ごまの栄養成分
ごまの成分の半分以上は脂質です。ついでたんぱく質が20%を占めています。糖質は少なく、ミネラル、ビタミンの含量も比較的多いです。
脂質
脂質にはエネルギー源になるだけではなく、いろいろな栄養生理機能もあります。その生理的機能は脂肪酸の種類によって果たす役割が異なります。
ごまに含まれている脂肪酸は主にリノール酸とオレイン酸です。
リノール酸は必須脂肪酸で血中のコレステロールを下げる作用があり、そのため動脈硬化など生活習慣病の予防や改善に効果があるといわれています。
オレイン酸は悪玉といわれるLDLのコレステロールを減らし、善玉のHDLのコレステロールを増やします。また胃酸の分泌を調節して胃潰瘍を予防したり改善したり、腸の運動を高めて、便秘予防、改善する作用もあります。
ごまには、必須脂肪酸が含まれているだけでなく、脂肪酸代謝に働きかけ、脂肪酸バランスの極端な変化を和らげる効果もあったのです。
脂肪酸とは
炭素、水素、酸素からできています。その構造上の違いから『飽和脂肪酸』と『不飽和脂肪酸』にわかれます。
飽和脂肪酸・・・・牛脂、豚脂のように常温で固まっている脂肪に多く含まれている脂肪酸で、私たちの体の中でも糖質から合成されています。 | ![]() |
不飽和和脂肪酸・・・液状の脂肪で、主に植物性脂肪や魚の脂肪のように常温では固まらない液状の脂肪に含まれます。 | ![]() |
私たちの体の中で合成できず、食べ物からとる必要がある脂肪酸を『必須脂肪酸』と呼んでいます。
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タンパク質
タンパク質は、私たちの生命を維持する上で欠かすことのできない栄養素です。臓器や血液、筋肉、骨格、皮膚などの組織となったり、酵素やホルモン、神経伝達物質などにもなります。
食べ物に含まれるタンパク質の量は食品に差があり穀物には約5〜10%、肉や魚には20%はど含まれています。ごまにはおよそ20%含まれているので、タンパク質含量の多い食品といえます。
タンパク質は色々なアミノ酸が集まって構成されています。アミノ酸のバランスによっても栄養的価値を決定する重要なポイントになります。
アミノ酸は約20種類あります。その中の9種類は体内で合成できないため食品から取らなければなりません。これらを『必須アミノ酸』といいます。
ごま+大豆は相性よし!
ごまは必須アミノ酸の中でリジンが少なく、メチオニン・シスチンが多いのが特徴です。一方良質のタンパク質を含み「畑の肉」と言われている大豆は必須アミノ酸をバランス良く含んでいるのですがメチオニン・シスチンが少し不足しています。
ごまに足りないリジンを大豆で補い、大豆に足りないメチオニン・シスチンをごまで補えば、互いに不足している必須アミノ酸を満たすことができます。
ごまと大豆は相性がいいので冷奴にごまをふりかけたり、ごまドレッシングをかけたり、また納豆にごまを入れたりして手軽に取ることができます。
ごまはビタミンB1、B2、ナイアシンなど栄養素としてとても重要のビタミンを豊富に含んでいます。
ビタミンB1・・・糖質をエネルギーに変える働きがあり、神経を安定させてり、疲労を癒したりします。
ビタミンB2・・・動脈硬化を予防したり、老化の進行を遅らせてくれます。
ナイアシン・・・脳神経の働きを助けたり、決行を良くしてくれます。
ごまには、カルシウム、マグネシウム、鉄などを豊富に含んでいます。
特に多いのがカルシウムです。しかしごまのカルシウムはほとんどが種皮に存在しているので脱皮することによってカルシウム量がかなり減ってしまいます。
ごまに含まれるミネラルの中で、最近特に注目されているのは『セレン』という微量元素です。抗酸化作用があり、動脈硬化を防いだり老化を遅らせる働きがあります。