令和5年度 食文化栄養学実習

浅尾貴子ゼミ■フードマーケティング研究室


ごはんに良く合う野菜メニューの開発
季節感の演出と調味の工夫に関するまとめ

外食企業であるアークランドサービスホールディングスが運営する、野菜を食べるごちそう豚汁専門店で、メニュー開発に取り組んでいます。ビジネスとしてお客様からお金をいただく外食企業の開発には、家庭と違った特別感や価値が求められる上、店舗ではできない調理作業もあります。野菜を活用して季節感を演出したくても、コストや手間がかかるので、優先順位をつけて商品設計を考えることが求められます。発表では、ご飯に合わせて野菜を美味しく食べる調味に関する工夫、販売時期に合わせた素材選定や使い方の実際と、これまでの開発や調査についてご紹介します!

フルーツを美味しいカフェごはんに変えるワザ
カフェメニュー開発の難しさと調味の工夫まとめ

カフェ・カンパニーが運営する「フタバフルーツパーラー新宿マルイ本館店」で、フルーツを使用したメニュー開発に取り組んでいます。フルーツはそのまま入れても食事メニューになりませんが、複雑な旨味・適度な辛味・塩味を取り入れることが効果的であると分かりました。外食の商品開発は、お客様に魅力を感じてもらえるようなメニュー名や食材選択が必要です。さらにお店目線として、新規食材数や、材料原価など様々な制約があります。発表では、制約がある中で工夫したポイントとカフェ企業での開発の流れ、そして甘いフルーツを食事メニューに仕立てるための調味の方法についてお話します!

選ばれる外食メニュー開発のコツ
食材選択と調味と盛り付けによる付加価値づくり

外食チェーンのアークランドサービスホールディングス「スンドゥブ中山豆腐店」でメニュー開発をしています。空腹のお客様に日常食を提供する業態で、飲食店の多い立地にあるので、選んでもらえるブランドを目指した価値づくりを常に探っています。中でも、食材の組み合わせ方・調味・盛り付けに着目しており、家庭で常備しない香辛料の使用や、柔らかい麵にナッツの食感を取り入れるなどのアクセントをつける工夫、メニュー表の写真を魅力的に見せる盛り付け手法を考案しています。発表会では、実際に行った付加価値づくりのポイント紹介や外食企業での商品化の流れをお話します。

外食メニューの付加価値づくり
ユニーク?ヘルシー?お客様の心をつかむには?

「100本のスプーン東京都現代美術館店」と「WIRED CAFEルミネ立川店」で、メニュー開発に取り組んでいます。前者では“心がときめく食の現代アート“、後者では「満足感は欲しいが、美容・健康も気になる」という食事に対するわがままを叶えること、をモットーに、デザイン性と健康イメージを付加価値とする外食メニューの表現方法を探究しています。その中で、お客様目線の理想の実現を第一に、お店目線も両立したメニューに進化させることの難しさを実感しています。発表では、これまでのパフェとプラントベース食のメニュー開発の過程と、現段階での仮説をお話します!

身体とココロにやさしい外食企業のメニュー開発
ターゲットに合わせた商品設計の比較

私は特に子供や妊産婦さん向けの健康な食事に興味を持っていました。実習先として、お子様連れ家族が多い「100本のスプーン豊洲店」と、男性の日常食を提供しつつも健康への取り組みや新たな女性客の来店も視野に入れている「吉野家」という2箇所で、メニュー開発に取り組んでいます。前者では非日常感、後者では価格帯と親しみやすさを前提にし、企業の商品として必要な手順や制約も考慮しなくてはなりません。健康基準に合わせる商品には更にレシピの工夫が必要です。試食や印象に関する調査結果のまとめとともに、企業向けメニュー設計のポイント比較も発表します。

みんな大好き*トマトのカフェメニュー開発
外食企業における商品化手順と付加価値づけのコツ

私はトマトが好きなので、トマトをテーマに、カフェ・カンパニーが運営する「WIRED KITCHEN川越アトレマルヒロ店」向けメニュー開発をしています。でも実際は、人気野菜として家庭でも使われるトマトを商品として魅力あるものにすることに、苦戦しています。発酵調味料を使うなど、ターゲットの嗜好に合った健康感や季節食材の活用、盛り付けを意識するなどの価値向上とともに、新規の食材数や工程数、仕込み作業や食品添加物の制約等、運営目線を持つことも欠かせないとわかりました。発表では、販売までの流れと具体的な価値づけのポイントをご紹介します!