令和5年度 食文化栄養学実習

守屋亜記子ゼミ■食生活文化研究室


ハトムギで健康的に美しくなる!
ハトムギを使った薬膳の開発考案

本研究の目的は、日常的にハトムギを摂取することにより、私自身が健康になり、美しくなれる メニューを考案することである。ハトムギは、美白効果やシミ・イボの除去などに効果があり、 化粧品の原料というイメージが強いが、実は漢方の材料でもあり、食品や飲料にも用いられてい る。これまでの調査から、お茶やシリアルなどハトムギを利用した食品が多数発売されているこ とが分かった。また、レシピ開発に向けて参加した薬膳料理教室では、胃腸を整えるお粥やむく み予防としてハトムギ茶を活用していた。今回の発表では、ハトムギの特徴や効能、活用方法に ついて発表する。

韓国フードからみる日本人の嗜好
ヤンニョムチキンを例に

本研究の目的は、日韓のヤンニョムチキンの味付けの違いに着目し、その歴史や食文化の比較研究を通して日本人の嗜好を明らかにすることである。ヤンニョムチキンとは、油で揚げた鶏肉にコチュジャンなどを合わせた甘辛いタレを絡めた韓国発祥のフライドチキンである。近年、日本では韓国食ブームからこのヤンニョムチキンが数多く販売されている。しかしそれらは本場のものと見た目も味付けも大きく異なっている。これまでの文献調査や実食から、原材料の違いには両国の食文化が関わっていることが分かってきた。今回はこれまでの調査結果と、日韓のヤンニョムチキンの味付けの傾向について発表する。

お豆腐の広がる可能性
豆腐料理で食卓豊かに

本研究の目的は、豆腐の特性と豆腐の歴史的背景を学び、豆腐の種類ごとに我が家の豆腐レシピを考案し、その冊子を作ることである。予算は、一品千円以内とする。これまで、文献調査とフィールドワークにより、豆腐は中国から日本に伝来している事、手作り豆腐と機械で作る豆腐では、豆乳の配合や凝固剤に違いがある事、製造法や価格帯、原材料である大豆の産地によって、豆腐の味や食感に差が出る事などが分かった。今後は、豆腐の種類ごとに味や、食感を引き立てるような豆腐料理を考案し、試作していく予定だ。今回は、豆腐の定義、豆腐の歴史や原材料の大豆について、製造工程をまとめ発表する。

居酒屋商習慣の実態を知る
〜お通し文化の役割とは?〜

居酒屋へ行くと、注文した料理の前に有料で「お通し」を提供する店が多い。本研究では、日本の居酒屋特有のお通しという商習慣について、文献研究とフィールドワークによってその実態を明らかにし、お通し文化およびお通しの役割について考察することである。文献研究から、お通しは1927年頃に料理屋で始まった習慣であり、客の注文を帳場へ通したしるしとして、また注文した料理が出来るまでのつなぎとして提供されてきたことが分かった。また、居酒屋チェーン店と個人店ではお通し内容に違いが見られた。中間発表では、お通しの定義や居酒屋の歴史的変遷、現在のお通しの実態について発表する。

タルトにアーモンドは必要か
アーモンド不使用のタルト作り

タルトにはアーモンドが使用されることが多いが、私はアレルギーにより食べることができない。そこで本研究では、タルトにおけるアーモンドの役割を明らかにし、本来であればアーモンドを用いて作るタルトを、それを用いずに製作することを目的とする。文献調査とフィールドワークからは、フランス菓子におけるアーモンドの重要性や、アーモンドでコク、香り、香ばしさが生まれることが分かった。最終的には、アーモンドの代替品を用いてフルーツタルトを製作する。今回は、アーモンドの香気成分と同様の成分を持つ代替品について、またその代替品を用いた試作について発表する。