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患者さんに寄り添える食事を提供したい

患者さんに寄り添える食事を提供したい

臨床栄養学では、栄養と関連の深い疾患について、治療・予防のために食事療法が必要であることをイメージできるように学んでいきます。
さらに、実習やゼミでは、実際に、食事の計画、調理や食事提供を行います。

臨床栄養学実習では、病気の方の状態を考慮して食事調整をするための知識と技術を学びます。
軟菜食、流動食、咀嚼・嚥下障害のある方、離乳食、育児用調製粉乳を用いた調乳実習を行います。
また、エネルギーコントロール食、たんぱく質コントロール食、食物アレルギー対応食の献立作成も行っています。

咀嚼・嚥下障害のある方への食事調整で学生が調理した料理です。
左からパンがゆ、鶏のひき肉を舌でつぶれるかたさに調整した料理にかぼちゃとほうれん草を添えています。トマトジュースを増粘剤で固めたもの、右奥は粥ゼリーです。
学生が立案したエネルギーコントロール食(1600kcal、食塩相当量6g未満)の昼食例です。
ごはん、さばときのこたっぷりカレー、ラタトゥイユ、白滝とハムのさっぱりマリネ、赤パプリカと豆苗のナムル、メロンのヨーグルトにお茶です。
657kcal、食塩相当量2.7gです。
全員が1日分の献立を立案し、グループで実習する人の献立を決めます。
臨床栄養学ゼミでは、「食事療法を必要とする疾患の栄養ケア」について、1年間かけて勉強します。
学生が病気と食事療法について調べた「自己学習発表会」の様子です。教室内では、学生同士、一定の距離を確保して着席するなど、感染防止に配慮して、行いました。
今年は家族が関わる病気について調べた学生が多く、糖尿病、脂肪肝、がん、腎臓病、透析療法、脳卒中後の食事、入院食の体験について発表しました。
前期には、四群点数法、糖尿病食品交換表、腎臓病食品交換表を用いて、それぞれ1か月ずつ食事記録を記載し、学生自ら摂取エネルギー量と摂取たんぱく質量の算出を行います。その過程を通して、エネルギー、たんぱく質コントロールが必要な患者さんの気持ちを推察します。
例年は「フェニルケトン尿症親の会 関東」に参加し、1月に開催される「料理講習会」のレシピを提案します。今年はコロナ禍で中止となりましたが、患者会の方からレシピ集の作成の依頼がありました。現在、各自でレシピの考案に取り組んでいます。試作を重ね、写真撮影を行い、レシピ集を作成していきます。