令和6年度 食文化栄養学実習

井元りえゼミ■家庭経営学・環境教育研究室


世界のこどもとチョコレート

世界では、2020年時点で約10人に1人の子供が児童労働に従事しています。(ユニセフ)しかし、その事実を知らない日本人も少なくありません、またフェアトレード商品は、値段が高かったりその影響が分からなかったりといった理由から、普及率が欧米の1/18しかありません。(フェアトレードジャパン)日本での普及率を上げるためには、児童労働についてだけでなくフェアトレード商品の魅力を広める必要があります。そこで私はチョコレートをテーマとし自分自身の消費行動を見直すと共に、多くの人にフェアトレード商品を買ってみたいと思ってもらえる情報の発信をしていきます。

たねのひみつ

料理をする時、無意識に捨てられている部分は何かと聞かれるとどのようなもの思い浮かべますか?トマトのヘタ、キャベツの芯、しめじの石づき…このような通常であれば食されない食材にはたくさんの可能性が秘められていると考えています。今回は、そのなかでも特に私が関心を持っている「アボカドの種」をピックアップし、美味しく食べることの出来る調理法を考案していきます。さらに、これにはどのような栄養素や身体への健康・美容効果が含まれているかについても文献やインタビューにて知識を深め、実際に摂取を継続してみることで結果を考察し、魅力を広めていこうと思います。

食品ロスVS企業の取り組み

私はとある飲食店でアルバイトをしています。そこで過剰ストックによるウエストや作り間違い、賞味期限切れなど様々な食品ロスを見てきました。日によっては野菜や牛・豚・鶏などの肉類、その他の原材料を大量に廃棄する日もあります。そこでフードコスト削減に向けた取り組みを行っている企業の活動内容を調査し、フードコスト削減に向けた取り組みをまとめていきたいと考えています。また、事業によって発生しやすい食品ロスが異なるのではないかと考えたため、飲食店だけでなく商品を提供するまでに関わる食品企業について詳しく調査していきたいと思います。

環境保持の魅力

私は、生産流通時の余計なコスト使用、食品燃焼時のCO2等の環境問題となっている食品ロスについて取り上げます。コンビニエンスストアを以下CVと略す。アルバイト経験があり地域に密着するという理念のファミリーマートに焦点を当てました。家庭で食べきれない商品を店舗に寄付し、地方自治体・NPOなど協力パートナーが食品を必要としている人に提供するフードドライブの取り組みに着目しました。CVで行う利点を考えます。また、実際フードドライブを実施している店舗に訪れ、フードドライブを行う上でCVの販売者視点と商品寄付者視点から課題を抽出し、解決策を提案し実施していきます。

地球環境に優しい食選択を
~オーガニック野菜の魅力~

近年、スーパーマーケットなどでも手軽に購入できるようになったオーガニック野菜だが、日常的に取り入れている人は少ないのではないだろうか。本研究の目的は、オーガニック野菜を普及させるため、現状の課題を探り、対策について考察することである。オーガニック野菜は健康に良い、安心安全であることに加えて、地球環境に配慮して生産される農産物という意味も持っている。これまでの文献調査と実地調査で、認知度や有機農業の現状、生産者の意識について分かった。今後はより生産者や消費者の意見を知るためにアンケート調査を実施し、普及させるための方法を検討していく。

こども食堂およびフードバンクの現状と課題

日本の子どもの相対的貧困率は2021年には11.5%でおおよそ9人に1人の子どもが相対的貧困の状態にある。このような貧困状態にある子どもの支援を目的に市民が始めた「こども食堂」は2023年、9,131箇所ある。こども食堂の増加、充実を図るためにも、人々がこども食堂をどう捉えているかを知る必要があると考え、150人に質問紙調査を行った。その結果、「生活困窮家庭の子どもや親に食事を提供するところ」と回答した人が42%であった。今後さらに、こども食堂の現状と課題を事例的に明らかにしていく。また、フードバンク、フードパントリーについても調査したい。