令和3年度 食文化栄養学実習

駒場千佳子ゼミ■調理学研究室


将来にむけたお惣菜研究

  私は将来、友人と惣菜と焼き菓子のお店の経営を計画している。そして食文化栄養学実習を通し、お惣菜にスポットをあて、知識や技術を深めることに決めた。   夏休み前まではレシピや知識を蓄える期間にした。「栄養と料理」(女子栄養大学出版部、有元葉子など2018、2019年)の1年間分のバックナンバーを読み、考察した。蓄えた知識、お惣菜屋さんに活かせそうな記事やレシピを論考する。次に、読んだ「栄養と料理」から410レシピをピックアップし、調理カードとして残す。そして夏休みから実習を始めた。食材の関係上、できないレシピもあったが、12品×14週とし、168品を実習した。実習、撮影、試食し、コメントと写真を自作のフォーマットに追加する。ここでは、目標の一つ、調理技術の向上を意識しながら、丁寧で効率の良い作業を心がける。今までの大学や専門学校での実習、座学、アルバイトの経験が大いに活かされていたと実感している。
  調理の知識や技術を深めるとは、ゴールがないことであること。それは承知の上でこの目標を設定したが、168品調理し、向上しないわけがない。包丁技術、焼き、炒め、揚げ、、、何度も様々なレシピで繰り返すうちに、自分のものになっていった。自分は調理が好きなんだと、自分の作った料理で笑顔になる人を見るのが好きなんだと再認識する機会にもなった。それと並行し、こんな商品でお客様を笑顔にしたい、お客様が買いたい商品はどんなものだろう、とゼミを通してお店のイメージが固まっていくのは何とも楽しいものだった。充実した時間を過ごすことができた。
  しかし、ゼミが終わっても私の取り組みは終わらない。興味ある方は私たちのお店を見守ってくれたら嬉しいです→Instagram on__sara

和食革命 in Europe
〜和食を西洋料理に?!贅沢気分!〜

  私の心はいつでも、フランス料理に惹かれる。その興味あるフラン料理で、何か今までにない挑戦をしてみたくなった。そこで、馴染みある和食が、フランス料理という全く別のジャンルで表現できたとしたら面白くないだろうか、と考えついた。
  和食とフランス料理の融合、あるいは、和食のフランス料理へのアレンジ、両者を様々なかたちで取り入れ、最後には、和食とフランス料理の要素で構成された1つのコース料理を完成させる。さらにその過程から、和食とフランス料理の新たな可能性を見出していく。
  この実習にあたって、まずはそれぞれの料理の特徴を理解することから始めた。大学での調理実習(基礎調理学実習・応用調理学実習・日本料理実習)と専門学校での調理実習(西洋調理実習)のレシピ整理を行い、味や食材などの特徴を掴んだ。ここまでが中間発表までの内容である。そしていよいよ試作。既にある馴染み深い和食をベースに、フランス料理にアレンジすることからスタートした。食材や調理法、盛り付けなど様々なことに両者の要素を組み込んでいく。初めのうちは、和食をベースに考えているために、和食要素が強くなってしまった。そうなると、「和食の要素も、フランス料理の要素も」と欲張るようになり、結果、中途半端な仕上がりに。どこまで両者の要素を残すのかが非常に難しい。それでも、試作を重ねていくうちに、ベースの和食にとらわれすぎずに、柔軟に考えることができるようになり、和食要素とフランス料理要素のバランスの良い料理へと近づいていった。フランス料理のような、でもってどこか馴染みある和食のような、そんな料理が完成しつつある。そして、ここまでの過程を振り返り、「和と仏の要素を持つ料理」について自分なりに分析していく。