令和5年度 食文化栄養学実習

宮澤紀子ゼミ■食品化学研究室


きのこパンのある生活
きのこを使ったパンのレシピ開発

本実習ではパンの新たな魅力やきのこの美味しい食べ方を見つけ、きのこの特徴を活かしたオリジナルのきのこパンのレシピ考案、発信を行う。これまでに市場調査としてきのこが具に使われているパンを検索し、使用形態、味付けを調べた。きのこの調理性の把握として、5種類のきのこの油炒めを作り嗜好特性をまとめることや生地にきのこを練り込んだパンを作り使用感などを調べた。今後は市場調査を引続き行うと共に、パン屋の職人さんへのインタビュー調査の実施を検討していく。さらにオリジナルレシピを考案し、完成させたレシピはパンが好きな人やきのこが好きな人に向けて発信する予定である。

梅干しブームの一役に!
うめぇカフェメニューの開発

食の多様化や減塩を意識した健康志向により梅干しを食べなくなった人は多いのではないか。最近SNSで「梅干し離れ」が話題になっており、梅干しから国民が離れていっていることを知った。日本の食卓と梅農家さんの思いを守るために実習テーマに決めた。実習では埼玉県越生町の梅農園で梅の生産から梅干しの製造までの工程に携わり、梅に対する理解を深めている。各種市場調査、嗜好特性の評価、機能性に関する文献調査等を行い、食材の組み合わせや塩分を考慮した梅干しワンプレートメニューを開発し、農園隣接のカフェで販売する予定である。活動を通じて梅干しの新たな可能性と魅力を広めていきたい。

八丈島と光るきのこ

自分の知らないきのこはどのようなものがあるのか、視覚で楽しめるきのこがこの世に存在するか疑問をもち、調べていく中で光るきのこの存在を知った。いくつかの発光きのこは温暖多雨の特定の場所にしか生息していない。日本では16種類ほどの発光きのこが確認されているが、そのうち7種類が生息する八丈島を本実習の場所として選んだ。八丈島がどのような場所なのか、本屋で観光本を探したが見当たらないことに気づいた。観光サイトやネットの情報はあるが、たくさんのサイトを開かなければないことが少し不便に感じた。そこで私は、自分の体験を通じて八丈島を堪能できる観光冊子を作ることにした。

食べられないきのこを好きになる

私はきのこの独特な風味や食感が苦手で、食べることを避けてきた。食べ物の好き嫌いを無くし、食の幅を広げるため、きのこを好きになりたいと思っていたところ、ある本を読んで、きのこは人工栽培されたものだけではなく、山や森に自生している「野生のきのこ」などの存在に気がついた。そこで本実習では、きのこを丸ごと楽しむことをテーマに、きのこを食べるだけではない「新しい楽しみ方」を提案することにした。まず、きのこに関する情報を「知識」と「体験」に分類しまとめた。本発表では国立国会図書館での蔵書検索から得た情報と、国立科学博物館での展覧会に参加し、得た情報について報告する。