令和6年度 食文化栄養学実習

守屋亜記子ゼミ■食生活文化研究室


日韓の食文化比較
粥を例に

韓国旅行の際、ごま油の香り豊かな海鮮粥を食べ、日本の粥との違いに関心を持った。本研究の目的は、粥を例に日韓の食文化について比較し、共通性と独自性について明らかにすることである。これまでの調査から、日本では病人食としての白粥の他、奈良の茶粥のように日常食として、また行事食としても食べられていることが分かった。一方韓国では、日本に比べ粥の種類が多く、冬至の小豆粥のように行事に結び付いた粥もあることが分かった。フィールドワークでは、川越石田藤宮神社の豊作を占う筒粥神事に小豆粥が用いられていることを調査した。今回の発表ではこれまでの調査結果について発表する。

アニマルウェルフェアに配慮した新たな飼育方法
乳牛の飼育を中心に

本研究の目的は、アニマルウェルフェアに配慮した飼育とは何か、それが求められている背景とは何か、飼育法の乳への影響を明らかにすることである。アニマルウェルフェアとは、19世紀頃ヨーロッパで生まれた。家畜の感受性や生態、習性などに配慮し、生き物としての幸せを守る必要があるという考え方である。これまでの調査により、アニマルウェルフェアに配慮した飼育法により乳の生産量は減少するが、品質は向上することが分かった。今回はアニマルウェルフェアに配慮した飼育と従来の飼育方法との違い、アニマルウェルフェアに配慮した飼育が求められている背景を文献を通じて調査し、発表する。