令和2年度 食文化栄養学実習

奥嶋佐知子ゼミ■調理学研究室


切り方ひとつでSNS映え料理!
~3Dプリンター×レシピ~


 食べたいけど作り方わからない時、レシピって便利ですよね。私は、本を参考にする事が多いのですが、最近ではweb 上でも参考になるレシピを気軽に見つけることができると思います。でも正直、レシピをみてわかりにくいと感じたことはありませんか?「せん切り」「角切り」「みじん切り」と書いているけれど、どのくらいの大きさで切ればいいのかわからない時がありませんか?
 ゼミでは料理をする機会が少ない中高年男性を対象に、月に一度料理教室を行っています。初めて料理教室を行った際、一人一部ずつレシピを配布しているのにも関わらず、完成した料理の見た目はそれぞれ異なり、まったく違う料理に見えました。人が食事をして「美味しそう」と感じるのは五感の中の視覚が87%影響していると言われています。しかし、教室で完成した料理には切った食材の大きさに統一感がありませんでした。このことから、配布した紙ベースのレシピだけでは人それぞれに解釈してしまい、視覚的要素が欠けているから正確な情報が伝えきれておらず、別の料理に見えるのだと気が付きました。
 では“どうしたら正確な情報を伝えられるのでしょうか”
 私は、この視覚に着目し「3Dプリンターを使って食材の形や大きさを立体的に再現した模型を作る」ことを考案しました。紙ベースのレシピの他に立体的な模型をプラスすることで、受講者の方により正確な情報を伝えられるのではないかと考えます。また、これらの模型が受講者の方にとって見本となり、実際に食材を切る大きさを直接見て真似しながら切ることができるのではないでしょうか。この模型は持ち帰ってもらい、料理を作る際にも活用してほしいと考えます。食材の大きさを揃えることで料理の見た目も変わり、SNS映え料理に繋がるのではないでしょうか。