを分析する。本発表では作品に登場する料理を整理し、その作り方を実際に作り、実際に味わうことで物語を読むだけでなく、作品への理解や親近感を深められることを明らかにしたい。そして、その経験をとおして新たな読書体験を提案する。
クルエラで味わうファッション
1970年代の英国社会

ディズニー映画の「クルエラ」の特徴は、様々なファッションだ。1970年代のイギリスが舞台となっていて、当時は中東戦争によるオイルショックの影響で、経済不況に陥っていた。若者たちの間では音楽やファッションで社会的メッセージを伝えるバンドブームやパンクファッションが流行した。それと同時に、白人女性の社会進出が始まるが、仕事内容は男性とは異なり、限られた仕事ばかりで女性の間でも職種や賃金格差が存在していた。このような時代背景やクルエラの反骨精神、自己表現の強さを味へ落とし込むことで、作品に込められたメッセージを食を通して表現し、新たな形で作品を再現していく。
旅のご飯は偶然?必然?
外国人から見た旅の食選択

近年、日本では物価高が続く一方で、日本は「安くて質の高い食」を体験できる観光地として外国人から注目されている。ラーメンや寿司、コンビニグルメなどの情報がSNSで共有され、訪日前から日本食への期待が高まり、日本旅行において食を楽しむことが重視されている。私は海外旅行中の食事体験が旅の満足度や記憶に大きく影響することを実感した。本発表では、自己の体験をもとに外国人観光客の食の選び方に着目した。外国人観光客を対象にアンケート調査を行い、食事を選ぶ際の基準や影響要因、満足度の変化を分析する。その結果をもとに日本食が旅行に与える影響について報告する。